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Last-modified: 2008-02-19 (火) 22:02:24

アルム 「ねえねえマルス兄さん。ちょっとコレを見てほしいんだけど…」
マルス 「ん? なんだかファンシーな指輪だね」
アルム 「天使の指輪っていうらしいんだけど」
マルス 「どこかで聞いたことがあるような…」
アルム 「これを身につけて鍛練すれば、普通の2倍の速さで成長していくって言われたんだよね」
マルス 「何そのチートアイテム。星のオーブもびっくりだよ。
     ……いや待てよ、カチュアがそんなことを言っていたような…」
アルム 「あ、やっぱり兄さんなら知っていると思ったんだ。それって本当なのか?」
マルス 「たぶんね。とりあえず試してみれば? 本当なら儲けものじゃないか」
アルム 「う~ん…」
マルス 「妙に警戒するね」
アルム 「いや、これ、知らない人から貰ったんだよ…」
マルス 「知らない人からモノを貰っちゃいけません、ってミカヤ姉さんがいつも言っているのに」
アルム 「いや、でも、いかにも紳士って感じのおじさんで、悪い人には見えなかったし…」
マルス 「中年の紳士がこのファンシー指輪を持っている段階でどうかと思うけど…」
アルム 「それに堂々と名乗って、是非ぼくに、って言うものだから断りきれなかったんだよ」
マルス 「なんて名前の人?」
アルム 「ルドルフ」
マルス 「…リゲル・コンツェルンの会長と同じ名前だね」
アルム 「リゲル? あぁ、ジークさんの働いている会社だよね。最近□ーソンってコンビニと提携したっていう」
マルス 「……まぁ、せっかくだしアイク兄さんにでも付き合ってもらって修行してきなよ」
アルム 「いきなりアイク兄さん!? ぼく死ぬよ!」
マルス 「大丈夫だよ。君はFEの主人公にしてはめずらしく最初から強い。
     それに ク ラ ス チ ェ ン ジ もできるじゃないか」
アルム 「…マルス兄さん…怨念がこもってる…」

アイク 「修行したい? よし、わかった。俺の全力をもってお前を強くしてやる」
セリカ 「アイク兄さんとなんて、無茶よアルム…!」
アルム 「大丈夫だセリカ。君が祈ってくれるなら、僕はたとえレベル1でも、
     ラストダンジョンの敵をひねりつぶすくらい強い勇者になる!」
セリカ 「アルム…」
アルム 「影が薄いって言われるのも嫌だし…
     何より、僕は強くなって、何があっても君を守ることができる男になりたい!
     大切な女性を守れない男にはなりたくないんだ!」
エフラム「よく言ったアルム!」
ヘクトル「感動したぞ。俺たちも協力してやろう!」
セリス 「うわぁ、よかったね、アルム兄さん!」
アルム 「……い、生きて帰れるかな…」
セリカ 「大丈夫よ、アルム。私も守られるだけの女ではないわ。
     あなたが負った傷は全部私のリカバーで治してあげる」
アルム 「ありがとう、セリカ…でも、君に負担をかけるわけにはいかない。
     だから、見ていてくれるだけでいいんだ」
セリカ 「アルム…私のことなら(ry」

リーフ 「ところで、いつもならシグルド兄さんが怒り狂ってティルフィングを振り回している頃だと思うんだけど?」
マルス 「あぁ、大切な女性を守れなかった兄さんなら、さっき大泣きしながら走り去っていったよ」

シグルド「無力な私を許せディアドラーーー!!!!」

そうしてアルムの修行が始まった…。

アイク 「ラグネル・バックブリーカアァァッ!」
アルム 「ぎゃあああ!」
アイク 「ラグネル・オクトパスホールドッッ!!」
アルム 「あだだだだあっだ!!」
アイク 「ラグネル・巴投げえぇぇッッッ!!!」
アルム 「ひぎゃああああああぁぁぁぁぁ!!!」
アイク 「よし、柔軟終わり」
アルム 「と、巴投げって柔軟ですか……(ぱたり)」

ロイ  「なんだか、どこかで見たことがあるような、ないような修行だね…」
エリウッド「なぜだろう…蝶・サイコー!と叫ばないといけない気がしてきた…」
セリカ 「あぁ…アルム…(はらはら)」
マルス 「ところでセリカ。何で電柱の陰にいるんだい?」
セリカ 「え、修行を見守る伝統的な方法はこれだってミカヤ姉さんが…」
マルス 「……ジェネレーション・ギャップってこういうのを言うのかな…」
セリカ 「?」

アイク 「これで少しは身体もほぐれただろう。始めるぞ、アルム」

(以下の修行本編は残虐・グロテスクな表現が含まれるため、放映できません)

 ---数時間経過---

マルス 「で、アルムの成長はどう? 兄さんたち」
エフラム「すごい成長ぶりだな。見る間に強くなっていく」
マルス 「うん。今はそこでボロ雑巾になっているけどね。あ、セリカ。回復魔法を使い過ぎちゃダメだよ」
ヘクトル「だが体力の回復も早いな。若いせいか?」
マルス 「いや、たぶん指輪の効果…」
アイク 「アルムがこれほどに強いとは意外だった。うかうかしていると抜かれるかもしれん。
     俺も、もっと強くならなければな」
マルス 「……なぜだろう。今、頭の中を“ゴジラ対キングギドラ”という言葉が通り過ぎていったよ」

 ---数日後---

アイク 「行くぞアルム!」
アルム 「さあ来い兄さん!」
アイク 「天空ラグネル衝撃波ああぁぁッッ!!」
アルム 「盾捨てファルシオンアタァァックッッ!!!」

リン  「すごい…! アルムがアイク兄さんと対等に戦ってる!」
エリンシア「アルムが…兄さんに負けないくらいの筋肉…(ハァハァ)」
エイリーク「た、盾捨て…?」
リン  「ちょっとマルス、どういうことよコレ!」
マルス 「どうもこうも。アルムにはそれだけの素質があったってことだろう? はい、ちなみに今の彼のステータス」
リン  「レベル20勇者。力40・技34・速さ40・運39・守備30・HP52……何このインフレ!」
エイリーク「あ、今度は弓を使い出した!」
リン  「え? 今、アルム射程1で弓使わなかった!?」
ミカヤ 「あら、今度は射程3。すごいわねぇ、アルムちゃん」
リン  「アイク兄さんのラグネルですら反撃できない…!」
マルス 「ちゃんと弓を装備したら射程1~5までいけるらしいよ」
リン  「な、なんて無双キャラ…!」
セリカ 「がんばってアルムー!」
アルム 「OKセリカー!」
 (ちゅどーん)
リン  「100%必殺支援効果キターー!*1)」
アイク 「ははは! 俺はこれを待っていた! 強い者と戦える日を待っていた!!」
ミカヤ 「まぁアイクってば楽しそう。よかったわね~(にこにこ)」
エリンシア「男たちの筋肉の力溢れる戦い…私はこれを待っていたのよ…!」
リン  「姉さん鼻血拭いてええぇぇ!!」

マルス 「まさかこれほどの効果とは…。アドバイス料として、天使の指輪を巻き上げ…もとい、いただくかな…」
リーフ 「それにしてもステータス上限40ってのがすごいよね。マルス兄さんなんか20だからブゴファッ!!」
マルス 「ちいぃ、しまったッ! それがあったか!!」
リーフ 「何に怒ってるのか知らないけどファルシオンでぶん殴らないでよ! この人でなしー!」
マルス 「黙れ専用武器なし!」
リーフ 「ひでぇッ!!」
リン  「あ、マルスったらまたリーフを泣かせて!」
マルス 「泣きたいのはこっちですリン姉さん! ぼくだって……せめてクラスチェンジくらいしたいんだー!!」
リン  「マ、マルスが泣いて走っていった…な、何が起きてるの?」

シグルド「そういえば、私もある意味クラスチェンジないようなものだな…。
     専用武器といっても壊れた状態で、使う暇もろくにないし、
     その後なんかはもう………ウワアアアァァン!!!」
リン  「シグルド兄さんまで号泣しながら走っていったー!!!Σ*2)」

ミカヤ 「二人とも晩ご飯までには帰ってくるのよ~(手ふりふり)」

---おちこんだりすることもあるけれど、一家全員、今日も元気です。


*1 ( ;゚Д゚
*2 ( ;゚Д゚