5-467(後半)

Last-modified: 2008-05-15 (木) 00:10:39

前半 5-467

 

シグルド 「気がつけばもう準決勝か。みんな、もう少しだ!!」
アイク  「後2試合、全力を尽くすのみ!!」
ヘクトル 「んで、次の・・・」
エリウッド「次の対戦相手は『バイゲリッターズ』だってさ。」
エフラム 「バイゲリッターズ?どこかで聞いたような・・・」
セリス  「あっ!次はラナ達のチームなんだね。すごいなぁ、ここまで勝ち上がってきてたんだ。」
マルス  「僕たちも勝ち上がってきてるんだけどね・・・でもおかしいな。
      あの娘が出てるならこの大会も余裕で勝ち残れるだろうけど・・・。」
ヘクトル 「ああ、あの時(1-552)の・・・。」
エフラム 「あの恐ろしいのがいるチームか。」
セリス  「もうっ!2人ともそんなこと女の子に言っちゃダメだよ!!確かにラナは力持ちさんだから良い選手かもしれないけどさ。」
マルス  「この大会は女性に出場資格がない。ということは、彼女がいなくてもあのチームは相当手強いと言うことか・・・」
エフラム 「確かに、一度相対したことはあるが、統率が取れていたな。」
ヘクトル 「ま、アイツがいないなら大丈夫だろ。」
マルス  「用心に越したことはないよ。シグルド兄さん、次の試合僕の打順を9番にしてくれない?」
シグルド 「構わないが・・・何か考えでもあるのか?」
マルス  「次の試合はリードに集中したいんだ。幸い相手のデータはシーダが届けてくれたから、何とかなるだろうし。」
シグルド 「そうか、わかった。なら、次の試合はマルスを9番にして、あとはくり上げておくか。」
エリウッド「さて、そろそろ時間だ。グラウンドに行こう。」

ラナ   「これは・・・予想外だわ・・・。」
レスター 「ん?どうした妹よ。次の試合のことか?」
ラナ   「ええ・・・。これだけ参加チームがいるんですもの。まさかセリス様達と対戦することはないと思っていたのに・・・。
      『セリス様達が途中で負ける→その相手に私たちが勝って仇を討つ→そのまま優勝する
      →セリス様を旅行に招待する→そこで行けるところまで行く』という私の計画が・・・。」
レスター 「それは無理があるんじゃ・・・ま、まぁ、かといって、セリス様が途中で負けるような
      『男』だったら、お前もあそこまで好きになっていなかったんじゃないか?」
ラナ   「そうですわね・・・。さぁ、そろそろ試合ですわね。行きましょう、お兄様。」
ディムナ 「たっ、大変です!!ラナオウ様!!」
ラナ   「・・・なんですって!?」

アルム  「相手チームはまだ来ていな・・・あ、来たみたいだね。」
ラナ   「本日はよろしくお願いします。マネージャーのラナと申します。」
シグルド 「これはこれは。いつも弟が世話になっている。監督のシグルドです。」
セリス  「良い試合をしようね、ラナ!友達だからって手加減はしないからね!!」
ラナ   「はい。」

ユリウス 「知り合い同士の試合か。なかなか面白そうだな。・・・って、ユリア?」
ユリア  「あのお邪魔虫め。ここでセリス様達が勝てば私が祝福し、もし私が負ければ私がなぐさめる・・・
      どちらにしろ、既に私に勝利フラグが立っているようなもの・・・。」
ユリウス 「・・・・・・こえー。」

ハンニバル「整列!礼!!」
全員   「よろしくお願いします!!」

準決勝 FEブラザーズ対バイゲリッターズ
1番 レフト    セリス   1番 キャッチャー スコピオ
2番 ショート   ロイ    2番 ピッチャー  アンドレイ
3番 センター   エフラム  3番 センター   アサエロ
4番 ライト    アイク   4番 セカンド   ファバル
5番 サード    ヘクトル  5番 ライト    ジャムカ
6番 セカンド   アルム   6番 サード    レスター
7番 ファースト  エリウッド 7番 レフト    ディムナ
8番 ピッチャー  リーフ   8番 ショート   ミデェール
9番 キャッチャー マルス   9番 ファースト  リング

セリス  「あれ?リングさんって、ラナのおじいさんのはずだけど・・・。帽子でよく顔見えないけど、知り合いかな?」
シグルド 「偶然同じ名前なんじゃないか?」
セリス  「そうかもね。ラナ達のバイゲリッターってサークル、人多いし。」
リーフ  「・・・・・・。」

試合は1-2でバイゲリッターズのリード。
5回の表、兄弟チームの攻撃でバッターは1番のセリス。
アンドレイ「ぐはっはっは。我ら『素敵前髪バッテリー』に敵なし!!」
スコピオ 「このまま行くぞ!!」
ヘクトル 「くっそ、調子付きやがって・・・。」
マルス  「・・・やっぱりそうか・・・。」
アイク  「どうした?マルス。」
マルス  「アイク兄さんには効いてないかもしれないけど、みんな、何か身体重くない?」
エフラム 「確かに・・・打席にはいると、何故か動きが鈍くなったような・・・。」
ヘクトル 「それだけじゃねぇ。守っている時も何かこう、身体におもりを付けられたような感じになるんだよなぁ。」
アイク  「そうなのか?俺は全く感じないが・・・。」
マルス  「それは・・・あれだよ。」
相手ベンチを指さすマルス。その先には・・・
ラナ   「(にこにこにこにこ)」
アイク  「・・・アレがどうかしたのか?」
マルス  「うん、今はバッターがセリスだからね・・・あ、ヒットだ。」
セリス  「よーし!これから点取っていくよー!!」
打席に入るロイ
マルス  「さぁ、相手のベンチを見てご覧。」
先程まで満面の笑顔だったラナの顔が・・・
ラナ   「(ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!!)」
アルム  「何あのすごい顔!?」
ヘクトル 「凄まじい威圧感だ・・・。」
アイク  「・・・なるほど、確かにすごい闘気だ。何とか跳ね返せないことはないが・・・。」
エフラム 「アイク兄上は平気なのか・・・くっ、壁を感じるな・・・」
エリウッド「セリスにだけはこのオーラを発していないみたいだね・・・。
      通りで紙一重のプレーが全部あっち寄りになるわけだ。」
リーフ  「僕も投げてて変な感じだった。狙ったコースには行くから良いけど・・・。」
マルス  「でもやっぱりいつもより球に力がないからね。今日は僕はリードに専念してて正解だったよ。」
シグルド 「セリスとアイク以外の全員が『絶不調』になっているようなものか・・・。・・・ロイも凡退か・・・。」
マルス  「エフラム兄さん、何とか塁に出てみて。」
エフラム 「ああ。何とかできる限りのことはしよう。」
しかし、エフラムも凡退し、4番のアイクに打順が廻るも・・・
アイク  「(・・・これもかなり外れたボールだな・・・。)」
エリウッド「くっ・・・またフォアボールか・・・!!」
アルム  「さっきのアイク兄さんのあわやホームランかという当たりのタイムリーが効いてるね・・・。」
シグルド 「この調子だと、この試合はアイクは全打席敬遠されかねんな・・・」
ヘクトル 「ふざけやがって!俺が打ってアイクの兄貴を歩かせたことを後悔させてやる!!」
リーフ  「おお!ヘクトル兄さんが燃えている!!やってくれるかも・・・!!」

ラナ   「(ほぅ・・・この青髪、私の闘気に対応できてきておるな・・・だが、これならどうだ?)」
ヘクトル 「何っ!?また、身体が重く・・・ッ!!」
ラナ   「(ドドドドドドドドドドド!!!!!!!)」
マルス  「なんてパワーだ・・・これじゃあさすがのヘクトル兄さんでも・・・。」
ヘクトル 「・・・くっそ・・・!!」
ギン!!  ふらふらと上がる打球。
レスター 「オーライ!!」
サードフライに打ち取られるヘクトル。この回も兄弟家は無失点。

その回の裏、バイゲリッターズの攻撃は9番のリング。あっさり追い込んでの三球目。
マルス  「(じゃあ、外角にもう一球。)」
リーフ  「(オーケイ。)」
リングは一球も振らず、三球三振。

エリンシア「・・・あのリングって子・・・。」
セリカ  「どうしたの?まさか、また脳内で女装させて楽しんでるんじゃ・・・。」
エリンシア「そそそ、そうじゃなくて・・・なんかあの子、男の子にしてはいくら何でも細すぎるような・・・。」
ミカヤ  「そうよね。あまりに細いし、可愛いし。『はぅ~、お持ち帰りぃ~!』したくなるくらいに・・・」
リン   「姉さん、歳とキャラ考えて。」
エイリーク「(何もそこまで言わなくても・・・。)そ、それにしても、随分あっさり三振しましたね。
      少しくらいスイングしても良いと思うのですが・・・。」

相手ベンチにて
リング? 「うう~・・・ラナ様、やっぱり無理ですよぅ~。ボール怖いです・・・。」
ラナ   「マナ、お願いだから頑張って。打席には入ってくれるだけで良いし、守りも内野の送球を取ってくれるだけで良いから。」
マナ   「でも、でも~・・・。」
ラナ   「元はといえば、おじいさまが『体力の限界・・・ぐふっ。』なんてことにならなければ・・・。
      これで棄権なんてしたら、セリス様達も視聴者の皆さんも『棄権大杉!!』ってがっかりするわ。
      とにかく、あなたに危険がないようにみんなにフォローさせるから、この試合だけでもリングとして頑張って。」
マナ   「はい・・・。」
マルス  「・・・・・・。」

その後、不運な当たりが続き、兄弟チームはさらに一点を取られ、1-3。
8回の表、ツーアウトランナー無し、バッターはリング。
リング(マナ)「ううう・・・ボール怖い・・・。でも、これで私の役目も・・・。」
マルス  「ど真ん中にスローボール。」
マナ   「えっ!?」
マルス  「これからど真ん中に投げるよ。・・・君、本当のリングさんじゃないんだろ?」
マナ   「いえ、そんな、わた・・・ボクは・・・。」
マルス  「隠さなくて良いよ。リーフとセリスが気付いたんだけどね。
      別に大会本部にばらすつもりはないから。それより、せっかくだから
      野球を楽しんでほしいかな。ど真ん中に投げるからさ、何とかバットを振ってみてよ。」
マナ   「えっと・・・(リーフを見る)」
リーフ  「(うん、打っちゃって良いよ。)」
マナ   「よ、よろしくお願いします!!」
一球目・二球目、共に空ぶるマナ。
マルス  「ボールをよく見て、バットを短く持って。」
マナ   「は、はい!」
そして三球目・・・  キン!
ボテボテと転がるゴロ。
ヘクトル 「よっ・・・ファースト!!」
エリウッド「オッケー、ナイスサード!!」
アルム  「・・・マルス兄さん、どうして最後のバッター、あんな遅いボールばかり投げたの?」
マルス  「ああ、相手があまりにも打てなさそうだったからね。ちょっと遊んであげたのさ。
      それより、次の回で何とか点を取らないと。アルム、期待してるよ。」
アルム  「え、ええー!!」

マナ   「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
ディムナ 「マナ、惜しかったな。」
ラナ   「よくがんばったわね、マナ。」
マナ   「兄さん・・・ラナ様・・・。」
ラナ   「どうしたの?マナ。」
マナ   「野球って・・・面白いですね・・・。」
ラナ   「・・・そう。フフフ、それは良かったわね。」

そして9回の表先頭バッターは1番のセリス。
セリス  「何とかしないと・・・。何とか僕はヒット打ててるけど、今日はみんな調子悪いのかな?・・・こうなったら・・・。」
アンドレイ「・・・ここでまたセリス殿か・・・。」
スコピオ 「案ずるな。確かにラナオウ様の御命令で『セリス様には打たせろ』と言われているが、
      この後のバッターを抑えればよい。ラナオウ様のオーラという支援が我々にはあるのだ。」
アンドレイ「確かにそうだが・・・だが。やはり投手としてワザと打たせるのはどうも、前髪が乱れる・・・。」
スコピコ 「気持ちは分かる。だが、これでセリス殿の打席は最後なのだ。何とか、上手くやってくれ。」
ラナ・ユリア「うふふふ・・・試合で活躍するセリス様、素敵・・・。」

ハンニバル「プレイッ!!」
セリス  「よろしくお願いします!!」
アンドレイ「(ワザと打ちやすいコースに投げるのも、逆に神経を使う・・・アッ!!)」
ど真ん中に抜ける棒球。
セリス  「いっっっっけーーーーー!!!!!」
カキーーーーーン!!! セリスのソロホームラン
セリス  「やった!入ったぁ!!!」
シグルド 「よくやった、セリス!!これで一点差だ!まだ諦める時間じゃない!!」

ラナ   「・・・誰も『ホームランを打たせろ』とは一言も言っておらぬぞ・・・」
アンドレイ「ひいいいいい!!!!」
スコピオ 「落ち着け。まだ我々が勝っているんだ。次で抑えればいい。」
スコピオの言葉通り、2番3番は抑えられるものの、4番アイクとの勝負はまたも避けられ、ツーアウト一塁。
ヘクトル 「くっ・・・身体が重ぇ・・・!!だがな・・・やられっぱなしってのは、性にあわねーんだよッ・・・!!」
追い込まれた後も粘るヘクトル。そして何球粘ったのか誰も分からなくなった後・・・
ハンニバル「フォアボール!!」
ヘクトル 「よっしゃあ!!!!」
ロイ   「やった!ヘクトル兄さんの粘り勝ちだ!!!」
ヘクトル 「・・・へっ、逃げやがって。ホームラン打ってやろうと思ってたのによ。」
エリウッド「次は・・・アルムか。頼む、何とかランナーを帰してくれ。」
アルム  「そ、そんな!!ヘクトル兄さんですらこれが精一杯だったのに、僕なんかじゃ・・・。」
シグルド 「しかたない、あの作戦を使うか。・・・アルム、ちょっと耳を貸しなさい。」
アルム  「・・・え?」

ロイ   「兄さん達、何を話しているんだろう・・・?」
シグルド 「さぁ、行ってこい。」
アルム  「うおおおおおおおお!!!!!!!!やってやるうううううううう!!!!!!」
エフラム 「アルムのヤツ・・・すごい気合いだ・・・。」
アイク  「アルムも立派になったな・・・。」
マルス  「シグルド兄さん、一体何を言ったんです?」
シグルド 「・・・ホームラン打って来いって言ったのさ。」

エリンシア「次のバッターはアルムちゃんね。」
リン   「アルムに限らず、みんな調子悪そうだけど・・・って、何かすごい燃えてるわね。」
アルム  「セリカ!!僕は君のために、絶対に打つ!!」
セリカ  「アルム・・・(キュン)」
ミカヤ  「こうなるとまたシグルドが・・・反応しないわね。」
エイリーク「怒り半分、計画通り半分・・・といった顔ですね・・・。」

アルム  「さぁ、きやがれこの前髪野郎オオオオ!!!」
スコピオ 「むっ、この男・・・。」
ラナ   「(私の闘気に全く負けていない!いや、むしろ、この私が押されている・・・!?・・・この男は危険だ。アンドレイ!!ここは敬遠なさい!!!)」
アンドレイ「は、はいっ!!!」
指示通りに敬遠の緩いボールを投げるアンドレイ。
ミカヤ  「また敬遠!?もう少し勝負してくれたらいいのに!!」
エイリーク「仕方ありません・・・それだけ今のアルムは怖いと言うことです。敬遠も立派な戦略ですし・・・。」
セリカ  「アルムッ!!打って!!」

アルム「(セリカ!そうだ!僕は・・・打つ!!」
ロイ「アルム兄さんが左手のプロテクターを外した・・・?」
リーフ「そしてそれを捨てた!!」
マルス「このモーションって確か・・・って飛んだぁ!!」
アルム「うおおおおおお!!!!!!!!」
カキーーーーン!!!!!

ラナ「な、何い!?」
スコピオ「敬遠球をジャンプして打って、ホームランだと・・・!?」
アンドレイ「バ・・・バカな・・・」

アルム「いよっしゃああああ!!!!」
セリカ「アルムすごい!!素敵!!!」
セリス「逆転だ!!」

エフラム「しかし、シグルド兄上、アルムがあそこまで気合いが入っていたのは、やはり兄上の・・・」
アルム「シグルド兄さん!!約束通り僕はホームラン打ったよ!!旅行中はセリカといちゃいちゃしても良いんだよね!?」
マルス「ああ・・・そういうこと。これはなかなか上手いやり方。」
シグルド「う、うむ・・・兄さんも男だ、約束は守ろう。だが、まだ9回裏の守りが残っているんだ。安心するのはまだ早いぞ。」
アルム「よーし!絶対優勝してやる!!!」
リーフ「最初からこのブースト使っておけばもっと楽に勝てたんじゃ・・・。」

9回裏バイゲリッターズの攻撃
スコピオ「何とかして逆転せねば・・・コースは厳しいが・・・打つしかない!!」
カキーン!! セカンド頭上を高く越えるライナー。だが・・・

パシィ!!
アルム「どんな打球も捕ってみせる!!」
セリス「すごーい、アルム兄さん!!」
ロイ「なんてジャンプ力・・・いわば、アルムゾーン・・・!!!」
その後、サードライナー、深い右中間のフライ全てをアルム一人で守りきり、兄弟家は勝利した。

ハンニバル「整列!礼!!」
全員「ありがとうございました!!!」

ラナ「セリス様、良い試合でしたね。」
セリス「うん!僕たち負けちゃうかと思ったよ。ラナ達の分も頑張って、絶対優勝してくるからね!僕ちょっと観客席に行ってくる。」
ラナ「セリス様・・・私たちの分も、頑張ってきて下さい・・・。」

ユリア「あらあら、あの女のチームが負けたのね。」
ユリウス「面白い試合だったな。ん?セリスがこっちに来るぞ。」
ユリア「何ですって!?・・・あぁ・・・満面の笑顔でこちらに駆け寄ってくる・・・ハッ!この展開はまさか、私に抱きついてきてそれを私が受け止めるという神展開・・・!?」
セリス「アハハハ、僕やったよー!!」
ユリア「セリス様、良い試合でしたわー・・・えっ!?」
両手を広げるユリアをスルーしてユリウスに抱きつくセリス。
セリス「僕頑張ったよ、ユリウス!!」
ユリウス「ななな、なにすんだ!?」
セリス「ほーむらんをうったし、ひっともうったよ!すごいでしょ?」
ユリウス「わー!!わかったからくっつくなってーの!!!ってか、次の試合あるんだろ!?そっちに行ったほうが良いんじゃないのか!?」
セリス「あ、そうだね!僕頑張ってくるから応援してね!!じゃあユリウス、ユリア、僕行ってくるね!!」
ユリウス「けほっ・・・まったく、アイツってヤツは・・・。」
ユリア・ラナ「(ドドドドドドドド!!!!!)」
ユリウス「ま、待て!!話せば分かる、話せば・・・って、ラナオウいつの間にここに!?」
ラナ「うぬの最期の言葉はそれか。」
ユリア「・・・もう、ゴールして良いですわよね?」
ユリウス「ギャアアアアア!!!!」

セリス「ただいま!挨拶すませてきたよ!・・・何やってるの?」
アルム「シグルド兄さん、旅行中イチャイチャして良いのはどこまでですか!その辺の契約内容をしっかり決めておかないと、選手として僕は安心してプレーできない!!」
リーフ「さっきからずっとこんな感じ。」
シグルド「くっ・・・やはりこの作戦は間違いだったか・・・おお、そうだ、もうひとつの試合を見に行かなくては!!アルヴィスが試合してるんだったなぁ!(棒読み)」
セリカ「逃げないでよ、シグルド兄さん!!」
マルス「やれやれ・・・。この作戦は一回限り・・・かな?さて、決勝決勝、と。」

リーフ  「さて、決勝戦の前に、相手の試合を見に来たわけですが。」
ヘクトル 「んで、その相手は一体何処で試合やってんだよ。」
シグルド 「・・・おかしいな・・・確かこのあたりのはずなんだが・・・。」
ロイ   「球場がたくさんあるからなぁ。」
セリス  「あっ!あれじゃない?」
エリウッド「『ロートリッタース』対『助けて☆ツインズ』うん、確かにここだな。」
アルム  「今試合が終わったみたいだよ!!みんな!!行こう!!!」
ミカヤ  「・・・まだアルムのブースト、解けきってないみたいね・・・。」

ヒーニアス「これが俺のニーズヘッグ(オリジナル変化球名)だ、ワハハハハ!!!」
アルヴィス「ぐわああああああっっっっ!!!!!」
シグルド 「な、何ぃ!?」
エフラム 「あいつ・・・大会に出ていたのか・・・。」
エイリーク「なんか、随分と輝いていますね・・・。」
エフラム 「ただ悪ノリしているだけだ。」
シグルド 「そ、そんなことより、6-4でアルヴィス達が負けただと!?」
アイク  「兄貴が認めていた相手に勝った・・・実力はそれ以上、ということか。」
マルス  「整列が済んだら行ってあげれば?」
シグルド 「くっ・・・」

アルヴィス「負けた・・・この私のチームが負けた・・・。」
シグルド 「アルヴィス!!これは一体どういう事だ!?」
アルヴィス「ああ・・・シグルドか・・・。私は負けたんだ・・・ほっといてくれ・・・。
      どうせ私は部下に裏切られ弟に見捨てられるような男さ!!」
シグルド 「ばっきゃろおおおおお!!!!!」
アルヴィス「もぺらっ!?」
セリス  「わぁ、シグルド兄さんの右フックがクリーンヒットした。」
リーフ  「いや、冷静に実況している場合じゃないでしょ。」
シグルド 「目をあけやがれぇぇぇ!!!お前はこの程度でくたばっちまうようなヤツかよぉぉ~!!!」
マルス  「どちらかというとシグルド兄さんの一撃がとどめになったんじゃない?」
???  「ほぅ、決勝の相手は君たちか。」
リーフ  「あっ!!トラバント先生!!」
シグルド 「そうか・・・確かにコイツならアルヴィスの指揮官レベルに太刀打ちできるな・・・。」
トラバント「ウチの生徒が相手といっても、手加減することはできんな。我々が優勝させて貰うぞ。」
セリス  「僕たちだって、負けませんよ!」
リーフ  「トラバント先生のチームが相手・・・ということは、
      アルテナ姐さんが試合を見に来る!?ひゃっほぅ!僕頑張っちゃうぞ!!」
トラバント「ああ、それなんだが・・・、大会前にアリオーンがケガをしてな。
      アルテナはそっちにつきあってるから試合を見には来ないと思うぞ。」
リーフ  「ガーン・・・。」
マルス  「ピッチングに支障が出ないくらいに立ち直ってくれよ。」
セリス  「え?アリオーンさん出てないんですか?てっきり4番を打っているものと・・・。」
トラバント「ん?ああ、まぁな。・・・試合くらいは見に来てくれると思っていたのに・・・。」
アルヴィス「兄弟に見捨てられるつらさはよくわかるから、つい同情してしまった・・・。」
マルス  「それが敗因だったのかもしれないね。」

一方、敵軍ベンチ入り口前
セリカ  「兄さん達、どうしてこっちに向かう?」
アルム  「アルヴィスさん達のベンチは逆じゃあ・・・。」
ヘクトル 「あっちはシグルド兄貴達に任せておけばいいだろ。」
エフラム 「その間に俺たちは相手の様子を見ておく。まだ誰かいるかもしれない。」
ヒーニアス「残念だったな、ウチのメンバーは私以外全員引き上げ済みだ。」
エフラム 「ヒーニアス!!やはり貴様か!!」
エイリーク「あなたも出てらしたんですね。」
ヒーニアス「おお、エイリークではないか。君が私を応援してくれるのなら、我々の優勝は決まったような物だな。」
ヘクトル 「いや、エイリークは俺たちの応援だろ、常考。」
エフラム 「それよりさっきの変な必殺技みたいのは何なんだ。」
ヒーニアス「私の投げる必殺必中の変化球だ。この大会も含め、
      今までの私の野球人生の中で一度も打たれたことのない最強の魔球だ。」
ヘクトル 「打てない球なんてあるもんかよ。あったとしても、俺たちが打ち崩してやるよ。」
ヒーニアス「フッ、私の変化球は108まであるぞ。」
エフラム 「な、何だと・・・?」
ターナ  「はぁ、またやってる。ウチのバカ兄貴と来たら。」
エイリーク「これまで姿を見ないと思ったら、ターナはこちらにいたのですね。」
ターナ  「まーね。あんな兄貴でも応援くらいしてやらないとね。」
エイリーク「それにしても、ヒーニアス様に野球の才能があるなんて知りませんでした。
      変化球108種類に、打たれたことのない球種・・・。」
ターナ  「あー・・・それなんだけどね、ちょっと耳貸して。ゴニョゴニョ・・・」
エイリーク「そ、そうなのですか・・・?それはそれですごいような・・・。」
ターナ  「一応、エフラム達には言わないでね?教えちゃったら何か卑怯だし。」
エイリーク「ええ、もちろんです。」
ヒーニアス「ならば私が勝ったら言うことを聞いて貰おう!!」
ターナ  「あら?何かあったのかしら?」
エフラム 「いいだろう!!その挑戦、受けてやる!!」
アルム  「そんな、その場のノリで受けちゃって良いの?」
エイリーク「一体どうしたのですか?」
セリカ  「えっと、何か、兄さん達が負けたら、エイリーク姉さんが・・・。」
ヒーニアス「フッ、あえて今は言わなくても良いだろう。この話は予告編だからな。
      今言ったらつまらないだろう。試合が始まるのが楽しみだな、フッフッフ。」
ターナ  「兄さん・・・あまりそういった裏話的な発言しないでよ・・・。」

アイク  「エフラム達は何処に行ったんだ?」
エリンシア「相手チームの偵察に行くと言ってましたわ。」
アイク  「しまった、出遅れた・・・今からでも遅くはないかもしれん。俺もちょっと行ってくる。」
エリンシア「せっかくですから、私も一緒に行きますわ。」
セネリオ 「僕も・・・一緒に・・・。」
アイク  「セネリオ、復活したか。」
セネリオ 「試合には出られませんからね・・・せめてこういうときくらいは・・・。」
アイク  「さっきはいろいろとすまなかったな。あと、試合には出られないかもしれんが、
      軍師的な、作戦参謀的な意味でお前には期待している。よろしく頼むぞ、セネリオ。」
セネリオ 「アイク・・・。」
エリンシア「うふふ、2人は仲良しね。あら?あそこにいるのは・・・。」
アイク  「漆黒じゃないか。どうした、こんなところで。ミカヤなら観客席の方に・・・。」
漆黒   「いや、今は貴殿に話があるのだ。」
セネリオ 「僕たちは席を外しましょうか?」
漆黒   「気になされるな。実は、私はアルヴィス殿のチームに助っ人として出ていたのだが・・・。」
アイク  「お前も出ていたのか。確かに漆黒の実力からするとどこから誘いがあってもおかしくないな。」
エリンシア「え?でもアルヴィスさんのチームって・・・」
漆黒   「・・・うむ、情けない話だが、先程負けてしまった。巫女殿には会わせる顔がない・・・。」
アイク  「お前ほどの選手がいながら負けたのか・・・。」
セネリオ 「待って下さい。療養中にTVで試合を見ていましたが、漆黒さんは全打席敬遠されていませんでしたか?」
漆黒   「うむ・・・。準々決勝で本気を出しすぎてしまったのだ、敬遠されてしまうのも仕方がない・・・。」
エリンシア「なにかあったのですわね?」
セネリオ 「ああ、アレですね・・・。試合速報で見てましたよ・・・。」

テレビ中継
ドロシー 「さぁ、ロートリッタース対フォーレスツ、7回まで終わって2対2の互角の試合!
      どのような試合展開が待っているのでしょうか!?8回の表、ロートリッタース先頭バッターは4番の漆黒選手!
      今大会、6割もの打率を残している強打者です!!」
漆黒   「・・・身の程をわきまえよ。」
ドロシー 「ピッチャー振りかぶって第一球投げた、打ったーこれは大きい!!打った瞬間にホームラ・・・おおっと!?」
オグマ  「やらせはせん!!やらせはせんぞぉ!!!とうっ!!」
ドロシー 「なんと!!フォーレスツ、センターのオグマ選手!!勢いの衰えぬホームラン性の当たりを取ろうと大ジャンプ!!」
オグマ  「おおおおおおおおお!!!!!!!!・・・・・・ぐはぁ・・・!!」
ドロシー 「・・・オグマ君、吹っ飛ばされた~!!!!!漆黒選手、ホームランです!!!」

セネリオ 「この件ですよね?」
漆黒   「うむ。ついフルスイングしたら完璧に真芯でとらえてしまったのだ。それであんな打球に・・・。あの外野手には悪いことをした・・・。」
エリンシア「マルスちゃんの機嫌が良かったことと、なにか関係があるのかしら・・・。」
アイク  「・・・漆黒が敬遠されたことで点が入らなくなったと、そういう訳か・・・。」
漆黒   「相手ピッチャーはまぁ、なかなか良いレベルだったが・・・それ以上に守備力が凄まじかった。
      これ以上言ってしまうと正々堂々としていないから身の程をわきまえるが。」
セネリオ 「なかなか手強そうな相手ですね・・・。」

ロイ   「兄さん達、なかなか出てこないね。」
エリウッド「また何かやらかして・・・無いと信じたい。」
ララム  「ロイくーん!!」
ロイ   「ララムじゃないか!応援に来てくれたの?」
エリウッド「ああ、ロイのクラスメートの。いつも弟が世話になっています。」
ララム  「こ、これはどうも、ご丁寧に!!」
ロイ   「ちょ、ちょっと、兄さんやめてよ!・・・それより、ララム、どうしたの?」
ララム  「ととと、そうだった。ロイ君達のチーム、『たすけて☆ツインズ』と試合するんでしょ?そのチーム、
      私がマネージャーやってた『イケメン×パラダイス』を倒したチームなのよ!!」
エリウッド「ああ、レイヴァン達がいたチームか・・・。あそこはかなり実力者が揃っていた気がするが・・・。」
ララム  「そうなのよ!!パーシバル様にクレイン様、レイヴァンさんにセティ様、
      アレス君にシャナン様、ツイハーク様にナバールさん、それにルセア様が出ていたのに負けちゃうなんて!!」
エリウッド「えっ!?ルセアまで出ていたのかい!?」
ララム  「ええ、ルセア様とレイヴァンさんの二遊間は見事なコンビネーションでしたよ。」
ロイ   「その戦力で負けるなんて・・・そんなに強いのかな・・・。」
ララム  「う~ん・・・上手く言えないんだけど、あのチームと対戦してて、
      何か変な感じっていうか、『違和感』みたいなものを感じたのよ。」
エリウッド「違和感、か。さすがにそれは実際に対戦しないと分からないだろうなぁ。」
ララム  「結局、最期までそれが何か分からなかった。・・・ごめんね、ロイ君。あまり役に立てなくて。」
ロイ   「いいよ。僕たちを心配して教えに来てくれたんだろ?それだけで十分だよ。ララム、ありがとう。」
ララム  「ロイ君・・・。」
ロイ   「ところで・・・『イケメン×パラダイス』ってチーム名にしたの・・・君だろ?」
ララム  「うん、そうだよ!かっこいいでしょ?」
ロイ   「・・・・・・。」
エリウッド「・・・・・・さて、そろそろ球場に行こうか。」

ミカヤ  「すっかりはぐれちゃったわね。」
リン   「もう、みんな行きたいところに行っちゃうんだから。」
ミカヤ  「まぁ、そろそろ試合が始まるから、私たちは先に観客席に行ってましょう。みんなにもそこで合流できるわよ。」
ペレアス 「あれ?ミカヤ?」
ミカヤ  「ペレアスじゃない!あなたも応援に来てくれたの?」
ペレアス 「応援か・・・。今の僕にはちょっと厳しいかな。」
リン   「どうしてですか?」
ペレアス 「だって、これから試合だから。対戦相手の応援は・・・ちょっとね。ごめんね、ミカヤ。」
ミカヤ  「あなたまで出ていたの?」
ペレアス 「うん。トラバントさんにスカウトされたんだ。キャッチャーがいないって言うから。ウチは強いよ。」
ミカヤ  「あら、私の弟たちだって強いわよ?」
ペレアス 「だろうね。もし僕たちが勝っても怒らないでね?」
ミカヤ  「さぁ、どうかしら?」
ペレアス 「ハハハ。・・・もし、僕が優勝できたら・・・。」
ミカヤ  「え?何?」
ペレアス 「・・・何でもないよ。それにしても、リーフ君すごいね。これまで投げてきて防御率2.25かぁ。
      マルス君もリードしていて楽しいだろうなぁ。ウチのピッチャーも良いし、守備も良いんだけど、
      せいぜい3.86だからなぁ。僕もまだまだ修行が足りない。」
ミカヤ  「・・・えっと・・・。」
リン   「(防御率ってのは、9回投げて何点取られるかを表したもので、低いほど良いのよ。)」
ミカヤ  「え、ええ!!私の自慢の弟ですもの!!そう簡単には打てないわよ!!」
ペレアス 「うん、楽しみにしてるよ。じゃあ、僕は行くね。」
ミカヤ  「ええ。あなたも頑張ってね。」

兄弟家ベンチ
シグルド 「よし!!みんないるな!!」
リーフ  「とうとう決勝か・・・。ええい!なるようになれ!!」
マルス  「サクッと勝って優勝しちゃおうよ。」
ヘクトル 「この闘い、負けるわけにはいかねぇ・・・。」
エフラム 「相手がアイツだからな、尚更だ。」
アルム  「この試合で活躍したら、シグルド兄さんはもっとセリカとの関係を認めてくれるかも・・・。」
セリス  「今まで僕たちと試合した人達のためにも、僕頑張る!!」
ロイ   「僕たちを応援してくれてる沢山の人のためにもね!」
エリウッド「珍しく胃が痛くなる展開じゃないんだ。勝って終わりにしよう!!」
アイク  「俺たちは・・・強い!!」

シグルド 「よし、行くぞ!!アルヴィスの弔い合戦だ!!」
全員   「ばっちこーい!!!」

ハンニバル「両チーム整列!!礼!!!」
全員   「よろしくお願いします!!!!」

セリス  「とうとう決勝戦だね!!ここまで長かったなぁ。」
アイク  「これまでの相手、皆強敵だった・・・。」
エリウッド「決勝戦の相手はどんなチームなのかな?」
エフラム 「ヒーニアスがいるのは分かったが・・・。」
マルス  「あと、ペレアスさんもいるみたいだよ。」
シグルド 「オーダー表交換してきたぞ。」

1番 レフト    セリス    1番 ショート   マゴーネ
2番 ショート   ロイ     2番 ライト    コル-タ
3番 センター   エフラム   3番 ファースト  パピヨン
4番 ライト    アイク    4番 センター   リデール
5番 サード    ヘクトル   5番 サード    ハロルド
6番 キャッチャー マルス    6番 セカンド   ザイン
7番 セカンド   アルム    7番 レフト    ムーサー
8番 ファースト  エリウッド  8番 ピッチャー  ヒーニアス
9番 ピッチャー  リーフ    9番 キャッチャー ペレアス

リーフ  「このオーダー・・・なんか・・・違和感が・・・。」
ロイ   「見て!あっちのベンチ!!整列の時は帽子を深くかぶってたから気がつかなかったけど・・・!」
そこに並ぶのは7人の同じ七三分けの髪型と同じ顔。
セリス  「わー、すごい!7つ子だー。だから『ツインズ』なんだねー。」
エリウッド「いや・・・これは・・・。」
ヘクトル 「・・・双子ってレベルじゃねーぞ!!」

敵軍ベンチ
トラバント「この試合が最後だ!!相手も勝ち抜いてきているチームだから手強いぞ。気を抜くなよ!!」
全員   「ハイッ!!」
トラバント「よしっ!ならば行ってこい!!」
シャガール「フフフ・・・とうとうここまで来ましたな。」
ダナン  「トラバント殿の采配は見事ですなぁ。」
トラバント「シャガール殿にダナン殿。」
シャガール「あの七兄弟は肉親とはいえ、所属するチームはバラバラ。それをよくここまでまとめ上げたものだ。」
ダナン  「我々も選手を貴方に託して良かった。」
トラバント「礼を言うのは優勝してからでも遅くはない。しかし、本当に良かったのですか?
      ハロルド・ザインはあなた方のチームに所属している。おっと、ムーサーとリデールはもともとアルヴィスのチームでしたな。
      あなた方がチームに入れてやって欲しいとおっしゃるから入れたが・・・。ああ、勿論こちらとしても戦力アップは渡りに船だった。
      ・・・本当は監督をしたかったのでは?」
ダナン  「なーに、我々のチームは主力がケガをしてな。気分だけでも大会に参加したかったのだ。」
シャガール「こちらから参加させてやって欲しいと頼んだのだ。優勝チームの選手がいる、という名誉だけで十分だ。」
トラバント「・・・かたじけない。実をいうと、私は最初あなた方のことを疑っていた。あなた方に関する悪い噂を聞いていたからだ。
      なにかしら卑怯な手を使うと・・・だが、これまでそんな素振りはなかった。全く、噂というものは当てにならないものだ。」
ダナン  「いやいや、気になされるな。」
シャガール「さて、そろそろ試合ですな。我々は今回も一番近いところで勝利を見届けさせていただこう。はっはっは。」
トラバント「それでは、私は先に行きます。」
ダナン  「・・・クックック、まんまと騙されおって。」
シャガール「実はいい人の振りはなかなか疲れるわい。」
ダナン  「あのトラバントでさえ、このカラクリは見破れんようだな。」
シャガール「当然だ。アルヴィスの所から選手を引き抜いてきた甲斐はあった。」
ダナン  「あとは、我々が優勝するのを見守るだけだな。」
シャガール「そうだな。ハッハッハッハ!」
437 名前: 紋章町野球大会決勝戦・前編 [sage] 投稿日: 2008/01/20(日) 00:44:56 ID:dOw01tk1
ドロシー 「さぁ、とうとう始まりました、紋章町野球大会決勝戦!!
      実況は引き続き私ドロシーがやらせていただきます。解説はこちらの方々です。」
フィン  「どうも、フィンです。よろしくお願いします。」
クレイン 「クレインです、本日はよろしくお願いします。」
ドロシー 「よろしくお願いします。お二人はブラザーズとツインズ、それぞれと対戦なさってきましたが。」
フィン  「はい、まぁ、正式には対戦していませんが・・・兄弟家の方々の試合はよく見てきました。」
クレイン 「そうですね、ツインズは強いチームでした。打てなくはないピッチャーだったんですが、
      ヒット性の当たりをことごとく捕られてしまいました。口で説明するより、これは実際にプレーで見た方が良いですね。」
ドロシー 「なるほど。なお、ベンチ裏リポートはセーラさんです。セーラさん?」
セーラ  「はーい、セーラでーす。いやー、まさかあの時見逃したチームが決勝にくるなんて、ある意味あれフラグだったのかしらね?
      にしてもあんた、あたしが走り回ってる時にいい男2人も横に侍らしてんのね。」
ドロシー 「こ、これはあくまで仕事ですから・・・。」
セーラ  「はいはい。じゃあ、こっちはこっちで頑張るから・・・」
エルク  「セーラ、頼まれてたお茶買ってきたよ。」
セーラ  「―――――!!!!!な、何やっとんじゃあんたぁーーー!!」
エルク  「え?君が買ってくるように言ってきたんじゃないか・・・。」
セーラ  「放送始まっとるわー!!このアホワカメーーー!!!スタジオに返すわよっ!!」
ドロシー 「・・・よろしくお願いします。さぁ、そろそろ試合が始まるようです。」

ハンニバル「プレイボール!!」
一回表ブラザーズの攻撃
セリス  「よろしくお願いします!!」
ヒーニアス「ふっ、元気が良いな。だが元気なだけでは・・・私の球は打てない!!」
ヒーニアスの左腕から放たれる速球は・・・
セリス  「うわっ!!ぶつかる!!」
思わずのけぞるセリス。
ラナ・ユリア「あの野郎、セリス様に向かってなんて球投げやがるんだ。万が一当てでもしてみろその時は乱闘だ、乱闘パーティーDA!」
リン   「いくら必中のスキルを持っていても、デッドボールでスキル発動させるとは思わないけど・・・セリスは大丈夫かしら・・・。」
ミカヤ  「フフフ、大丈夫よ。セリスは優しいけど勇気がある子よ。あれくらいへっちゃらなんだから。」
セリス  「よーし・・・」
第二球目、再び内角にくるストレート。セリスは強く踏み込み・・・

カキーン!

ヒーニアス「なにっ!?」
痛烈なピッチャー返し。しかし・・・
ザイン  「ハッ!!」バシィ!!
セカンドのザインが倒れながらも逆シングルで好捕。
シグルド 「上手い!!だがセリスの足なら内野安打だ!!」
ザイン  「ショート!!」
マゴーネ 「まかせろ!!」
ザインは倒れ込んだまま左手だけでグラブトスをし、それを受け取ったマゴーネがファーストに送球し、セリスは間一髪アウト。
セリス  「全力で走ったのに・・・。」
マルス  「なんつーアライバ。」
アルム  「・・・何それ?」
マルス  「こっちの話。」
続くロイもファーストのファインプレーに阻まれ、ツーアウトでバッターエフラム。
エフラム 「まさかこの場でお前と勝負することになるとはな・・・。」
ヒーニアス「ふっ、試合前の約束、忘れたとは言わせんぞ?」
エフラム 「ふん、当たり前だ。」

エイリーク「そういえば、先程兄上達が話していたのは一体・・・。」
セリカ  「えっとね・・・もしエフラム兄さんが試合にもヒーニアスさんにも負けたら、何でも言うことを聞くって・・・。」
エイリーク「そうなのですか・・・。」
セリカ  「そしたらヒーニアスさんは『私が勝ったらエイリークをいただく』って言ったのよ・・・。」
エイリーク「ええっ!?」
エリンシア「・・・賭けだか何だか存じませんが、エイリークちゃんを賞品にするだなんて、後でお二人ともぶっ飛ばして差し上げますわ。」
リン   「・・・どっちにしろエイリークの身は大丈夫そうね・・・。」

エフラム 「さぁこい!」
ヒーニアス「(フフフ、お前の得意コースはずばり低め!!ならば高め中心に攻めればそれだけで打ち取れる!!)」

高めを突くヒーニアスの速球。
エフラム 「確かに低めは得意だが・・・誰が高めの『ボール』が苦手といった?」
カキーン!! 右中間に高く上がる打球。
ヘクトル 「行け!!スタンドにいっちまえ!!」
リーフ  「今エフラム兄さん、『ボール』って強調したよね!?」
アルム  「入れーー!!!」

リデール 「(まずいな・・・打球は落下運動に入り始めたが、このままではスタンドに入ってしまう・・・)コルータ!!」
コルータ 「おお!!」
コルータの手に乗るリデールとリデールを高く上空へ打ち出すコルータ。

リデ・コル「 ス カ イ ラ ブ 捕 球 法 ! 」

アイク  「あの打球を捕っただと・・・?」
ヒーニアス「はっはっは!どうだ!!!」
エフラム 「何を言う、どのアウトもバックに助けられただけじゃないか。」
ヒーニアス「気がつかなかったのか?私はこの回、ストレートしか投げていない。」
エフラム 「・・・!!」
ヒーニアス「サービスタイムはもう終わりだ。ハッハッハッハ!!!」

一回裏たすけて☆ツインズの攻撃
一番二番に、徹底的に粘られるものの、何とか打ち取り、ツーアウトでバッターは3番のパピヨン。
マルス  「(まったく・・・いくらリーフのスタミナが無限だからって、
      ここまで粘られるとさすがにイヤになるよ・・・。ここは早めに抑えてしまおう。)」
リーフ  「はい・・・よっ!!」
パピヨン 「(キュピーン!)パピ!ヨン!!」 カキーン!!
マルス  「しまった!このコースは甘かったか!!」
ヘクトル 「それより、今の『パピヨン!』ってのは何なんだよ。」
パピヨン 「ノン・ノン・ノン。『パピ・ヨン』。もっと愛を込めて!!」
ヘクトル 「やかましい!!」
アルム  「相手のペースにのせられちゃダメだよ!」
エリウッド「なんだろう・・・何かシンパシーを感じる・・・。」
ロイ   「次のバッターで切っていこう!!」

打席に入る4番のリデール
エリウッド「(このバッター・・・明らかにひとりだけレベルが違う!)」
リデール 「私はひと味違うぞ!!」 カキーン!!
セリス  「間に合わない!!」
左中間を破るツーベースでツインズ、一点先制。
ヒーニアス「いいぞ!続け!!」
マルス  「(ええい!次は低めにシュート!!」」
リーフ  「ほいさ!」
ハロルド 「チィッ・・・!!」 ショートへのボテボテのゴロでスリーアウト

2回表兄弟家の攻撃
アイク  「さて、俺の番か。」
エフラム 「兄上、ヒーニアスの変化球には気を付けろ。」
アイク  「ああ、まかせろ。変化球が108あろうが、どんな球でも当たれば飛ぶんだ。」

ヒーニアス「身体は球でできている。」
エフラム 「!?」
ヒーニアス「血潮は策謀、心はいい人。幾度の当番を歴て不敗。
      ただの一度もスベることなく、ただの一度も理解されない。
      彼の者は敵陣に独り 四方を敵に囲まれる。そこに想い人は来ず。
      この身体はきっと無限の変化(球)で出来ていた。」

セリカ  「マウンドで何を言ってるのかしら。」
エイリーク「ターナ、アレは・・・?」
ターナ  「ああ、兄さんの固有結界ね。」
ミカヤ  「そんなものを扱えるなんて、流石アーチャー!!」
エリンシア「一体どんな効果が・・・。」
ターナ  「いえ、ただ口で言ってるだけなんで、特に魔法的な効果は・・・
      まぁ、自己暗示っていう位にはなるかもしれませんけど・・・。」
リン   「(あんまり意味無いって事かしら・・・)」

ヒーニアス「では行くぞ、これが私の本気さあぁぁ!くらえ、『グラン・シャリオ』!!」
アイク  「内角の直球・・・む!!」
そこから大きく内角に食い込んでくるシュート。だが・・・ ポコッ
ハンニバル「デッドボール!!」
ヒーニアス「申し訳ない・・・ぶつけるつもりはなかったのだが・・・。」
アイク  「気にするな。よけなかった俺が悪い。それに鍛えているからな。痛みは特にない。」
ロイ   「アイク兄さんは本当に痛くないんだろうなぁ。」
アルム  「僕たちだとああは行かないね。」
マルス  「そうだね。対抗できそうなのはリン姉さんとヘクトル兄さんの脂肪位かな?」
リン・ヘクトル「何か言った(か)!?」

アイクがデッドボールで出塁するも、続く3人は
ヒーニアス「ヒテンミツルギスターイル!リュウツイ!ショウセーン!リュウカンセンコガラシ!ツムジ!アラシーン!」
以上のような変化球のバーゲンセールに的を絞りきれず、無得点。

2回裏のツインズの攻撃もヒーニアスがポテンヒットで出塁するも、続くペレアスが凡退し無得点。
3回表先頭バッターはエリウッド
エリウッド「(変化球を待っていたら打てない!ここはストレート狙いで・・・)」
ペレアス 「(ストレート狙いってとこかな。)」
ヒーニアス「ウィンガーデッド!イフリート!」
追い込まれるエリウッド
ヒーニアス「アルス・マグナ!」
エリウッド「だめだ変化球だ!ここはカットして・・・あっ!!」
ドロシー 「おおっと!面白い打球だ!!外野の前に落ちるポテンヒットです!」
フィン  「しっかりと芯で捉えたから安打が生まれた、と言っていいですね。」
エリウッド「この感じ・・・忘れないようにしよう・・・」

この後チャンスを作るも兄弟家は無得点に終わる。
3・4回裏ツインズの攻撃では、まるで1・2回裏のビデオテープを見てるかのような
同じ展開でツインズが追加点を加えて0-2。そして5回裏の攻撃でも1.2番が粘り、3番のパピヨンが・・・
パピヨン 「パピ!ヨン!」
ヘクトル 「威勢の良さの割りにはボテボテの球打ちやがって!くそ!間にあわねぇ!!」
マルス  「ここでまたあの4番か・・・どうしたもんかね・・・。」

シグルド 「イヤな流れだな・・・。」
セネリオ 「・・・監督、気になるデータが見つかりました。これを見て下さい。」
シグルド 「これは・・・! よし、伝令に行ってくれ。タイム!!」

マウンドに集まる内野陣
ロイ   「何かあったの?」
セネリオ 「気になるデータが見つかりました。ツインズはこれまで、圧倒的な守備力で勝ってきた、
      と言われてますが、実はある得点パターンがあったんです。」
アルム  「得点パターン?」
セネリオ 「はい。彼らの野球は1番2番が毎回粘って相手を疲れさせ、相手が気を抜いたところで3番が出塁し、
      強打者の4番が得点・・・というパターンです。」
マルス  「えらくベタというか・・・基本的な戦術だね。」
リーフ  「でもそんな都合良く1番から始まるの?」
セネリオ 「それなんですが、攻撃が終わる時、必ず最後のバッターが9番の義兄上なんです。」
ロイ   「わざとアウトになって1番に繋げている、ってこと?」
セネリオ 「そういうことです。ですが、気になるのが、この法則が乱れたら急に得点力が大きく上がっているんです。」
ヘクトル 「それは全員強攻策になっただけだろ。そうなったらマルスのリードの相手じゃねーよ。」
セネリオ 「・・・そうですね。では僕はそろそろ戻ります。頑張って下さい。」

リデール 「話は終わったか。では、ゆるりと打たせて貰おう。・・・む?」
マルス  「(あなたとは勝負しませんよ。リーフ、クサイところ突いてファーボールね。)」
リーフ  「あーい。」
マルス  「5番は明らかにパワー型!これなら簡単に抑えられる!!」
マルスの読み通り5番を抑え、この回を無失点に抑える。(0-2)

6回表兄弟家の攻撃、バッターは先頭のエフラム
エフラム 「これまで兄上や弟たちに投げてきた球を見てきているからな・・・俺には通用しないぞ。」
ヒーニアス「ふっ、そうか。・・・ならばこれならどうだ?」

そう言ってヒーニアスは左手のグローブを右手に付け替える。
ヒーニアス「勘違いするなよ。これまで手を抜いていたわけではない。左打者の貴様を完全に抑えるためだ。」
エフラム 「そうか・・・勝負だ!!」
数球投げてフルカウント、両者一歩も引かず。
ヒーニアス「さすがだな・・・そろそろコイツの出番だ。出でよ!ニーズヘッグ!!」
エフラム 「この球か・・・打ってみせる!!」
外角寄りから大きく曲がる外に曲がっていく変化球、これこそが魔球ニーズヘッグの正体!!
エフラム 「くっ!!」ギィン!!
ヒーニアス「ピッチャーフライか・・・この球を初見で当てるとは、大したヤツだ。だが、ここは私の勝ちだ。」
エフラム 「待っていろ。次の打席は必ず打ってやる。」
アイク  「俺の番だな。後は任せておけ。」
ヒーニアス「(さっきはぶつけてしまったが・・・よし、またニーズヘッグで決める。)食らえ!ニー・・・」カッキーーーーン!!!!!
セリス  「やったー!!ナイスバッティン!!1点差だ!!」
ロイ   「完璧な当たりだ!!」
マルス  「下手に取りに行ったらオグマの二の舞だからね。見送るしかない。」
ヒーニアス「(打たれたーーー!?)フ、フン!やはりニーハベンドでは役不足だったか!ニーズヘッグを投げるべきだった!!」

セリカ  「ヒーニアスさん・・・誰にも打たれたことのない球ってヤツ、打たれた?」
エイリーク「ターナ、明らかに2人に投げた球は同じものだと思うのですが・・・。」
ターナ  「そうね、もうネタばらししても良いかな。兄様が言ってた『絶対に打たれない球』っていうのは、『打たれなかった球』なの。」
ミカヤ  「???どういう事かしら・・・。」
リン   「なるほど、つまり同じ球を投げても打たれなかった球は『ニーズヘッグ』、打たれた球は別の球と。」
ターナ  「ええ。兄様は『そうすれば私は絶対に打たれない球を持つことが出来る』と得意げだったわ・・・。」
エリンシア「108の変化球というのは・・・?」
ターナ  「常識的に考えて、普通のピッチャーは完全に同じ球を投げることは出来ませんよね?
      コースとか高さとか変化量とか。それで同じ球種でも別の変化球と言い張るんです。」
ミカヤ  「????」
セリカ  「つまり、外側のカーブと内側のカーブは違う球だから、外側のカーブは変化球A、
      内側のカーブは変化球Bにしている、ってことですよね?」
ターナ  「そういうこと。後は兄様が気に入った言葉を変化球名として名付けるだけ。あんな風に。」
ヒーニアス「ナムキャットの足技!エイジャの飛び技!ハンの関節技!ジャッキーの力!モーガンのパワー!森部のじーさんの奥義が!そしてこの俺の怒りが!」
リン   「なるほど・・・その気になれば無限に変化球作れるわね・・・。」
ミカヤ  「?????(←まだ分かってない」

6回裏
トラバント「5回は点が取れなかったが、次の回にまた1番から攻められたらどうかな?
      ワンアウトからムーサーがヒットを打ったか。
      8番が塁に出ても次でゲッツーを打てば・・・」カキーン!!
セリス  「だめだ!届かない・・・!!」
ハンニバル「ホームラン!!」
ヒーニアス「ハハハハハ!!!」

ヒーニアスのレフトポール際ギリギリのホームランで1-4
ペレアス 「・・・どうがんばっても、次の回1番からは無理ですね・・・。」
トラバント「私の作戦が・・・あんのおばかあああああ!!!!!!!!」

シャガール「やれやれ、またあの男か。」
ダナン  「宇 宙 の 法 則 が 乱 れ る !
      それは置いておいて、まぁ、その分我々のやりたいように出来るというもの。」
シャガール「その通り。後半戦が楽しみですな。クックック。」

マルス  「おかしい・・・このコースは打てないはずなのに・・・!!」カキーン!
シグルド 「まずいな・・・1-12とは・・・」
7回裏のツインズの攻撃、2番からの猛攻により、さらに8点追加。
アルム  「本当に強攻策になるなんて・・・。」
ロイ   「ふぅ・・・何とかスリーアウトはとったけど・・・。」
リーフ  「みんな、ごめん。せっかくここまで来たのに・・・。」
マルス  「いや、君は僕の要求通りに投げてるよ。僕のリードが・・・。」
アイク  「・・・・・・。」 ビシ!×2
マルス  「痛ッ!!」
リーフ  「何するのさ!?」
アイク  「2人が弱気になっていたから気合いを入れた。」
シグルド 「そうだな。確かに点は取られた。だが、過ぎたことは仕方がない。むしろ、
      自分が悪いというのならその責任を果たしてこそ男じゃないのか?それに、
      お前達だけで戦っているんじゃない。こういう時に助け合うのが家族というものだ。
      過ぎたことを悔いるより、今自分に何が出来るか、何をすべきかの方が大事じゃないのか?」
リーフ  「兄さん・・・。」
マルス  「その通りだね。まったく、僕としたことが。」
セリス  「さぁ、これから逆転しよう!!」

8回表兄弟家先頭バッターはエリウッド。
ヘクトル 「エリウッド、さっきから俺のバット使ってるが平気か?お前のに比べるとかなり重いぞ。」
エリウッド「大丈夫。むしろ、その方が良いんだ。」
ヘクトル 「?」
エリウッド「さて、まずは塁に出ないと・・・にしても、ピッチャー以外同じ顔だからかな?
      ララムって娘が言ってたように、守っていても変な感じがするな・・・。」
ヒーニアス「くらえ!レインボー・サイクロン!!」
エリウッド「それっ!!」 キン!
コルータ 「おのれっ!!」
再び外野手の前に落ちるポテンヒット
パピヨン 「器用なマネするねぇ。」
エリウッド「たまたまですよ、パピヨンさん。これから逆転できたら蝶サイコーなんですけどね。」
パピヨン 「確かに蝶・サイコー!!だろうね。」
その後、リーフが送りバントを決め、セリスがタイムリーを打って一点返し、
ロイも絶妙なバントヒットを決め、ワンアウト一塁二塁でバッターはエフラム。
エフラム 「外野のファインプレーにファーボールにピッチャーフライ・・・ここでホームランを打てばイーブンか?」
ヒーニアス「ああ、打てれば、な。」
エフラム 「ここで俺が打てなければ、俺はエイリークの兄でいる資格がない。勝負して貰うぞ。」
ペレアス (次がアイクさんだからなぁ・・・ここで歩かせるのはマズイ。勝負しましょう。)
ヒーニアス「(了解だ。)では、決着を付けようか。食らえ!デストレイル!!」
前の打席と同様、両者一歩も引かず。
ペレアス (すごい・・・よくここまで変化球について行ける。でもそろそろ決めさせてもらうよ。
      ここで一球スローカーブだ。これまで速い変化球ばかりだったからね。タイミングが合わないはずだ。)
ヒーニアス「把握した。これで決めてやる!ヘブンズソード!!」
ペレアス 「(よし!良い感じの遅い球だ!これは打てないはず・・・)」
だが、ここでペレアスにとって予想外の出来事が起きた。そう、エフラムは今やっと、打撃動作に入ったのである。
エフラム 「ヒーニアス、確かにお前の変化球は大したものだ。それだけの球種があれば、
      的を絞るのは容易ではない。だから、俺は考えるのをやめた。来た球を打つ、それだけだ。」
カッキーーーーン!!!!
ヒーニアス「何っ!?」
コルータ 「・・・これは無理だな・・・。」
リーフ  「やったー!!スリーランホームランだ!!」
ヘクトル 「5-12!!まだ行ける!諦めんなよ!!」
ヒーニアス「エフラムめ・・・フッ、まぁいい、私のライバルなんだ。これくらいやってくれなくては困る。
      まだ点差はある!!みんな、守りきってくれ!!」
七三ズ  「「「「「「「おうっ!!!!」」」」」」」
ペレアス (次は、アイクさんだ・・・ここは歩かせても良い。流れ的にもホームランだけは避けて・・・!)
ペレアスのリードもあり、アイクの打球はレフトへのツーベースで済む。
しかし、ヘクトル、マルスの連続ヒットでワンアウト満塁に。バッターはここでアルム!
520 名前: 紋章町野球大会決勝戦・決着編 [sage] 投稿日: 2008/01/27(日) 00:43:20 ID:8wvtctWr
ヒーニアス「アッー!!助けてエイリーク!!」
エイリーク「人を勝手に賭けの対象にする人なんて知りません。」
セリカ  「エイリーク姉さん、怒ってる・・・?」
アルム  「よーし・・・出来ることをやるぞ・・・。」
マルス  「アルム、少し萎縮しちゃってるな・・・お、シグルド兄さんがまた耳打ちを・・・。」
アルム  「え?何?・・・いよっしゃああああああ!!!!!!!ホォゥエエエエエエエ!!!!!」

ミカヤ  「アルム、また随分とすごいブーストが掛かってるわね・・・。」
リン   「シグルド兄さんがまた何か言ったんでしょ?」(カッキーン!!!)
エイリーク「あ、満塁ホームラン打ちました。」
エリンシア「満塁ホームランもすごいはずなのに、アルムちゃんの雄叫びのインパクトに負けてますわね・・・。」
セリカ  「アルム・・・(うっとり)」

マルス  「さて、アルムが見事に満塁ホームラン打ってくれて9-12か。今度はなんて言ったんですか?」
シグルド 「ああ、『旅行中はセリカと一緒に風呂に入っても良い』と言った。」
マルス  「ブッ!!シグルド兄さん、それは随分と譲歩しましたね。」
アルム  「シグルド監督!!約束通り満塁打ってきました!!これで旅行中は」
シグルド 「ああ、セリカと一緒に風呂、だろ?構わんぞ。兄さんは許す。」
アルム  「ヒャッハー!風呂だー!!よーし、応援も頑張るぞー!!エリウッド兄さーん!続けー!!」
マルス  「随分と張り切っちゃって・・・あれ?そういえば・・・。」
シグルド 「ん?どうした?」
マルス  「僕の記憶違いかもしれないんですが、優勝賞品の旅行先のホテルの風呂って、大浴場じゃなかったですっけ?勿論男女別の。」
シグルド 「兄さんは許すぞ。世間やエリンシア達が許してくれるかは分からんがな。」
マルス  「シグルド兄さんテラ策士ww」
シグルド 「いやいや、マルスほどではww」

ドロシー 「さぁ、ブラザーズ、7番アルム選手の満塁ホームランからさらに攻撃は続きます。8番のエリウッド選手は、
 今日この試合、唯一全打席ヒットを打っています。しかも全部ポテンヒットとは、これは偶然なのでしょうか。
      おおっと!この打席でも前方につんのめりながらも見事に外野の前に落としました!」
クレイン 「これはお見事。まさにいぶし銀ですね。」
セーラ  「はーい、こちらベンチ裏リポートセーラでーす。」
ドロシー 「セーラさん、何か情報がありましたらお願いします。」
セーラ  「たった今ヒットを打ったエリウッド様。この試合の途中からは自分のバットじゃなくて、
      数サイズ分重いヘクトル様のバットを使ってるみたい。」
ドロシー 「そうなんですか。」
セーラ  「にしても変よねー。わざわざ重いバット無理して使うなんて。デブ剣に振り回されてるみたいな打ち方よね。」
ドロシー 「言い得て妙と言いますか・・・。フィンさん、どうしました?」
フィン  「いや、まさか、そんな・・・ああ、すみません。」
クレイン 「何か気になることでも?」
フィン  「・・・エリウッド選手の打席をもう一回だけ見ることが出来たら、この予感は確信に変わると思います・・・。」
セーラ  「えっと、こちらからは以上でーす。次はツインズのベンチ裏リポートに行ってくるわねー。」
ドロシー 「はい、お願いします。と言ってる間に9番のリーフ選手、良い当たりでしたが
      ショート真正面のゲッツーでこの回8点で終了しています。9-12とツインズ、
      未だリードしています。決勝戦、どのような結末になるのでしょうか!」
リーフ  「ごめ・・・」
シグルド 「謝るな。わざとやったんじゃないんだ。自分のプレーに責任を持てばそれで良いんだ。
      それに、お前はピッチャーとして、十分やってくれているよ。」
リーフ  「・・・はい!!」
521 名前: 紋章町野球大会決勝戦・決着編 [sage] 投稿日: 2008/01/27(日) 00:44:13 ID:8wvtctWr
8回裏ツインズの攻撃
ワンアウトから5番のハロルドが打った打球はショートの深いところへ。
ロイ   「間に合わせる!!エリウッド兄さん!!」
エリウッド「5番のハロルドさんはパワーはあるけどその分足は遅い!!十分間に合う・・・!?」
ハロルド 「うおおおお!!!!!」
一塁に滑り込むハロルド。
ハンニバル「セーフ!!」
トラバント「ナイスガッツだ!」
エリウッド(おかしい・・・こんなに足が速かったかな・・・?)
続いてバッターは6番のザイン。バントの構えを見せるも・・・  ギン!
ザイン  「しまった!!」
ピッチャー前に上がる小フライと、それにダイブするリーフ。
リーフ  「はい!!(パシッ)・・・捕りましたよっと。」
ヘクトル 「おお!!よく捕ったリーフ!!」
マルス  「ナイスプレー。でも、ピッチャーがやるには危険だよ?」
リーフ  「それは心配しているの?それとも僕の頑丈さを見くびってるの?」
マルス  「それだけ言えるなら大丈夫そうだね。」
エリウッド「良いぞリーフ!蝶サイコー!!」
ハロルド 「本当、蝶☆サイコー!なプレーだったね。」
エリウッド「・・・えっ!?」
ハロルド 「い、いや、弟のパピヨンがいつも蝶サイコー蝶サイコーってうるさいんだ。ついうつってしまった。」
エリウッド「は、はぁ・・・。」

エリウッド「(怪しい・・・明らかに怪しい・・・そういえば、さっきマルスも
     『何であのバッターにあのコースが』みたいなことを言っていた・・・もしかしたら!!
      よし、試してみる価値はある!!)審判!!タイムお願いします!!」
マウンドに向かうエリウッド。
リーフ  「急にどうしたの?エリウッド兄さん?」
エリウッド「少し試してみたいことがあるんだ。少ししたら合図を出すから、こっちに牽制球を投げて欲しい。」
リーフ  「別に良いけど・・・。」

打席に入る7番のムーサー。しかし、リーフはセットポジションのまま・・・
エリウッド「(ボソッ)ニアデス。」
パピヨン 「ハピネス!!」
エリウッド「今だ!!」
エリウッドの言葉に反応してハロルド(?)は大きく飛び出す。
それと同時にリーフは牽制球を投げてスリーアウト、この回は無失点に抑える。
エリウッド(間違いねぇーーーーーー!!!!!)

ツインズベンチ奥
シャガール(あのバカめが・・・)
ダナン  (ど、どうするのだシャガール、このままではバレてしまうぞ。)
シャガール(むぅ・・・こうなったらトラバントに全ての責任を押しつけて逃げるぞ!!)
ダナン  (う、うむ、それがいいな・・・。)

兄弟家ベンチ
エフラム 「見事な牽制だったな。」
マルス  「今のはいったい何だったんですか?エリウッド兄さん?」
エリウッド「いや、マルスだって分かってるだろ?」
アルム  「よく話が見えないんだけど・・・。」
エリウッド「みんな、守っていて違和感みたいなものを感じなかったかい?」
ロイ   「そういえば・・・。でも、それが何か分かんないんだよね。」
シグルド 「エリウッド、何か気がついたのかい?」
マルス  「これからは僕が説明するよ。そもそもあの時から変だったんだ。ヒーニアスさんがホームランを打って、法則が乱れてから。」
アイク  「一体どういう事だ?」
マルス  「あのあたりから、僕のリードが全く通用しなくなったんだ。何処に投げさせても打たれてたんだから。
      僕の頭には相手チーム全員の得意・苦手コースのデータが入ってる。だから、誰にこの球を投げれば
      オッケーとかいうのも大体分かる。それがここまで外れるなんて、その場合に考えられることは・・・。」
リーフ  「考えられることは・・・?」
エリウッド「ずばり、相手チームはアウトカウント・ランナーの有無でバッターを入れ替えている。」
エフラム 「何だと!?そんなことが可能なのか!?」
マルス  「ああも見事に同じ髪型、同じ顔だとねぇ。なかなか気がつかないよ。エリウッド兄さんのおかげで自身が確信に変わった。」
ヘクトル 「きたねぇマネしやがって!!これまでもこうして勝ち上がってきたのかよ!?」
セネリオ 「そうですね・・・これまでのツインズの試合展開を見るに、この試合以外でも何度かやっていそうですね・・・。」
アルム  「大会本部に訴えようよ!!これはどう見ても反則だよ!!」
アイク  「確かに反則だ。だが・・・。」
マルス  「ちゃんとした証拠がないからね。エリウッド兄さんのあれだけじゃ言い逃れできる。
      それに、そんな卑怯な相手に正々堂々と戦って勝つのが、一番かっこいいんじゃない?」
シグルド 「そうだな。それでこそ私の弟たちだ。なんとしてでも逆転し、優勝するぞ!!正義は勝つんだ!!」
兄弟全員 「オーー!!!!」
マルス  「それに、相手の不正を暴くのは僕たちが負けてからでも遅くないよ。」
リーフ  「マルス兄さんテラ鬼畜。」

FETV、スタジオ裏
シャナム 「これはすごいぞ・・・野球大会の中継を買って出たが、まさかここまで高視聴率を記録するとは・・・!!」
セーラ  「・・・・・・。」
シャナム 「おお、セーラ、お疲れ。視聴率すごい事になってるぞ!もしかしたらお前達にも特別ボーナスが・・・どうした?」
イリオス 「何か疲れたというか、何かに引いてるような顔しているな。」
セーラ  「社長・・・オルソン・・・どうしよう・・・。ツインズのベンチ裏リポート行ったら・・・これ。」
シャナム 「この音声データがどうかしたのか?・・・これは・・・!!ヤバくね?」
イリオス 「むしろセーラ大手柄だと思う。」

9回表兄弟家の攻撃
先頭バッターはセリス。打席が廻るにつれ、ヒーニアスの変化球にもなれてきたようで・・・。
セリス  「それっ!!」カキーン
ロイ   「ここはバントっと。」
1・2番の連携。ワンアウト2塁で続くバッターはエフラム。
エフラム 「まだ終わっていない・・・。まだ諦めるわけにはいかないんだ!!」
ヒーニアス「さすがだな、エフラム。・・・私もこの左腕をもって、応えよう。唸れ!!ニーズヘッグ!!」
しかし、ヒーニアスの魂を込めた一投も・・・
ハンニバル「ボール!ファーボール!!」
疲れが見え始めたのか、3番エフラムと4番アイクに対して連続フォアボール。
ヒーニアス「ハァッ・・・、ハァッ・・・、おのれっ・・・!!」
ターナ  「お兄様・・・。頑張って・・・!!」
エイリーク「ターナ・・・」

ヘクトル 「オラァ!!」カキーン!!
ヘクトルの打球は左中間を破るツーベースでさらに2点返す兄弟家
ヘクトル 「これまで地味だったからな。そろそろ活躍しなきゃだろ!!」
マルス  「11-12・・・打つしか・・・ないッ!!」 キーン!
しかし、マルスの打球は浅い外野フライに終わり、ツーアウト2・3塁。
マルス  「僕としたことが・・・アルム、あとはよろしく頼んだよ。」
アルム  「任せて、アルム兄さん。絶対に打つから。」

ペレアス 「まずいな・・・アルム君から金色のオーラが見える・・・かといって高めに外して敬遠したら準決勝の二の舞だ・・・こうなったら・・・。」
ヒーニアス「やはり敬遠か・・・。悔しいが、今の私では彼は抑えられないな・・・。・・・なるほど、そのコースで歩かせるか・・・。」
アルム  「さぁこい!!・・・!?」
ヒーニアスの左腕から投げられるボールはストライクゾーンを大きく下に外れたボール球だった。

シグルド 「考えたな・・・高めには強いアルムも、あの球は打てるかどうか・・・。」
ペレアス 「悪いけど、君には一塁に行って貰うよ。」
アルム  「こうなったら・・・!!」ギィン!!
低い球を無理矢理に打つアルム。しかし・・・
ハンニバル「ファール!!」
アルム  「ダメか・・・。」
エリウッド「アルム!!ここは僕に任せるんだ!!無理に打とうとしなくて良い!!」
アルム  「兄さん・・・。わかった!!ここはお願い!!」
ドロシー 「7番のアルム選手が敬遠されてツーアウト満塁で一点ビハインド、
      バッターはエリウッド選手!!ここで一本出れば逆転。しかし、打てなければここでツインズの優勝が決まります!!」
クレイン 「ところでフィンさん、先程エリウッド選手について気になる事があったようですが・・・。」
フィン  「はい、エリウッド選手のこれまでの全打席ポテンヒット、あれは狙ってやっているのだと思われます。」
ドロシー 「何と!!あれは偶然ではないのですか!?」
フィン  「最初は偶然だったと思います。しかし、こうまで続くと狙っているとしか思えません。
      それに、重いバットを使っている、と言うのが気になるんですよ。」
クレイン 「それは興味深い。」
フィン  「エリウッド選手は芯で捉えるだけでなく、重いバットを使用することで
      自分がバットに振り回され、腕に力が入らずバットの重さによって生じるパワーだけで外野の前に落ちるヒットを打っているのです。」
ドロシー 「・・・それはつまり・・・?」
クレイン 「要するに、エリウッド選手が狙ってポテンヒットを打つにはヘクトル選手の思いバットが丁度良かった、と言うことです。」
フィン  「そのとおりです。この打法をここまで完成させた選手は始めてみました。この打法なら10割打とうと思えば打てますよ。」
ドロシー 「なるほど。おおっ!エリウッド選手が打席に入りました!!」

ヒーニアス(この試合、全打席ポテンか・・・ここまで打たれると気味が悪いな・・・どうする?)
ペレアス (エリウッド君は相変わらず重そうなバット持っているし、そりゃあ、やるとしたら・・・)
ヒーニアス「(わかった。)吠えろ!ブルーアイズ!!」
ヒーニアスが投げると同時にペレアスの合図で前進してくる外野陣。

ドロシー 「これはマズイ!!外野が前進してきたらポテンヒットも捕られてしまう!!ブラザーズ、万事休すか~!?」
フィン  「いや、大丈夫でしょう。」
クレイン 「そうですね、外野が前進してきたのなら・・・。」
エリウッド「おおおおおおおおお!!!!!!!!!」

フィン  「そのままフルスイングすればいい。」  カッキーン!!!

エリウッドの打った打球は前進してきた外野手の頭を越え・・・フェンス直撃!
アルム  「よしっ!!僕もホームイン!!」
セリス  「逆転だー!!!」

ペレアス 「重いバットじゃあんなスイングは出来ないはず・・・まさか、普段のバットで!?」
ヒーニアス「これまでのポテンヒットは最後の打席のための布石だったというのか・・・!?」
トラバント「最後にしてやられたという訳か・・・。」

その後、リーフは凡退するも、兄弟家この回に5点取り、14-12となって土壇場で逆転!!

そして最後の9回裏も・・・
リーフ  「僕は僕の出来ることをやるだけだ!!」
これまでの連投にもかかわらず、疲れ知らずのリーフ。
マルス  (バッターは7番・・・でも状況的に中身は1番もあり得る・・・両者に通用するコースと言えば・・・ここだ!!)
完全に対応策を身につけたマルスとのコンビネーションにより、入れ替わり戦法ももはや意味を為さないものとなった。
大量の得点差にも最後まで諦めない精神と、お互いを信頼する強い絆。これが導き出すものは・・・
ハンニバル「アウト!!ゲームセット!!」

FEブラザーズ、野球大会優勝!!!

シグルド 「勝った・・・のか?」
セネリオ 「勝てたみたいですね」
全員   「やったぁーーーー!!!」

ミカヤ  「勝ったのよね?優勝したのよね?」
エリンシア「みんな・・・よく頑張ったわね・・・本当におめでとう・・・。」
セリカ  「アルム…かっこよかった…。シグルド兄さんも…ちょっとだけかっこよかったわ。」
ターナ  「おめでとう。やっぱりエイリークの家族はすごいわね。優勝おめでとう。」
エイリーク「ターナ・・・ありがとう。」
リン   「今から表彰式が始まるみたいよ。」

ハンニバル「14-12で、優勝はFEブラザーズ!!」
会場   「オオオオオオオオ!!!!!!!」
セリス  「やった!!僕たち優勝だよ!!」
アイク  「ここまで長かったな・・・。4ヶ月くらい戦っていた気がする。」
エリウッド「き、気のせいじゃないかな。・・・最後で僕も活躍できて良かったよ。」
ヘクトル 「お、早速表彰式が始まるみたいだぜ。」
アルム  「そういえば、この大会のスポンサーって誰なの?」
リーフ  「賞品やら会場取りやら、全部ベグニオン財閥がやったって聞いたけど・・・。」
エフラム 「ああ、あの幼女社長がいる・・・。」
ロイ   「それで覚えないでよ。」
サナキ  「優勝チームの監督、前へ!!」
マルス  「さぁ、シグルド兄さん、晴れ舞台をビシッと決めて下さいよ。」
シグルド 「うむ、行ってくる!!兄さんは嬉しいぞ。みんなの力でここまでこれた。
      これもアイクが野球大会の話を持ってきてくれたことが始まりだったな。」
アイク  「ベグニオン財閥がスポンサーだったのか・・・サナキが大会のことを教えてくれたんだが。」
ロイ   「それってひょっとして・・・。」
シグルーン「何とかサナキ様の思惑通りになって良かったわね。」
タニス  「・・・この大会ですごく経費がかかってるんですけど・・・。」
シグルーン「アイクさんはモテるから、他の人より一歩抜きんでるためよ。」
タニス  「野球大会の賞品としてアイクさん達がエトルリア旅行に行って、
      それと同じ日程を社員旅行にしてお近づきに・・・。やっぱり無理があった作戦なんじゃ・・・。」
シグルーン「まぁまぁ。アイクさん達が優勝したんだから良いじゃない。」
タニス  「旅行に招待するだけならもっと良い手段があるのに・・・。」
サナキ  「えー、FEブラザーズ監督、シグルド殿。貴殿のチームは・・・」
トラバント「(小声で)セリス、リーフ、良い試合だった。ここは素直に祝福するぞ。」
セリス  「トラバント先生、ありがとうございます。」
リーフ  「にしても、先生、あの作戦はずるいですよー。」
トラバント「ん?何の話だ?」
リーフ  「またまたー、とぼけちゃってー。先生のチームのメンバーが同じ顔だからって
      状況に応じて選手を入れ替えるだなんて。」
トラバント「どういうことだ?いや、確かにその作戦を思いついたことはあったが・・・
      私はあくまで七つ子の絆パワーで勝ってきたつもりだ。」
マルス  「・・・何だか変な感じになってきたな。」
サナキ  「・・・そして、貴殿達の勝利を祝し、副賞として・・・」
セーラ  「ちょっと待ったー!!」
ヘクトル 「セーラ!?」
セーラ  「天呼ぶ地が呼ぶ人が呼ぶ!!正義のシスター、プリティー・セーラ!ただいま見参!!」
サナキ  「・・・なんなんじゃ・・・。」
ヘクトル 「・・・セーラ、今はちょっと大事な時だからな。ほら、アメやるから・・・」
セーラ  「ちょっ!ヘクトル様待ってよ!!私は不正を暴きに来たのよ!!」
リーフ  「まさか・・・」
セーラ  「文句を言うんだったらこれを聞いてからにしなさいよ!!オルソン!!用意なさい!!」
イリオス 『へいへい。』

セーラ  「はい、私は今ツインズ側のベンチ裏に来ています。って、スタジオと繋がってないの?ま、いーわ。
      インタビュー音声を録音してスタジオに送りましょ。あら?何か聞こえるわね…」

ダナン  「ど、どうするのだシャガール、このままでは作戦がバレてしまうぞ。」
シャガール「むぅ・・・こうなったらトラバントに全ての責任を押しつけて逃げるぞ!!」
ダナン  「う、うむ、それがいいな・・・。」
シャガール「ここまで来たのだ・・・最後の最後で『同じ顔で入れ替わり作戦』がばれて敗退だなんて、
      それでは下手な三文芝居ではないか!!」

セーラ  「と、言う事よ!!」
会場全体 「な、なんだってー!!!」
トラバント「お、お前達!!これは一体どういう事だ!?」
セリス  「音声まだ続きがあるみたいですよ?」

ダナン  「シャガール、おぬしがこの作戦で必ず勝てると言うからわざわざ家族を人質に取ってまで引き抜いてきたのだぞ!!」
シャガール「ええい、声がデカイッ!!余計なことまで口走るなっ!!」

トラバント「お前達…」
リデール 「すみません…家族が人質にとらわれていては、何も出来ませんでした…。」
トラバント「だが、お前達の家族は…。」
アリオーン「そのことなら心配ありませんよ、父上。」
セリス  「アリオーンさん?」
アリオーン「本当は早く試合を見に行きたかったのですが、皆の家族が見あたらなかったので調べてみたら…ということです。
      ついでに、兄上を騙した奴らも・・・っておきました。」

ダナン  「ぐふぅ・・・」
シャガール「何故ワシが・・・。」

トラバント「そうか…世話をかけたな、アリオーン。さて…後始末を付けねばならぬな。…申し訳ない!!」
      地面に手を突き、謝罪の意を表すトラバント。
トラバント「見抜けなかったとはいえ、不正をしてしまったのは事実!チームの総責任者として、謝罪させていただく!」
七三ズ  「監督!!やめて下さい!!悪いのは我々です!!」
マルス  「うーん…音声は完全に証拠になるからね。というか、何か変な流れになってないかい?」
リーフ  「で、でも、優勝したのは僕たちなんだから、別に問題ないんじゃ…」
アルヴィス「ちょっとまて!!私のチームは確かに準決勝で負けた!!だが、相手が不正をしていたのなら無効ではないのか!?」
シグルド 「な、何が言いたい!?」
アルヴィス「つまりだ。私たちの準決勝は相手が不正をしていたから当然に私達の不戦勝だ。
      そして、決勝で戦っていたのが私達だったら優勝していたのは私達だったかもしれない!!」
エフラム 「そのりくつはおかしい。」
ナーシェン「そうだそうだ!!不正がなければ優勝していたのは私達の場合だってありえる!!」
ガンドルフ「いや、それはねぇよ。ってか、俺たちのこと覚えてるヤツいるのか?」
ユウショウシテタノハオレタチダー!! チガウワレワレダー!! オメーラハチガウダロー!! オノレジャキオウ!!
実質優勝を主張し、グラウンド内で大乱闘を繰り広げる選手・監督達。
セーラ  「…ひょっとして、あたし、余計な事した?」
ドロシー 「正しいこと、したつもりなんですけどねぇ…。」

サナキ  「あわわ…どうしてこんな事に…。え、ええーい!!静まれー!!静まれーい!!」
アルム  「どうなっちゃうの…?」
セリス  「なんか、収まりそうにないね。」
エリウッド「みんな気が立っている。みんな、はぐれないように!」
リーフ  「そうだ、ワレスさんに頼んで○陽拳で黙らせてもらお…だめだ、見つからない!!」
アイク  「しかたない…漆黒、来てくれ。」
漆黒の騎士「(転移の粉で登場)何かご用か?」
マルス  「この喧噪で聞こえるなんて、どんだけ地獄耳なんですか。」
アイク  「漆黒、とりあえずこの場を収めたい。手を貸してくれ。」
漆黒の騎士「了解だ。」
アイク  「みんな、耳をふさぐんだ。」
リーフ  「う、うん…ってなんか太○拳の話と似たシチュエーションだね…。」
マルス  「仕方ないよ。作者が野球大会を完結させないで他の作品書いてるんだから似てて当然だよ。
      全く、先にこっちを終わらせてからにすればいいのに…。」
エフラム 「マルス、そういう発言は控えろ。やめろとは言わんが。」
アイク  「みんな、耳はふさいだな?」
漆黒   「よし、タイミングを合わせるぞ。」
大きく両手を開くアイクと漆黒。そして次の瞬間… バチイイイィィィンン!!!!

思いっきり手を叩く2人。その音に驚いたのかさっきまで乱闘していた面々も争うのをやめている。

アイク  「よし、成功だな。」
呆けている会場全員を尻目に、表彰台へ飛び乗るアイク。
ヘクトル 「なんだあの衝撃波は…って、兄貴、何言うつもりだ?」
アイク  「サナキ、マイクを借りるぞ。」
サナキ  「う、うむ…。」
アイク  「俺たちはこの大会で優勝した。だが、途中で不正があったからそれに納得できないという者がいる。」
リーフ  「ねぇ…なんかすごくイヤな予感がするんだけど。」
マルス  「奇遇だねぇ。僕もそこはかとなくそんな感じがする…っていうか、みんなそう思ってるんじゃない?」
アイク  「俺たちはこの大会、家族の絆で勝ってきた!!それよりも強いというのなら、
      いつでも試合を挑んでこい!!俺たちが相手になってやる!!ただし、休日のみ!!」
エフラム 「やっぱりな…まぁ、アイク兄上の性格なら言いかねないが。」
ロイ   「というか、いつでもなのか休日のみなのか。」
アイク  「サナキ、俺の頼みを聞いてくれるか?」
サナキ  「なななな、なんじゃ?」
アイク  「俺が思うに…賞品があるからみんな自分が勝ったと言いたいんだと思う。
      だから、俺たちは辞退する。というか、賞品自体を無しにして貰いたい。」

兄弟全員 「何ィ――――!?」
ミカヤ  「ちょ!アイク!突然何言い出すのよ!?」
エリンシア「そそそ、そうですわよ!せっかくここまで頑張ってらしたのに!!」
エイリーク「た、確かに、兄上の性格なら言いかね…ないのでしょうか…。」
リン   「兄さん、思いなおしてぇー!!」
セリカ  「りょ、旅行が…。」

サナキ  「ととと、突然何を…。」
アイク  「…頼む。お前にしか頼めないんだ。」
マルス  「みみみ、見てご覧、リーフ。アアア、アイク兄さんのあんなに真剣な顔、久しぶりだねぇ。」
リーフ  「そそそ、そうだねぇ。さささ、さわやかスマイルの他にあんなマジ顔もあったんだねぇ。」
アルム  「すすす、すごいなぁ。サナキさんももも、初めて見る兄さんの顔に困惑してるよ。」
ロイ   「れれ、冷静な分析は今してる場合じゃないんじゃないかな。」

サナキ  「…ずるい。」
アイク  「…何がだ?」
サナキ  「そんな真剣な顔で頼まれたら、断れるわけないではないか…。」
アイク  「なら…。」
サナキ  「ま、待て。お前が良くても、家族が納得していないかもしれんぞ?」
アイク  「それは問題ない。俺の兄弟なら分かってくれる。俺はそう信じている。」
エフラム 「即答…。」
ヘクトル 「せめてこっち見てから判断してくれよ兄貴…。」
エリウッド「ははは…みんな涙目になってるよ…?あれ?おかしいな、何か視界が…。」

サナキ  「…そうか、わかった。では賞品は無しと言うことにしよう…。」
アイク  「ありがとう。サナキに言って良かった。(キラッ)」
サナキ  「う、うむ…。」

セリス  「WAWAWAわぁ、男前スマイルも発動してる。すごいなぁ。」
シグルド 「セセセ、セリスまで衝撃を受けているようだな…。」

アイク  「あと、もうひとつだけ頼んで良いか?」
サナキ  「…はぁ、いいじゃろう。ここまで来たら何でも聞いてやるわい!」
アイク  「(何故涙目…?)そうか。じゃあ、この後この会場を借りて大会関係者全員参加で宴会を開きたいんだが…良いか?」
サナキ  「ほぅほぅ、そんな願いか。構わん!選手だろうが観客だろうが全部まとめて面倒見てやるわぃ!!」
アイク  「サナキ…ありがとう。サナキがいてくれて、本当に良かった。」
サナキ  「ははは…」
シグルーン「サナキ様…フラグを壊されたからヤケになられて…。」
タニス  「だから言ったのに…。まぁ、こうなったら好きにさせてあげましょうよ。」

サナキ  「っつーわけで、飲もうが食おうが野球を使用が何でもアリの、大宴会の開始じゃー!!!」
会場全体 「おおおおおおおおおお!!!!!」

シグルド 「本当に無しになってしまったのか・・・?」
セリス  「僕もビックリしたけどしょうがないよ。それより、これからの宴会を楽しもうよ。僕、友達のところに行ってくるね!」
アルヴィス「残念だったな、シグルド。」
シグルド 「アルヴィス!元はといえば、貴様が余計なことを言わなければ・・・!!」
アルヴィス「そうか?貴様が旅行に行きたいというのなら連れて行ってやる。だが、その間ディアドラは私が頂いておくよ。」
シグルド 「何だと!?」
アルヴィス「まったく、こちらは正々堂々と勝負したいだけなんだがな。」
シグルド 「ほう、つまりは・・・」
アルヴィス「そうだ。そもそもお互いが監督という前提がアレだったのだ。」
シグルド 「いいだろう。ならばお互い打者tぽして、投手として・・・」
2人   「勝負だ!!」
シグルド 「ノイッシュ、アレク、アーダン!!みんな力を貸してくれ!アルヴィスを倒す!!」
アルヴィス「アゼル、リデール、ムーサー!!来い!!シグルドに目にもの見せてくれる!!」
アルム  「あーあ。シグルド兄さん達、試合始めちゃったね。」
セリカ  「アイク兄さんがあんなこと言わなきゃ・・・。」
アルム  「しょうがないよ。旅行には行けないけど、せめて今だけはイチャイチャしようよ。兄さんの試合、長引くだろうし。」
セリカ  「アルム・・・そうね。今日、かっこよかったわよ。」

リーフ  「あのー・・・この状況はどういう事でしょうか・・・。」
沢山の男達に囲まれるリーフ。
マルス  「ハハハ。だって、君は優勝投手だよ?挑みたくなるのが常ってもんさ。」
セティ  「リーフ、勝負して貰おう!!1人の聖戦士として!!」
アレス  「ミストルティンが血をほしがっている。いざ勝負!!」
リーフ  「みんな目が怖い・・・(キャッチャーとして)助けて!マルス兄さん!!」
マルス  「めんどくさい。僕はシーダやマリク達と宴会楽しんでるからパス。」
リーフ  「アッー!! そ、そうだ、助けてフィン!!」
フィン  「いいですとも!!」
ペレアス 「あ、僕もリーフ君のボール受けてみたいな。途中で代わってくれたら嬉しいなぁ」
ナンナ  「リーフ様、頑張って下さい!」
ミランダ 「リーフ、負けたりなんてしたら許さないわよ!!」
サラ   「勝って喜ぶリーフも、大炎上するリーフも・・・うふふ。」
ティニー 「(沢山の男の人に囲まれている絵を見てときめいちゃったのは内緒です。)」
リーン  「もう・・・アレスったら・・・!!」
ナンナ  「あら?リーンじゃないですか。」
リーン  「みんな、こんばんは。」
ティニー 「なにかあったのですか?」
リーン  「アレスがまた暴走してて・・・。ほら、アレス途中で負けちゃったじゃない。
      だから優勝投手のリーフに勝負を挑むって・・・。『男にはどうしても戦わねばならないときがあるのだ』とか言っちゃって。
      私は一緒に宴会楽しみたかったのに・・・。」
ミランダ 「それもひどい話ね。私達はこれからリーフの試合見るけど、一緒に見る?」
リーン  「ええ。ご一緒させて貰うわ。」
サラ   「(・・・リーフが勝ったら面白いことになりそう・・・。)」

マルス  「シーダ、マリク、見てご覧。こういうのをアレスって人にとっての(ある意味)死亡フラグっていうんだよ。」
シーダ  「勉強になります。」
マリク  「何となく展開が予想できますね。」
ミルラ  「エフラム、今日はお疲れ様でした。かっこよかったです。」
エフラム 「ああ、ありがとうミルラ。・・・本当は、旅行に行って、お前に色々な世界の話をしてやりたかったんだがな・・・。」
ミルラ  「でも・・・何日もエフラムに逢えないと私は寂しいです。」
エイリーク「そう考えると、旅行に行けなくてもミルラにとっても、兄上にとっても、良かったのかもしれませんね。」
エフラム 「・・・そうだな。」
ミルラ  「あの、エフラム。良かったら私にも野球を教えて下さい。」
エフラム 「ああ、良いぞ。先ずはキャッチボールから始めようか。」
エイリーク「ふふふ、兄上らしいですね。」

ヘクトル 「だからよ、俺たち優勝したって言ってるだろうが。」
ライナス 「口だけならいくらでも言えるぜ。つか、野球は9人でやる競技だからな。」
ロイド  「俺たちが仕事で出ている時に、こんな面白そうなことがあったとはな。」
ヘクトル 「そんなに信じられねぇならかかってきやがれ!!試合だ!!」
ライナス 「望むところだ!!兄貴!!やってくれるよな!?」
ロイド  「わかったわかった。ジャファル、お前はどうする?」
ジャファル「・・・・・・。」
ニノ   「ジャファル、やらないの?」
ジャファル「やらないとは言ってない。行ってくる。」
エリウッド「やれやれ・・・ヘクトルが暴走しないようにするには、一緒に試合するしかないな。」
リン   「私もやるわ!!いままでずっと見ているだけだったもの、大会じゃないなら良いわよね?」
フロリーナ「ヘクトル様、リン・・・頑張って・・・。」
ヘクトル 「よっしゃあ!!エレブ高オールスター対黒い牙で勝負だ!!」

ロイ   「優勝・・・したんだよな。なんか、実感わかないなぁ。」
ウォルト 「でもすごかったよ。応援してて、一緒のチームで戦ってる気分になったし。」
ロイ   「ありがとう、ウォルト。ところでさ・・・。」
ウォルト 「うん、この状況は・・・ね。」
リリーナ 「誰とは言わないけど、他のチーム応援してる人いたよね。」
ララム  「助けて貰っておいてその態度って言うのもねぇ。」
スー   「竜騎士を撃ち落としたし・・・。」
ソフィーア「黒幕を明らかにしました・・・」
シャニー 「一回戦に間に合うように、ロイ君を乗せていったの誰だったかなぁ。」
セシリア 「・・・(相変わらず何も言えることがない。)」
ロイ   「・・・はぁ。」

ターナ  「兄様、今日はお疲れ様。」
ヒーニアス「最後の最後で負けたがな。・・・私は、お前の兄としてふさわしい活躍が出来ただろうか・・・。」
ターナ  「ええ。十分すぎるくらいに・・・ね。」
ヒーニアス「そうか・・・お前が言うのならそうだろうな。そろそろ限界だ。私は・・・眠る・・・。」
ターナ  「ええ、おやすみなさい。本当にお疲れ様。最後まで逃げないで・・・かっこよかったわよ・・・。」

アイク  「あちこちで試合が始まっているみたいだな。」
エリンシア「そのようですわね。(そわそわ)」
ミカヤ  「エリンシア、行きたいところあるんでしょ?そっちに行ったら?」
エリンシア「では遠慮無く行って参りますわ。うひょー!!きんにくー!!!」
ミカヤ  「バアトルさん達が別のところで試合してるから・・・。」
ワユ   「大将!!さっきいつでも相手になるって行ったよね?さっそく勝負だぁー!!大将のボール、打席で見てみたいな。」
アイク  「ワユか。よし、相手になろう。」
ミカヤ  「人が集まってきたわね。みんなアイクと対戦したいのかしら?」
アイク  「良いだろう。俺が投げれば良いんだな?」
サザ   「団長の背中は俺が守る!!」
ライ   「俺も混ぜて貰うぜ。」
セネリオ 「アイク、守りは僕に任せて下さい。・・・ライはともかくレテ、貴女もですか?」
レテ   「わ、私はただ、大会に参加できなかったから試合したかっただけだ。べつに(ry」
ミカヤ  「アイクもサザたちも、頑張ってね。試合見ているわ。」
漆黒の騎士「貴殿の球は私が捕ろう。」
アイク  「漆黒、いいのか?」
漆黒の騎士「私なら貴殿の球も捕れるからな。」
アイク  「漆黒相手なら本気で投げられそうだ。さぁ、試合を始めるぞ!!」

この大会の後にも野球大会は開催され、兄弟家に来る挑戦者も耐えることはなかった。
その後紋章町で、ある言葉が流行した。そのことばは・・・

全員   「野球しようぜ!!」

紋章町野球大会、完結!!