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Last-modified: 2008-03-21 (金) 00:02:49

293 名前: 夢の競演? [sage] 投稿日: 2008/03/20(木) 00:07:34 ID:1Z+kkNeB
ある日の放課後
セリス   「でね、ヘクトル兄さんったらね・・・あっ、オスカーさん!」
オスカー  「やぁ、セリス君、お友達も。学校の帰りかい?」
セリス   「はい。オスカーさんはお仕事ですか?」
オスカー  「ああ、そうだよ。ちょっと資材を仕入れにね。ああ、そうだ。ラナさんにユリアさん。」
ラナ・ユリア「先日はお世話になりました。」
セリス   「あれ?2人ともオスカーさんと知り合いなの?」
オスカー  「ちょっとしたわけでね。ところで、前にした料理を教える約束だけど、いつ頃なら予定が空いてるかな?」
セリス   「え?オスカーさんに料理教えて貰えるの!?良いなぁ~!
       オスカーさん、僕も仲間に入れてくれませんか?」
オスカー  「ああ、いいとも。2人とも良いよね?」
ユリア   「え、ええ。(セリス様に知られてしまった・・・。料理を影ながら頑張ってセリス様に料理を作る作戦が・・・。)」
ラナ    「勿論ですわ。(でも、この一緒に学ぶというシチュエーション・・・)」
ユリア・ラナ「(これはこれで良し!!)」
オスカー  「じゃあ、いつにしようか・・・。次の日曜はどうかな?」
セリス   「はい、大丈夫です!!」
ユリア   「私もその日は空いていますわ。」
ラナ    「同じく、大丈夫です。」
セリス   「あの、出来たらうちでやって貰えませんか?兄さん達に食べて貰いたいし・・・。」
オスカー  「ああ、良いよ。セリス君は家族思いだね。」
ユリア・ラナ「(セリス様の家キター!!)」

セリス   「って事になったんだけど・・・次の日曜日、いいかな?」
ミカヤ   「あらあら、そうなの。全然構わないわよ。」
ヘクトル  「あの糸目の兄さんが教えてくれんのか。よし、味見なら任せとけよ。」
エリウッド 「その日なんだけど、僕も家に友達呼ぶけど、大丈夫かな?」
エリンシア 「ええ、勿論。どなたがいらっしゃるの?」
エリウッド 「ロウエンが仕事を手伝ってくれるんだ。」
ロイ    「ロウエンさんも料理上手だよね。」
ヘクトル  「料理対決なんて事になったりしてな。」
セリス   「日曜日が楽しみだなぁ。」

そして、次の日曜日
セリス   「2人ともいらっしゃい。あがってあがって。」
ユリア・ラナ「おじゃまします。」
セリス   「オスカーさんはもうすぐ来るって。」
オスカー  「こんにちはー。やぁ、みんな揃っているね。じゃあ、お昼ご飯に間に合うように始めようか。」
294 名前: 夢の競演? [sage] 投稿日: 2008/03/20(木) 00:08:06 ID:1Z+kkNeB
オスカー  「それでは、今日はグラタンを作ります。じゃあ、一緒にやってみよう。」
セリス・ユリア・ラナ「はーい。」
エリウッド 「向こうも始まったみたいだな。そろそろロウエンが来る頃かな・・・?」
ピンポーン
ロウエン  「お邪魔します。」
エリウッド 「やぁ、ロウエン、よく来てくれた。すまないね、わざわざ呼び出してしまって。」
ロウエン  「お気になさらないで下さい。・・・ところで、今日はお客さんが来ているんですか?」
エリウッド 「ああ。オスカーさんがセリスとお友達に料理を教えてくれているところさ。」
ロウエン  「そうなんですか。(オスカーさんがいらしているのか・・・あとで挨拶しておこう。)」

オスカー  「あとはオーブンでしばらく焼いたらできあがり。」
セリス   「よーし、あと少しだー。」
ユリア   「まさか隠し味にアレを使うだなんて、思いもしませんでしたわ。」
ラナ    「料理というのは奥が深いですね。」
オスカー  「アレで味に深みが出るんだよ。・・・ん?」

外から突如聞こえる悲鳴。

女性達   「だれかー!助けて-!!」
ゲブ    「ブヘヘヘヘ!!誰も助けにこねぇよ。」
レイドリック「来たとしても、この人数に対抗できるか?」
ブラムセル 「団員の多くを用意してきたからな。戦いは数がものを言うのだ!!」
セリス   「なんてことだ・・・。」
オスカー  「・・・ずいぶん多いね・・・。」
外では200人を超える団員が町で暴れていた。
エリウッド 「これは一体!?」
セリス   「エリウッド兄さん!」
エリウッド 「こんな時に限って・・・。今家には僕とセリスしかいない・・・。」
セリス   「でも、あのままにはしておけないよ!!」
エリウッド 「それはもちろんだ。・・・ロウエン、オスカーさん。ここは僕たちが何とかします。
       2人は彼女達を守ってやって下さい。」
ユリア・ラナ「皆様・・・。」
セリス   「大丈夫だよ、2人とも。僕たちがどうにかしてみせる!」
颯爽と外に赴くセリスとエリウッド。

オスカー  「・・・ユリアさん、ラナさん。少しの間だけ、セリス君達を手伝ってきても良いかな?」
ユリア   「はい!私達なら大丈夫です!!自分の身は自分で守ります!!」
ラナ    「ですから、はやくお二人のところに行ってあげて下さい!!」
オスカー  「ああ。・・・ロウエン君、久しぶりだね。」
ロウエン  「ええ。あの時は本当にお世話になりました。」
オスカー  「あの『力』はもう自由にコントロールできるかい?」
ロウエン  「ええ・・・!!」
オスカー  「よし、じゃあ行こう。」
ロウエン  「はいッ!!」
ユリア   「オスカーさん、あの目を使うおつもりね・・・。」
ラナ    「そうね・・・。・・・気付いているでしょう?エリウッドさんの友人の方・・・。」
ユリア   「ええ・・・あの前髪の奥は・・・!!」
295 名前: 夢の競演? [sage] 投稿日: 2008/03/20(木) 00:08:37 ID:1Z+kkNeB
一方外では・・・
セリス   「くっ・・・!!キリがない・・・!!」
エリウッド 「頑張るんだ!!もう少しすれば援軍が来てくれるはずだ!!」
ポール   「ねぇねぇ、ジャスミン。なにか面白そうなことやってるよ。」
ジャスミン 「そうだね、ポール。おや、あそこにいるのはにっくき兄弟家の人だよ。
       今苦戦してるみたいだから昔の借りを返せるかもよ?」
ポール   「それは名案だね、ジャスミン。あっちの人たちに協力しよう。」
エリウッド 「また増えた!?・・・せめてヘクトルかエフラムがいてくれれば・・・。」
ロウエン  「エリウッド様!!助太刀いたします!!」
エリウッド 「ロウエン!?君は彼女達と・・・」
オスカー  「大丈夫だよ。すぐに終わらせるから。」
ロウエン  「ひとまず、我らの後ろに下がって下さい。」

ゲブ    「お?お前何寝ぼけたこと言ってるんだ?」
レイドリック「この数相手にすぐ終わらせるだと?ハッハッハ!笑わせてくれる!!」
ブラムセル 「ならばやって貰おうじゃないか。者ども、かかれ!!」
ロプト兵  「イーッ!!」

オスカー  「ロウエン君、準備は良いかい?」
ロウエン  「いいですとも!!」
一斉に飛びかかるロプト兵。

オスカー・ロウエン「   開   眼   !   ! 」  カッ!!

ほとばしる閃光。
ゲブ    「ひでぶっ!!」
レイドリック「ごふぁー!!」
ブラムセル 「うっ!!ぐぺぺぺぺー!!!」

セリス   「わっ・・・!!何これ!?」
エリウッド 「くっ・・・すごいパワーだ・・・。」
光が収まった頃には、200人を超えるロプト兵達は一人残らず昏倒していた。
オスカー  「ふぅ、うまくいったね。」
ロウエン  「ええ。後は警察の方に任せましょう。」
セリス   「今のは一体何なんですか?」
オスカー  「ちょっとした必殺技・・・ってところかな。」
エリウッド 「君にこんな能力があったとは・・・」
ロウエン  「今まで黙っていましたが、私はこんな目だから前髪で隠していたんです。
       オスカーさんには力の使い方を教えて頂いて、大変お世話になりました。」
オスカー  「正しい使い方を覚えて、自信を持ってくれたみたいでよかったよ。」
セリス   「かっこいい・・・。オスカーさん、ありがとうございました。」
エリウッド 「ロウエン、助かったよ。ありがとう。」
オスカー  「さて、そろそろ焼き上がる時間だね。みんな、お昼にしよう!!」

終わり