問題意識
学際的な研究を目指すにあたっては、まずは、自身の専門分野の学会に参加するのは当然のことながら、必ずしも専門ではない分野の学会にも参加することが、異分野への理解やコネクション形成等の観点から求められます。
しかしながら、現在、文理様々な分野の学会の開催情報を横断的に把握できるようなサイト・サービスは、管見の限りほぼありません。
また近年、とくにCOVID-19の流行やSNS上のフェイクニュース・陰謀論等の問題が注目されると共に、サイエンスコミュニケーションの重要性が強く認識されるようになってきました。
しかしながら、学術と市井との間には、大きな隔たりが残ったままであり、とくに、学生を含む一般市民の学会への参入障壁は、心理面・情報面において高いままかと思われます。
そこで、これらの問題の解決に資するサイト・サービスの形成に向けて、本まとめWikiは作成されました。
先行事例
様々な分野の学会開催情報をまとめたサイトが本当に皆無という訳ではありません。たとえば、医療分野においては、一般社団法人国際医学情報センターの学会情報データベース等があります。また、広い意味においては、Peatix等のサービスも、学会・シンポジウムの情報を横断的に掲載したサイトと位置付けることもできます。
しかし、前者は「医学・薬学分野」に限定されており、後者のようなサービスは、むしろ利用していない学会の方が多数派であるというのが現状です。とくに後者については、開催情報等を学会運営側がサービスに対して提供する必要があり、こういったサービスの利用をあらゆる学会に求めていくというのは、会の運営にかかる手間を考慮すると、現実的ではありません。
Wikiとした理由
各学会事務局の手間を増やさずに、かつ、様々な学会の情報を横断的に掲載するポータルサイトが求められます。
理想としては、以下のようなフローで学会開催情報が自動的に整理・掲載される仕組みが望ましいのではないかと仮説的に考えます:
- 情報を知ってる人がフォームに学会情報を入力・送信
- 事前に登録してあるモデレーター(事前に所属等を確認したうえで登録)がランダムで選定されて、掲載可否の判断を求めるメールを自動送信(一定期間内に判断されなかった場合は、別の人を再度ランダム選定)
- 掲載問題なしなら掲載
- 学会が終了し次第自動的に削除or過去ログ倉庫行き
しかしながら、このような仕組みをいきなり作成するのは、あまり現実的ではないため、本来ポータルサイト的な使い方には十分に適さないという点は承知しつつも、一旦Wikiとして作成することとしました。
つまり、当Wikiは、あくまで暫定的な姿であって、充分な実績と技術を持つ方の参加が叶えられ次第、より使いやすいポータルサイト的な形へ再編されるか、もしくは、後発のよりよいアイデア・サービスに取って代わられることを期待しています。
運営方針
このWikiが果たすことが期待される役割
- 一般の人々に向けて
- 情報を集約・公開することで、学会(学術大会)へ参加する敷居を下げます。
- 開催地域別に掲載することで、とくに、「地元」で開催される学会に行きやすくなります。
- とくに、研究者を目指す高校生・大学生等やその両親にとって、学術研究の最前線を見学・参加する体験は、将来の進路決定に対して大いに参考となるでしょう。
- 学会に向けて
- 近年、多くの学会で、会員数の減少や会員の高齢化が問題となっています。このWikiに情報が掲載されることで、非会員の参加が増え、新規入会者獲得のチャンスが増えることが期待されます。
- 異分野の研究者や一般の方にリーチすることで、フロアに様々な分野・属性の専門家が入る可能性が高まります。多様性が担保されることで、議論(質疑応答)や会員の今後の研究活動が活性化する可能性があります。
- 研究者に向けて
- 様々な学会の開催情報を集約・公開することで、異分野の学会へ参加する敷居を下げます。
- 異分野の学会に行きやすくなることで、コネクション形成や視野の拡大等、学際的な研究を行いやすくなります。
発生が予想される問題について
- 異分野の研究者や一般の方の参加を想定していない学会に対して、「素人」が大量に流入してしまう可能性。
→このWikiへの掲載は、Web上等で公開されている、非会員の参加を想定している学会の開催情報に限定します。
→このWikiの想定ユーザー(情報の受け手側)は、各学会の非会員です。編集に際しては、非会員に向けた情報提供であることを意識してください。(開催地域別の掲載としている理由のひとつです) - 情報更新の不活発化。新規の学会開催情報が追加されず、Wikiが廃墟化する可能性。
→現在、試験運用中ですが、編集者・運営共に随時募集中です。また、運営等に関するご意見も募集しています。
ご意見は、代表(愛知工業大学 PD研究員 Y.H.)まで。運営の体制については、これから構築します。
→当Wikiのサービス提供元(WIKIWIKI)には、管理者が長期不在となった際に、管理権限の譲渡を申請できる仕組みがあります。
もし、代表(Y.H.)が長期に渡って管理ができない状態となった場合、この仕組みの利用を有志で検討してください。
現在の運営体制
現在、試験運用中です。有志のボランティアによる運営を予定しています。
代表
愛知工業大学 地域防災研究センター ポストドクトラル研究員 Y.H.
専門:歴史地理学、交通地理学、交通史
所属学会:日本地理学会、日本都市地理学会、人文地理学会、中部都市学会、名古屋地理学会、港湾経済学会中部部会、歴史地理学会、交通史学会、経済地理学会