チュートリアル1-7

Last-modified: 2023-03-11 (土) 21:16:46

7月では手形に関する仕訳を順次見ていきます。

7月の取引①(一部のみ)

<2001年7月1日>
①まーくんは、商品@800円を5冊仕入れ、代金は約束手形を振り出して支払った。
②まーくんは、得意先の中央アカデミー社(株)に商品@1000円を5冊売り上げ、代金は中央アカデミー社(株)振出の約束手形で受け取った。

番号借方勘定科目金額貸方勘定科目金額
仕入4,000支払手形4,000
受取手形5,000売上5,000

<2001年7月6日>
①かねて仕入先に振り出していた約束手形4,000円の支払期日となり、まーくんは取引銀行より当座預金口座から支払いが行われた旨の通知を受けた。
②かねて中央アカデミー社(株)から受け取っていた約束手形5,000円の支払期日となり、まーくんは取引銀行より当座預金口座に入金があった旨の通知を受けた。

番号借方勘定科目金額貸方勘定科目金額
支払手形4,000当座預金4,000
当座預金5,000受取手形5,000



<2001年7月17日>
まーくんは仕入先「海山出版社(株)」より商品@800円を10冊仕入れ、代金は以前に中央アカデミー社(株)から受け取っていた約束手形を裏書きして渡した。なお、保証債務の時価は80円である。

会社借方勘定科目金額貸方勘定科目金額
イルカ書店(株)の仕訳仕入8,000受取手形8,000
保証債務費用80保証債務80
海山出版社(株)の仕訳受取手形8,000売上8,000

<2001年7月29日>
上記の手形が無事決済された。

会社借方勘定科目金額貸方勘定科目金額
イルカ書店(株)の仕訳保証債務80保証債務取崩益80



<2001年7月17日>
まーくんは所有する中央アカデミー社(株)振出の約束手形10,000円を銀行で割り引き、割引料200円を差し引かれた残額を当座預金口座に入金した。なお、保証債務の時価は100円である。

借方勘定科目金額貸方勘定科目金額
当座預金9,800受取手形10,000
手形売却損200
保証債務費用100保証債務100

<2001年7月29日>
上記の手形が無事決済された。

借方勘定科目金額貸方勘定科目金額
保証債務100保証債務取崩益100



<もしものパターン>
所有する手形(得意先の中央アカデミー社(株)から受け取った中央アカデミー社(株)振出の約束手形)20,000円が不渡りとなった。

借方勘定科目金額貸方勘定科目金額
不渡手形20,000受取手形20,000

<分岐パターン①>
上記で不渡りとなった手形の代金を現金で回収した。

借方勘定科目金額貸方勘定科目金額
現金20,000不渡手形20,000

<分岐パターン②>
上記で不渡りとなった手形の代金が回収不能となった(不渡りになった受取手形は当期に発生したもの)。

借方勘定科目金額貸方勘定科目金額
貸倒損失20,000不渡手形20,000

当期に発生した売掛金や受取手形が貸し倒れたときは全額、貸倒損失で処理する。一方で前期以前に発生した売掛金や受取手形が貸し倒れたときは、まずは設定している貸倒引当金を取り崩し、これを超える際は貸倒損失で処理する。


<2001年7月25日>
まーくんは、先に海山出版社(株)に対して振り出した約束手形120,000円について、海山出版社(株)の了解を得て、手形の更改(支払期日を延長するために旧手形と新手形を交換すること)をした。なお、これに伴う利息は100円である。

会社借方勘定科目金額貸方勘定科目金額
イルカ書店(株)の仕訳支払手形120,000支払手形120,000
支払利息100現金(※)100
(※)上記の支払手形の額面に含めても可
海山出版社(株)の仕訳受取手形120,000受取手形120,000
現金(※)100受取利息100
(※)上記の受取手形の額面に含めても可