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Last-modified: 2008-01-16 (水) 20:38:06

少女社長とフラグクラッシャー

アイク  「さて、と…行ってくる」
ロイ   「あれ?アイク兄さん、今日仕事なの?」
マルス 「もうすぐ新年だっていうのに大変だね」
アイク  「前も言ったが、貧乏工務店だからな。まめにこなさんと食い詰めるんだ」
ロイ    「(工務店が貧乏な理由ベスト3にアイク兄さんが入っているのに気が付いてないのかな?)」
ヘクトル「んで、今日は何処に行くんだ?ラグドゥ遺跡最下層の模様替えでもするんか?」
アイク  「それは魅力的だが行く所はベグニオン財閥だ」
マルス 「ベグニオン財閥…あぁ、あのょぅじょ社長率いる」
エフラム「(ピクッ)ょぅじょ…」
ロイ   「エフラム兄さん自重」
アイク  「なんでも会議中居眠りして、寝惚けてシムベリンを放って会議室をふっ飛ばしたそうだ」
マルス 「珍しいね。あの社長がそんな事をするなんて」
アイク  「この前なんかもっと酷いぞ。間違えてレクスフレイムを唱えたらしく会社をマグマの海にしたしな」
ロイ   「うわぁ…」
アイク  「しかも毎回毎回何故か俺が参加しないと他の所に頼むとか訳の分からんことを言うしな」
ヘクトル「………」
アイク  「全く…グレイル工務店、いや俺に何か恨みでもあるのかあの社長?」
ロイ   「いや、それは恨みじゃなくて…」
アイク  「ん?」
ロイ   「いやいや!何でもないよ!そんなことより時間大丈夫なの兄さん?」
アイク  「と、そうだった。愚痴言っている暇は無かったな。行ってくる」(バタン)

マルス 「何と言うか…お金がある所はアピールの仕方も盛大だね」
ロイ   「でも全く気が付かないアイク兄さん、と」
ヘクトル「寧ろ恨まれてると思われてるしな」
マルス 「ここの経済的に考えれば、あの社長が嫁いでくるのが一番有り難いんだけどね」
ロイ   「そうだね。エリウッド兄さんの胃痛も無くなりそうだし。でも…」
ヘクトル「エフラムみたいに兄貴がロリコン呼ばわりされちまうな」
マルス 「そうだね。エフラム兄さんみたいにロリコンになるね」
ロイ   「エフラム兄さんみたいにロリコン呼ばわりされるアイク兄さんはみたくないなぁ…」
エフラム「 お ま え ら 表 出 ろ 」

─ベグニオン財閥

タニス   「サナキ様、グレイル工務店の方々が来ました」
サナキ   「おお、来たか。して、アイクはおるかの?」
シグルーン「アイク殿ももちろんおりますわ」
サナキ   「そうかそうか。よし、今日こそアイクのハートをゲットするのじゃ!」(ダダッ、バタン)
タニス   「…やれやれ、サナキ様も困った人だ」
シグルーン「いいじゃないタニス。これでアイク殿の心がサナキ様に動いてくれば会議室の一つや二つ軽いものですわ」
タニス   「…こっちとしてはアイク殿を呼ぶ為だけに会社の何処かを壊される度に胃が痛くなるのですが…」

─ベグニオン財閥入り口前

サナキ「おお、待っておったぞ。グレイル工務店の者達よ、よく来てくれた」
アイク 「来たぞ。で、壊した会議室は何処だ?」
サナキ「なんじゃ、早速仕事の話か。せっかくじゃ、茶の一つでも馳走にならんか?」
アイク 「いらん。俺達は仕事しにきたんだ。茶を飲みに来たわけじゃないんでな」
サナキ「相変わらずじゃの。では早速案内しようかの」
アイク 「頼む……って、ちょっと待て。何であんたが俺の上に乗る?」

そう言っていきなり背中に乗ってきたサナキを見るアイク。

サナキ「なんじゃアイク。お主は依頼主であり社長である私を歩かせようと言うのか?」
アイク 「いや、さっきまで普通に歩いていただろあんた」
サナキ「そんなことはどうでもいいじゃろ。ほれアイク、歩かんと目的地には着かんぞ」
アイク 「全く…分かったよ社長。で、会議室は何処だ?」
サナキ「うむ、あっちじゃ」

ミスト  「お兄ちゃん、相変わらずモテモテだね」
セネリオ「当の本人は全く気が付いてませんけどね。あの人がアイクの元へ嫁ぐなら
      いつもひどい有様なグレイル工務店の財政が良くなるのですが…」
ミスト  「ですが?」
セネリオ「上でアイクの兄弟達が理由言ってるので僕省略、と言うわけです」
ミスト  「セネリオ何言ってるの…?でもお兄ちゃんがロリコン扱いされるのは嫌だなぁ…」
セネリオ「通じてるじゃないですか…。とにかく僕達も向かいましょうか」

サナキ「…そこを右に曲がればすぐじゃ」
アイク 「それは分かったが社長、もう少し俺から身体を離してくれないか。歩き辛くてしょうがないのだが」
サナキ「(来た!この台詞を言う為にわざわざ遠回りさせた甲斐があったのじゃ)」
アイク 「社長?」
サナキ「 あ て て る の じ ゃ (決まった…!)」
アイク 「…?何をだ?」
サナキ「!!?」
アイク 「と、着いたな。社長、ここでいいのか?」
サナキ「あ、あぁ……ここじゃ…」
アイク 「…どうしたんだ、急に元気を無くして。それよりもう着いたから降りてくれないか」
サナキ「う…うむ……」

サナキがアイクから降りた瞬間、見慣れた二人がやってくる。

ワユ   「大将ー、ここ?あたしは何すればいいの?」
イレース「アイクさん…指示、下さい……」
アイク  「そうだな。最初は現場を確認してどうやって修復していくか決めていくか」
ワユ   「決まりだねっ!じゃあ大将、早く行こうよっ!」
イレース「…行きましょう……」
アイク  「分かった…って、ワユ腕引っ張るなイレース背中押すな。俺は普通に歩けるぞ。じゃあ社長、後でな」
サナキ 「う、うむ…」

一瞬、腕を引っ張るワユと背中を押すイレースがこっちを向いて笑ったように見えたのはきっと目の錯覚だろう。

セネリオ「ひどい有様です」
ミスト  「まぁ、予想は出来たんだけどね」

後日、魔法研究所の者を集めて巨乳になれる薬を作るよう命じたとか命じなかったとか。