NAnt 0.92を使って吉里吉里Z 1.2.0と吉里吉里2 2.32 rev 2/KAG3 3.32 rev 2から吉里吉里Z/KAG3環境を作成する。*1ちょっと吉里吉里Zを試してみたいと言う人向け。*2
事前準備
ツールのダウンロード~解凍
- 以下のZIPファイルをダウンロードする
- エクスプローラでダウンロードしたZIPファイルをマウス右クリックし、解凍(展開)する
- 解凍先フォルダに以下のファイルが作られる。エクスプローラの設定によってはファイルの拡張子(.build .bat)は表示されない
- default.build
- property.build
- NAnt.bat
- UTF-8変換.bat
- クリーンアップ.bat
- 環境構築.bat
- sedフォルダ
NAntのセットアップ
- nant-0.92-bin.zipをダウンロードし、(先ほどと同様の手順で)解凍する
- Windowsの解凍機能を使う場合、デフォルトではnant-0.92-binというフォルダが作られる(←以降はこれを基準に説明する)
吉里吉里Z/KAG3環境の作成
- エクスプローラで先ほどのdefault.build~sedフォルダを全てnant-0.92-binフォルダにコピーする
- エクスプローラから(nant-0.92-binフォルダにコピーした)環境構築.batを実行する
以下の処理が自動で行われる:すでにkrkrz_kagフォルダがある場合は何もしないので、事前にクリーンアップ.batを実行されたい
- kr2_232r2.zip, krkrz_20140803.zip, nkfwin.zip*3, sed-mbcs-win32-20091004.zip*4をダウンロードし、解凍
- 事前にkr2_232r2.zip, krkrz_20140803.zip, nkfwin.zip, sed-mbcs-win32-20091004.zipをダウンロード、nant-0.92-binフォルダ内にコピーしておけば、この処理はスキップする(オフライン時やダウンロードでエラーになる場合*5はこの方法を利用されたい)
- krkrz_kagフォルダを作成(このフォルダ下が吉里吉里Z/KAG3環境となる)
- 吉里吉里ZとKAG3から必要なファイルをkrkrz_kagフォルダにコピー
- 吉里吉里リリーサーやファイル破損チェックツールなどはコピーしない
- KAG3のTJSスクリプトを吉里吉里Zで動作するように修正
- テキストファイル(.tjs .~new .ks .asd .txt)の文字コードをUTF-8に変換
正常終了したら、紹介シナリオが動作するか確認する。
- エクスプローラからkrkrz_kag\kirikiriz\tvpwin32.exeを実行
- [フォルダ/アーカイブの選択]ダイアログボックスが開くので、krkrz_kag\kag3\syoukaiフォルダを選択する
以降、krkrz_kag\kag3\templateフォルダをコピーしてプロジェクトフォルダを作成すれば良い。
補足
- 吉里吉里プラグイン、KAGプラグインなどがすべて動作するかは確認していない
- 吉里吉里リリーサーなどのユーティリティ類は吉里吉里2の環境のものを利用のこと(krkrz_kagフォルダ下にはコピーしていない)
- property.buildのencodeの値を-w16Lにすれば、テキストファイルの文字コードがUTF-16LEになる(変換したKAGは吉里吉里2でも吉里吉里Zでも動作する)
- クリーンアップ.batはkrkrz_kagフォルダを削除するバッチファイルである(あまり意味はない)
- UTF-8変換.batは、NKFを利用して、指定したフォルダ下のテキストファイル(.tjs .~new .ks .asd .txt)の文字コードをUTF-8に変換するバッチファイルである。エクスプローラから変換対象のフォルダをUTF-8変換.batにドラッグ&ドロップすれば良い
- .tjs .~new .ks .asd .txtファイルは無条件で上書きされるので注意
- 別途、TJSスクリプトを吉里吉里Zで動作するよう修正する必要がある
- 半角空白を含むフォルダ名の環境下で正しく動作するかは確認していない
- 開発版の吉里吉里2/KAG3には未対応*6
動作環境
- Windows 7 SP1
- .NET Framework 4.6