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Last-modified: 2008-02-19 (火) 22:09:02

148 名前: ユリウスのバレンタインってこんな感じだよな?① [sage] 投稿日: 2008/02/13(水) 04:32:35 ID:/XKhWs8E

セリス「ユ~リ~ウ~ス~!」
何やらセリスが僕の元に駆け寄ってきた。
まったく、騒々しいやつだ。
ユリウス「何の用だ?」
セリス「はい!これ!」
何か包装紙に包まれ、リボンの付いたでっかい箱を渡された。
人生ゲームの箱くらいの大きさだ。
ユリウス「…なんだ、このムダにデカい箱は?」
セリス「開けてみて?」
…まぁ、とりあえず開けてみた。
ユリウス「!!こ、これはっ!!チョコレートォ!?」
ただのチョコじゃない。
おっきなハート形のチョコで、いちごくりーむがいっぱーいかかってる。
セリス「えへへ!ユリウスのために頑張って作ったんだよ!」
ものっそい満面の笑み。
もうニッコニコしてる。
あ…だめだぼくもうへいじょうしんをたもてないようへへほんとかわいくぁwせdrftgyふじこlp
セリス「ねぇ、食べて?」
もちろんたべるさおまえもいっs(ry
……と、いかんいかん…。
落ち着け僕。
道を踏み外すな僕。
ユリウス「ふん!し、仕方のないやつだ!!」
…なんで声が震えてるんだ、僕。
セリスの熱い視線が注がれる中、とりあえず僕はチョコに手を伸した。

151 名前: ユリウスのバレンタインってこんな感じだよな?② [sage] 投稿日: 2008/02/13(水) 07:56:06 ID:/XKhWs8E

ブゥゥンッ!!

…一台のバイクが走ってきて、そのまま僕を連れ去っていった。

セリス「え!?ユリウス!?どこ行くの!?チョコ食べてくれないの!?」
…セリスが悲しそうな顔をしてる。
何か僕の心が痛んだ。
…僕も実はいい人らしい。

…で、僕はとある家に連行されたわけだが……

ラナ「やぁ(´・ω・`)ようこそラナオウハウスへ。この剛掌波はサービスだから、まずくらって落ち着いて欲しい。」
ユリウス「ぐぅほぁっ!?」
ラナ「うん、『また』うぬか。懲りないやつめ。拳王の顔もって言うしね、謝ってもらって許そうとも思っていない。でも、ここに拉致られたとき、君は、きっと言葉では言い表せない『私の憤慨』を感じ取ってくれたと思う。
殺伐としたこの紋章町で、そういう気持ちを忘れないで欲しい、そう思って君を連れてきたんだ。じゃあ、

 死 ん で も ら お う か !」
ユリウス「アッーーーー!!!!!!」

数時間後、僕は地を這ってなんとか帰宅…

ユリウス「た、ただいま………」
ユリア「お兄様!」
ユリウス「な、何だ…?」
ユリア「セリス様からチョコレートを頂いたんですってね?しかも手作りのを。」
…なるほど。
どうやらバレンタインデーとは、僕にとってはデスフラグデーらしい。
ユリア「それなのにお兄様、バイクでセリス様とチョコを置き去りにして、セリス様の汚れない心を踏み躙り、悲しみのどん底に突き落としたそうですね。」
ユリウス「ち、違う!違うんだ!!」
無駄だろうけど言ってみた。
さて、そろそろ歯をくいしばるか。
ユリア「 お 黙 り ! お 兄 様 に は 地 獄 す ら 生 温 い で す わ !」
ユリウス「アッーーーーーーーーーー!!!!!!」

折檻の後、そこにはボロ雑巾のようなユリウスが転がっていた。

ユリウス「バレンタインデーなんか……大嫌いだ………」