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Last-modified: 2008-02-27 (水) 19:46:18

328 名前: おかえしイドゥンさん+ [sage] 投稿日: 2008/02/20(水) 20:26:46 ID:aS55ODjM
 ~休日、兄弟家~

ロイ   「……また竜王家から宝箱が送られてきたわけですが……しかもかなり大きい」
エフラム 「……みなまで言うな。……開けるぞ」

 パカッ

幼女戦闘竜「「「「「「「「がおー×8」」」」」」」」

 バタン

エフラム 「……ロイ。ちょっと兄さんと二人でお出かけしないか」
ロイ   「微妙にキモイよ兄さん……って言うか現実逃避は止めようってば」
エフラム 「ええい、返してくる!」
ロイ   「苦労するなあ、エフラム兄さんも……」
リーフ  「……」

 ~竜王家~

幼女戦闘竜1「がお、がおがお、がお」
幼女戦闘竜2「がうー……」
イドゥン 「そう……ダメだったのね……数が足りなかったわけではないのかしら……
      ヤマタノオロチを意識して八人にしてみたのに……」
幼女戦闘竜3「がうがうがう」
イドゥン 「……迷惑そうだった? ……そう。贈り物の方向性が違うのね……」
幼女戦闘竜4「がうがうがうがう、がおがお、がう」
イドゥン 「……そうね。情報を集めて、もう一度挑戦しましょう……
      助けてもらったのにお返しもしないのは、竜王家の家訓に反しますもの……」

 ~竜王家、ユリウスの部屋~

ミルラ  「緊急事態なのです!」
ユリウス 「だからってなんで僕の部屋に集まるんだよ!?」
チキ   「お兄ちゃまお兄ちゃま、このベッドの下にあった本、なんで裸の女の人が写ってるの?」
ファ   「なんでなんでー?」
ユリウス 「こ、こら、お前ら、人の部屋を勝手に……!」
ユリア  「……ズィーベン、燃やしておきなさい」
ズィーベン「ハッ、ユリアお嬢様!」
ユリウス 「ズィーベンテメエ裏切ったな!」
ユリア  「……お兄様、先程の本の表紙の娘が微妙にセリス様に似ていた件……後で 詳 し く 聞かせてもらいますからね?」
ユリウス 「ちょ、それは誤解……!」
ミルラ  「そんなことよりも……」
ユリア  「そうね……なにが緊急事態なの、ミルラ?」
ミルラ  「イドゥンお姉ちゃんとエフラムが急接近しているのです! 由々しき事態なのです!」
チキ   「大変だー」
ファ   「たいへんー」
ユリウス 「いやお前ら絶対意味分かってないだろ……」
ミルラ  「ううーっ! エフラムは大人の女の人には興味がないと思っていたのに……!」
ユリウス (……お前もそう思ってアプローチしてたんだな……)
ユリア  (内気だったミルラがこんなにしたたかに……やはり恋は人を変えるものなのね……)
329 名前: おかえしイドゥンさん+ [sage] 投稿日: 2008/02/20(水) 20:29:47 ID:aS55ODjM
ミルラ  「こうなれば徹底抗戦、徹底抗戦なのです! イドゥンお姉ちゃんとは今日を限りに姉妹の袂を分かたなければなりません!」
ユリウス 「落ち着けハマーD」
ユリア  「そうよミルラ……そんな悲しいことを言ってはいけないわ」
ミルラ  「じゃあユリアお姉ちゃんは、ユリウスお兄ちゃんの机にセリスお姉さんの写真がたくさん入ってる件についてどう思いますか?」
ユリア  「……お兄様、どうやら本気でわたしと戦いたいようですわね……?」
ユリウス 「ご、誤解だ! あれは生徒会とかクラスのイベントとかの写真で……!
      た、たまたまセリスの奴が僕と同じ写真に写りこんでる場合が多いだけだって!」
ミルラ  「とにかく、イドゥンお姉ちゃんとは今や恋敵! 女と女の戦いは、時に姉妹の絆すら壊してしまう非情なものなのです!」
チキ   「非情だー」
ファ   「ひじょーひじょー」
ユリウス (……ユリア、ミルラに変な漫画とか貸さなかったか?)
ユリア  (……ちょっと過激な少女漫画を一冊……ここまで影響されるとは誤算でした……)
ミルラ  「ううー……! たとえイドゥンお姉ちゃんであろうと、エフラムは絶対……」

 ガチャッ

イドゥン 「……みんな、こんなところにいたのね……」
ミルラ  「い、イドゥンお姉ちゃん……! な、なにかご用ですか?」
イドゥン 「ええ。ミルラに、エフラムさんのことを聞こうと思って……」
ミルラ  「お、教えません! お姉ちゃんには絶対教えません!」
イドゥン 「……」
ユリア  (ああ、普段無表情なイドゥンお姉さまがしょんぼりなさっている!)
ユリウス (逆に分かりやすいよなこの人……)
イドゥン 「ミルラ……どうしてそんな悲しいことを……?」
ミルラ  「うう……だ、だって、わたし、エフラムが……」
イドゥン 「……ミルラは、エフラムさんのことが好きなのね?」
ミルラ  「は……はい……」
チキ   「わー、ミルラお姉ちゃまお顔が真っ赤!」
ファ   「ゆでだこゆでだこー!」
イドゥン 「そう……ではミルラは、将来エフラムさんのお嫁さんになるのね……?」
ミルラ  「お、お嫁さん……はい、出来ればそうしたいなと思ったり思わなかったり」
イドゥン 「それはいいことだわ……わたしからも、デギンお爺様にエフラムさんの魅力をお話しておきましょう……」
ミルラ  「ほ、本当ですか?」
330 名前: おかえしイドゥンさん+ [sage] 投稿日: 2008/02/20(水) 20:30:29 ID:aS55ODjM
イドゥン 「ええ。エフラムさん、素敵な方ですものね……」
ミルラ  「えへへ……はい、エフラムは格好よくて強くて、素敵です……」
イドゥン 「……真面目で、子供にも優しいし……」
ミルラ  「そうです、エフラムは優しいです」
イドゥン 「……ところで、エフラムさんはどんなものが好きなのかしら……?」
ミルラ  「ええと、エフラムは修行が好きで、それに槍を集めるのが好きです」
イドゥン 「そう……それではエフラムさんは修行と槍がお好きなのね……」
ミルラ  「……はっ!?」
イドゥン 「教えてくれてありがとう、ミルラ……みんな、仲良く遊ぶのよ……」
ミルラ  「ちょ、まっ……! は、謀られましたーっ!」
チキ   「はかられる?」
ファ   「体重?」
ユリア  「……最近、腰周りのお肉が……」
ユリウス 「いやいや、ユリアは十分すぎるほど痩せて……」
ミルラ  「ううーっ! ひどいですひどいです、イドゥンお姉ちゃんは策士です、大人の女は汚いですーっ!」
ユリウス (……狙ってやってたと思うか?)
ユリア  (いえ、明らかに天然でしょう……)

 ~兄弟家~

幼女戦闘竜5「がお、がお、がお、がお!」
幼女戦闘竜6「がう、がう、がう、がう!」
ロイ   「……なんなんだろうねこれ。例の幼女型の戦闘竜が、朝っぱらから我が家の庭で大規模な工事……」
エフラム 「……頭が痛い……」
幼女戦闘竜7「がう!」
ロイ   「ん、なんだい……あ、エフラム兄さん、手紙だよ」
エフラム 「……」

 エフラムさんへ。
 先日は大変失礼致しました。
 エフラムさんは修行と槍がお好きだとミルラから聞きましたので、
 そちらのお庭に修行用のアスレチックを建設させていただきます。
 もう一つ、宝箱に入れて心ばかりの品をお贈りします。気に入っていただければいいのですが。
 竜王家 イドゥン

幼女戦闘竜8「がお!」
ロイ   「で、これがその心ばかりの品、と……うわ、凄いよ兄さん、見てよこの明らかに業物っぽい槍!」
エフラム 「こ、これはバレンシアの名工が鍛えたとされる魔槍、『流星』が一つ……!」
ロイ   「高いの?」
エフラム 「シグルド兄さんの給料100年分はするだろうな」
ロイ   「SUGEEEEE! 金持ちのやることは違うなあ、やっぱり」
幼女戦闘竜8「がお!」
ロイ   (気に入っただろ、と言いたげに得意げに胸を張ってる……
      槍マニアのエフラム兄さんのことだ、確かにこれは断りづらいはず……)
エフラム 「……悪いが、これを受け取ることはできない」
幼女戦闘竜8「がう!?」
エフラム 「修行用のアスレチック、というのもだ……建設中のところ悪いが、今すぐ撤収してくれ」
幼女戦闘竜1「がうぅー……」
幼女戦闘竜2「がお……」
ロイ   「……しょんぼりして帰っていった……よかったの、エフラム兄さん?」
エフラム 「……確かにあの槍は、涎が出るほどほしい……が」
ロイ   「が?」
エフラム 「俺はイドゥンに対して別段大したことはしていないし、
      仮に何かしたとしても、それで金品を受け取るわけにはいかん。そういうものだと思う」
ロイ   「うーん……やっぱり根っこが真面目だよね、エフラム兄さんは」
エフラム 「槍の道を究めんとする者としては当然のことだ」
リーフ  「……」
331 名前: おかえしイドゥンさん+ [sage] 投稿日: 2008/02/20(水) 20:31:33 ID:aS55ODjM
 ~竜王家~

幼女戦闘竜3「がうー……」
イドゥン 「……そう……これもダメだったのね……何故かしら?」
幼女戦闘竜4「がうがうがう、がう」
イドゥン 「……お金を気にしていたようだった? ……そう、高価なものは受け取れないと……
      無欲で慎み深い方なのね……大人しいミルラにはぴったりだわ……」
幼女戦闘竜5「がう、がうがう、がう、がお!」
イドゥン 「……そうね、お金のかかるものがダメなら、心を込めて手作りの品を送りましょう……」

 ~兄弟家~

幼女戦闘竜6「がお!」
ロイ   「……で、今度は手作りの手編みマフラーが贈られてきたわけで」
エフラム 「……困ったな」
幼女戦闘竜7「がうぅ……?」
エフラム 「嬉しくないわけではないが、受け取るわけにも……参った」
ロイ   「どうして?」
エフラム 「いや、前も言ったがこういったものをもらうに値することはしていないし、
      もらった以上は使わなければならんが、今は寒さへの耐性を上げるための修行中でな」
ロイ   「ああ……それでエフラム兄さん、この寒空の下コートも着ずに過ごしてるんだ」
幼女戦闘竜8「がう……」
ロイ   「あ、持って帰っていった」
エフラム 「……どうも、心が痛むな」
リーフ  「……」

 ~竜王家~

幼女戦闘竜1「がうー……」
イドゥン 「……そう、これもダメと……あなたたちのせいではないわ。気にしないで……」
幼女戦闘竜2「がうがうがうがう、がう」
イドゥン 「……そうね。形のあるものはいつまでも残って心の負担になるかもしれないわ……」
幼女戦闘竜3「がお! がおがお、がう!」
イドゥン 「……確かに、エフラムさんはよく運動をされるから……それはいい案かもしれないわね……」

 ~兄弟家~

ロイ   「……で、休日の今日になってイドゥンさんが手料理を作りに来てくれると」
ミカヤ  「今時家事万能なんて!」
エリンシア「なんてよく出来た娘さんなのかしら!」
ミカヤ  「エフラム、これを逃す手はないわ!」
エリンシア「さあさ、今すぐ」
二人   「この結婚届にハンコを!」
ロイ   「落ち着けハマーD」
エフラム 「……俺はまだ結婚できる年齢ではないはずだが……」
ミカヤ  「そんなものはユンヌに頼めばどうとでもなるわ」
エリンシア「お願いエフラムちゃん、ちょっとストライクゾーンが低すぎるエフラムちゃんにとって、
      これはまともな結婚が出来る最後のチャンスかもしれないの……!」
ロイ   「必死すぎるよ二人とも!」
エフラム 「……それはそうと……」
ミルラ  「うぅー……」
エフラム 「……ミルラ、さっきから腕が痛いんだが……しがみつくのはいいとしても、もう少し力を緩めてくれ……」
ミルラ  「嫌です嫌です! 絶対離しません!」
エフラム 「困ったな……」
ロイ   「……っていうかエフラム兄さん、ミルラがなんでこんな涙目になって兄さんにしがみついてるのか、理解してる?」
エフラム 「ん? ああ、お姉さんが他の男に取られるのではないか、と思って、俺に嫉妬しているんだろう。
      子供らしい嫉妬だな。そんな心配はいらんというのに……
      それにしても、ミルラがこれほどお姉ちゃん子だとは知らなかった」
ロイ   (……こっちもこっちで微妙に天然だな……)
332 名前: おかえしイドゥンさん+ [sage] 投稿日: 2008/02/20(水) 20:32:01 ID:aS55ODjM
イドゥン 「……お待たせいたしました……」
ロイ   「!! こ、これは……!」
ミカヤ  「す、凄い……! エリンシアに負けず劣らずの超豪華メニュー……!」
エリンシア「映像でお見せできないのが非常に残念ですわ……!」
イドゥン 「……どうぞ、お召し上がりください……」
エフラム 「……初めに断っておきたいんだが」
イドゥン 「……はい」
エフラム 「俺は何もしていない。以前俺を見たことで何か物事がいい結果に進んだとしても、
      それは君自身の努力が実を結んだのであって、断じて俺のおかげなどではない……と、
      その辺りは、一応理解してほしいんだが」
イドゥン 「……分かりました……でも、わたしがあなたに感謝の気持ちを抱いているのは事実……」
エフラム 「無碍にするわけにはいかないか……分かった、ありがたく食べさせてもらう」
イドゥン 「……はい」
エフラム 「……いただきます」
イドゥン 「……」
幼女戦闘竜's(どきどき)
ロイ   (……こういうのって、大抵クソまずいのがパターンだけど……味の方はどうか……?)
エフラム 「ごちそうさまでした」
イドゥン 「……いかがでしたか?」
エフラム 「正直うまかった。俺も、エリンシア姉さんのおかげでそこそこ舌は肥えてるつもりなんだがな……」
イドゥン 「……良かった」
リーフ  「……!!」
ロイ   (うわ、凄い嬉しそうな微笑……!)
ミカヤ  (後光が、後光が見えるわ……!)
エリンシア(なんていい雰囲気……! エフラムちゃん、)
二人   (行け、そこで押し倒せ……!)
ロイ   (……姉さんたちの視線が妙にギラギラしていて怖い……)
エフラム 「……しかし、なんだな。こんなにうまい料理をごちそうになったからには、俺のほうも何かお礼をしなくては……」
イドゥン 「……いえ、これはわたしの善意でやったことなので……」
エフラム 「しかし、そうは言ってもな……そうだ、それなら今度の日曜」
リーフ  「!!」
ミカヤ  「うひょーっ!」
エリンシア「奇跡のフラグ成立KITAAAAAA!」
ロイ   「落ち着けハマーD」
イドゥン 「……日曜日、ですか……?」
エフラム 「ああ。日曜日、俺と」
ミルラ  「ダメですぅぅぅぅぅぅぅぅっ!」

 その瞬間、木っ端微塵に吹き飛ぶ楽しい我が家。

リーフ  「……」
ロイ   「うわぁ、リーフ兄さんが物も言わずに消し炭と化してるぅーっ!」
ミルラ(竜)「うわーん、うわーん!」
ミカヤ  「な、泣き声と同時にブレス攻撃を連射……!」
ロイ   「落ち着けハマーD」
イドゥン 「ああ、ミルラ……! 何をそんなに泣いているの……!」
ミルラ(竜)「お姉ちゃんとエフラムが一緒になっちゃうなんて嫌ですぅぅぅぅぅっ!」
エリンシア「す、凄い癇癪ですわ……!」
ミカヤ  「これは止めないとまずいことに……!」
エフラム 「ミルラーッ! なんだかよく分からんが、多分お前は勘違いしてるぞーっ!」
ミルラ(竜)「何が勘違いなんですかぁぁぁぁっ! うわーん、エフラムのバカァァァァァッ!」
エフラム 「俺がお前のお姉ちゃんに言いたかったのは、『日曜日、子供達を連れて俺と一緒に出かけないか』だぞーっ!」
ミルラ(竜)「……え?」

333 名前: おかえしイドゥンさん+ [sage] 投稿日: 2008/02/20(水) 20:32:49 ID:aS55ODjM
 ぴたりと泣き止み、変化を解いて地に下りてくるミルラ。

ミルラ  「……本当ですか?」
エフラム 「ああ、本当だ。おいしい料理をご馳走になったお礼だ。
      最近開園したデインランドというところの招待券を、シグルド兄さんがもらってきたんでな……
      俺は興味がなかったから、ターナやラーチェル辺りにでもやろうかと思ってたが……
      ちょうどいい機会だ、俺とイドゥンお姉ちゃんとお前達三人で、遊びに行こう。な?」
ミルラ  「……はい」
イドゥン 「……よかったわね、ミルラ……でも」
ミルラ  「え?」
イドゥン 「……何か誤解があったようだとは言え、人の家を壊してはいけないわ……」
ミカヤ  「あーいえいえ、お構いなく」
エリンシア「そうですわ、しょっちゅう壊れてますし」
ロイ   「そういう問題じゃないでしょ」
イドゥン 「……それにさっき、エフラムさんにバカ、と……」
ミルラ  「あう……」
イドゥン 「……めっ」

 イドゥンはミルラの額を軽く弾く。デコピンというやつである。

ミルラ  「うう……うわーん! お姉ちゃん、エフラム、ごめんなさーいっ!」
イドゥン 「……悪いことをしたと分かっていればいいの……ミルラはおりこうさんね……」
エフラム 「……ふう。一時はどうなることかと思ったが、一件落着、か」
イドゥン 「……はい。でも……驚きました……」
エフラム 「何がだ?」
イドゥン 「……大人しい子だとばかり思っていたミルラが、あんなに激しく感情を表すなんて……
      きっと、エフラムさんのおかげですね……ありがとうございます……」
エフラム 「……君も」
イドゥン 「……?」
エフラム 「君も、もう少し感情を表に出すべきだ。ミルラたちのためにも」
イドゥン 「……頑張ってみます……」
エフラム 「ああ。……そうだ、言い忘れたが」
イドゥン 「……?」
エフラム 「これからも、よろしく頼む」
イドゥン 「……ふつつかものですが……」
エフラム 「いや、それはいいから……」
ミカヤ  「(ピキーン!)エリンシア!」
エリンシア「(ピキーン!)お姉さま!」
ミカヤ  「一時はどうなることかと思ったけど!」
エリンシア「これはこれで、なかなかいい展開!?」
二人   「エフラム(ちゃん)がまともになる日も近い!」
ロイ   「そうかなあ……?」
幼女戦闘竜1「がおがおがお、がお」
ロイ   「ん……? ああ、家の修繕を手伝ってくれるのかい?」
幼女戦闘竜2「がお!」
ロイ   「よし、それじゃあ頼んじゃおうかな」
幼女戦闘竜3「がうーっ!」
ロイ   「あははは、張り切ってるねえ。よろしく頼むよみんな!」
幼女戦闘竜's「がおーっ!」
エフラム 「……ロイ、お前慣れるの早いな」
ロイ   「そうでなくちゃ、この家の末っ子なんてやってられないよ……」
334 名前: おかえしイドゥンさん+ [sage] 投稿日: 2008/02/20(水) 20:33:53 ID:aS55ODjM
 ~その夜、兄弟家~

エフラム 「やれやれ、今日はなんだか疲れたな。さっさと寝るか……ん?」
リーフ  「……」
エフラム 「……リーフ? なんだ、俺に何か用」
リーフ  「死ねェェェェェェェェェッ!」
エフラム 「うおっ……!? な、何をするか!?」
リーフ  「見損なったよエフラム兄さん……! おねいさんとロリっ娘、お互い歩む道は違えども、
      日々己のストライクゾーンを極めるために邁進する同志だと思ってたのに……!」
エフラム 「なんだ、何を言っている?」
リーフ  「……ロリっ娘に好かれておきながら、今度はちょっと天然入ったおねいさんも虜にするだって?
      ふざけるな! っていうか僕にも一人よこせ!」
エフラム 「ええい、今日はなんだかやけに静かだと思ったら、そんなことを考えていたのかお前は……!」
リーフ  「見せてやるぞ、僕の嫉妬ルネード!」
エフラム (必殺っぽくても所詮汎用武器なのが微妙に悲しいな……)
リーフ  「あの世で僕に詫び続けろ、エフラム兄さぁぁぁぁぁぁぁぁん!」
エフラム 「落ち着けハマーDィィィィィィィィィィッ!」

 ~その頃、竜王家~

ユリア  「……話の本筋が違うところにいったからと言って、逃れられると思ったら大間違いですよ?」
ラナ   「さあ、きりきり吐いていただきましょうか。
      どうして一枚残らず、みんなユリウス様とセリス様が一緒に写ってらっしゃるのですか?」
ユリウス 「だ、だから誤解だって! 僕じゃなくて、あいつの方がやたらと同じ写真に入りたがるんだって!」
ユリア  「……それはそれで……」
ラナ   「……許せませんわね……」
ユリウス 「理不尽だぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 おしまい。