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Last-modified: 2008-03-26 (水) 23:18:41

433 名前: 助けて!名無しさん! [sage] 投稿日: 2008/03/24(月) 21:38:19 ID:2TedXrDN
リーフ  「……なんか、アイク兄さんの嫁談義が続いてるねえ」
シグルド 「うむ……この空気、かつて我が母校ユグドラル高校で起きたラケシス騒動を思い出すな」
リーフ  「なにそれ?」
シグルド 「なにがきっかけだったかは忘れたが、
      エルトシャンの妹にして重度のブラコンであるラケシスのお相手を見繕おうという動きが持ち上がってな」
リーフ  「ありがた迷惑だなあ」
シグルド 「まあ世の中というのは大抵そんなものだ。
       で、特に恋愛ごとにうるさい女子が中心となって校内の男を吟味した結果、最後は二人の候補が残った」
リーフ  「誰と誰?」
シグルド 「まだ若いが溌剌としていて将来有望だったフィンと、少々老け顔だが経験豊富でニヒルな魅力を持つベオウルフだ」
リーフ  「へえ、フィンにそんな過去がねえ……ベオウルフさんってのはどんな人?
シグルド 「今は派遣社員をやってるな……とは言え侮れんぞ。なにせあの世界ひろしに師事している男だからな」
リーフ  「ひろしキター!」
シグルド 「まあそんなわけで、甲乙つけがたい二人だったわけだ。当然、校内の意見も真っ二つに割れた。
      フィン、ベオウルフ、両者を支持する生徒たちによる巨大な派閥まで出来上がってな。
      敵方の姿を見かけたら、それこそ取っ組み合いの喧嘩を始めかねん一触即発の状態だった」
リーフ  「す、すごいねそれは……」
シグルド 「ああ、正直あのときは学園中がどうかしていたんだ。その上クルト校長が迂闊な発言をかましてくださってな」
リーフ  「どんな?」
シグルド 「学園内の騒ぎでうんざりしていたところ、さらに新聞部員にしつこく尋ねられて、とうとう
      『ベオウルフでいいんじゃね? しっかりしてるし。これ教員側の公式見解にするわ』とのたまってな」
リーフ  「そうなると、当然……」
シグルド 「ああ。フィンラケ派が手に手に武器を取って校長室に突撃する騒ぎになった。
       これを阻止しようとするベオラケ派との間でとうとう武力衝突が起こってな」
リーフ  「どうやって静まったの、その騒ぎ?」
シグルド 「うむ……ラケシスは兄以外見えていなかったから、そのときになってようやく自分が話題の中心にあることに気がついてな」
リーフ  「無茶苦茶鈍いね……」
シグルド 「まあそんなわけで、彼女は争う群衆の真っ只中に突っ込んでいって、こう叫んだんだ」
リーフ  「なんて?」
シグルド 「『わたくし、お兄様のような方とでなければ結婚いたしませんわ!』と」
リーフ  「うわぁ……」
シグルド 「これにはさすがの女子連合もドン引きしてな。
       誰もが『それはよろしいのですが』と呟きながら目をそらしてそそくさと退散する始末だったよ」
リーフ  「そっかー……大変だったんだねえ」
シグルド 「まあつまり、今回の話をまとめると、やはりKINSINはよくないということに」
リーフ  「……なんか微妙に話の筋から逸脱しているような……」