名所巡り

Last-modified: 2024-07-19 (金) 20:08:32

筒井家 筒井家

名所巡り
 
ある日のこと……
大和国の筒井順慶は島清興を呼んだ
 
筒井順慶 □筒井家
信長様は自身の配下であろうと
容赦のないお方だ
 
筒井順慶 □筒井家
我らとて、いつ難癖をつけられるか……
 
筒井順慶 □筒井家
顔色を窺いながら暮さねばならぬのは
窮屈よの
 
島清興 □筒井家
そう仰せられますな、いかようなことが
起ころうともそれがしがお守りいたします
 
筒井順慶 □筒井家
おぉ、頼もしい限りだな
 
筒井順慶 □筒井家
では、退屈しのぎに全国の名所を
巡ってみたいのだが……
よいかの?
 
島清興 □筒井家
殿、そのようなこと……
織田方の耳に入ったなら……
 
筒井順慶 □筒井家
すでに信長様や朝廷の許可をもらい
全国の大名から停戦の約束を得たが
それでもだめか?
 
島清興 □筒井家
なんと、そうでありましたか
ならば問題はないかと存じます
 
筒井順慶 □筒井家
おぉ、そうか
ならば早く支度をするぞ
 
家老
殿、許可の下りた場所を地図に書きとめて
おきました
 
筒井順慶 □筒井家
うむ
 
こうして順慶の名所巡りの旅が始まる
何も起こらねば良いのですが……

クリア目標

   シナリオ 名所巡り
   担当勢力 筒井順慶
内容 1583年12月が終わるまでに
   日本三景を含む
   10ヶ所の名所を巡るべし

松島に到達

これが日本三景といわれる陸奥の松島か
なんと絶景な!
いろいろな形の島があるのう
 
筒井順慶 □筒井家
見ろ、あれはなんぞきのこのような
形をしておるぞ!
 
筒井順慶 □筒井家
自然とは実に美しいものだ……
 
筒井順慶 □筒井家
いかなる名工であろうとこれほどの美を
作ることはできまい……

日光山に到達

筒井順慶 □筒井家
ここが日光山か、
東国一といわれるだけあって
規模が大きいのう
 
筒井順慶 □筒井家
輪王寺の堂塔は日光山のいたるところに
点在しておるから回るのに
骨が折れるわい……
 
筒井順慶 □筒井家
せっかく日光まできたのじゃ
日本三名滝の華厳の滝も見ておきたいのう

鹿島神宮に到達

筒井順慶 □筒井家
ここが武芸の神を祀っている鹿島神宮か
初代征夷大将軍の坂上田村麻呂が出陣する際、
祈祷した場所だな
 
家老
殿、当家の道場に掛けてある掛け軸の1つ
鹿島大明神を祀っているところですな
 
筒井順慶 □筒井家
鹿島といえば剣聖、塚原卜伝の
鹿島新当流が有名だな
 
筒井順慶 □筒井家
師岡一羽や真壁氏幹、前将軍義輝も指南を
受けておるし、北畠具教に至っては奥義を
伝授されたと聞く
 
筒井順慶 □筒井家
わしも受けておれば武勇をもっと高く設定
してくれたかのう……
 
筒井順慶 □筒井家
おぉ、あれが地震を起こす大鯰の頭を
おさえておるおいう要石か
小さい石だがこれが取れんとはのう
 
筒井順慶 □筒井家
さて、北浦で舟遊びをしながら利根川を渡って
香取大明神の香取神宮にも行ってみるか

立山に到達

筒井順慶 □筒井家
これが日本三霊山といわれる立山か
雄大よのう……
 
家老
立山修験という山岳信仰は飛鳥時代の
佐伯有頼に端を発するらしいですぞ
 
筒井順慶 □筒井家
ほう、どのような人物なのだ
 
家老
はっ、伝説によると有頼が鷹狩をして
いるときに鷹に逃げられたそうです
 
家老
鷹を追うと、熊が現れ
これを矢で射ると逃げ出したので後を
追ったら洞穴にたどり着いたのです
 
家老
そして中に入ると矢で射られた
阿弥陀如来像があったそうです
 
筒井順慶 □筒井家
なんと、矢を受けた熊が阿弥陀如来とな!
 
家老
それに驚いた有頼が立山寺を
建てたのが発祥と言われておりまする
 
家老
あと、地獄谷というところがあるとか
 
筒井順慶 □筒井家
な! 地獄に繋がっているのか……
 
筒井順慶 □筒井家
ふむむ……雄山神社に奉納してから
下りるとするか……

諏訪大社に到達

筒井順慶 □筒井家
ここが諏訪大社か諏訪湖の周りに散らばって
おるのだな
 
家老
殿、諏訪湖は凍結するとまれに御神渡り
という神の足跡ができるそうですぞ
 
筒井順慶 □筒井家
なんと、神の足跡がみられるのか!
 
家老
諏訪大社の上社からタケミナカタノミコトが
下社のヤサカトメノミコトに会いに行った
足跡だそうですぞ
 
筒井順慶 □筒井家
むぅ、このような場所を兵火などで
失わぬように力を尽くさねばならぬな……

富士山に到達

筒井順慶 □筒井家
これが日本三霊山といわれる
富士山か……大きい……
 
家老
殿、あちらに見えるのが宝永山という
最も目立つ側火山だとか
 
家老
富士山麓は地下水が豊富でして
白糸の滝なども有名……
 
筒井順慶 □筒井家
うるさい!
 
筒井順慶 □筒井家
人が感動しておるところに横から
いろいろと喋りおってからに
 
筒井順慶 □筒井家
日本でもっとも高い山か……
美しい稜線よのう
 
筒井順慶 □筒井家
わしも富士のごとく
雄大な男でありたいのう

熱田神宮に到達

筒井順慶 □筒井家
ここが桶狭間の戦いの前に信長様が
戦勝祈願に赴いた熱田神宮か
 
筒井順慶 □筒井家
わしも信長様にならって拝殿しておこう
 
家老
殿、あの堀が戦勝御礼の堀ですか
 
筒井順慶 □筒井家
これは立派な堀だな
熱田神宮の格も上がるというもの
 
筒井順慶 □筒井家
日本武尊が東征の際に賜ったとされる
御神体の三種神器・草薙神剣は
見てみたいものだな

熊野三山に到達

筒井順慶 □筒井家
ここから熊野三山か
早う熊野本宮へ参ろう
 
家老
ここ熊野は多くの神々を祀っておりますな
 
筒井順慶 □筒井家
うむ、千手観音に薬師如来に阿弥陀如来にと
祭神は12ほどであろうな
 
家老
殿、相当お詳しいですな
 
筒井順慶 □筒井家
興福寺で生まれ育っておるからの
ははは

石鎚山に到達

筒井順慶 □筒井家
これが日本七霊山といわれる石鎚山か
ここは修験者が多いのう
 
筒井順慶 □筒井家
さすが弘法大師や源頼朝が
信仰しているだけのことはあるな
 
筒井順慶 □筒井家
おぉ、これを見よ、なんと大きな木か
ん? あそこに白く見える滝はなんぞ?
 
家老
御来光の滝にございます
 
家老
しかし、ここの断崖からの景色は壮観ですなぁ
 
筒井順慶 □筒井家
よし、次はあの切り立った天狗嶽に
登ってみるか
 
家老
殿、危のうございますぞ
あそこは断崖絶壁にて……

天橋立に到達

筒井順慶 □筒井家
「大江山いくの野の道の遠ければ
まだふみもせず天橋立」
 
筒井順慶 □筒井家
これが日本三景といわれる丹後の天橋立か
なかなか遠い道のりであった
 
筒井順慶 □筒井家
さて、股から覗いてみるかの
 
家老
殿、そのような格好、はしたないですぞ
 
筒井順慶 □筒井家
何を言う、せっかく来たからには
逆さにせねばならぬであろうが
 
筒井順慶 □筒井家
お前たちも股から覗いてみよ
 
筒井順慶 □筒井家
ほほう、まさに天に架かる橋じゃな
 
筒井順慶 □筒井家
見ろ、こちらからだとまるで
天に昇る龍ではないか!
絶景よのう……

宮島に到達

筒井順慶 □筒井家
これが日本三景といわれる安芸の宮島か
なんと美しい島々なんだ……
 
家老
殿、神社が海に浮いておりますぞ!
 
筒井順慶 □筒井家
おぉ、ほんとに海の中ではないか!
大鳥居など何者も寄せ付けぬ
という神格が漂っておるのう
 
筒井順慶 □筒井家
厳島神社は弁才天を祀っておるのか
弁才天といえば日本三弁天の江ノ島、
竹生島にも行ってみたいのう

杵築神社に到達

筒井順慶 □筒井家
ここが大国主命を祀っている杵築神社か
 
筒井順慶 □筒井家
ん?あそこにいる童はなんぞ?
変な踊りを踊っておるな、
誰か聞いてまいれ
 
家老
阿国とかいう巫女だそうです
 
筒井順慶 □筒井家
ほう、巫女のくせにかぶいておるな
……しかし………
うまい……
 
筒井順慶 □筒井家
思わず見入ってしまったわい
大きくなれば名が売れることであろうのう

阿蘇山に到達

筒井順慶 □筒井家
山の真ん中から煙が出ておるぞ!
 
家老
阿蘇山は活火山ゆえ火口付近に近付くのは
危険にございます
 
筒井順慶 □筒井家
さすが火の国といった感じよのう
むむ、火山口の中に村があるではないか!
 
家老
あんなところに人が住めるもの
なのでしょうか?
 
筒井順慶 □筒井家
心頭滅却すれば火もまた涼しとは
いうが…むむむ
 
筒井順慶 □筒井家
とにかく活火山だけあって迫力満点よのう
 
筒井順慶 □筒井家
まだまだ行くところはあるぞ
黒川の温泉に高千穂峡
興味深い土地よの

桜島に到達

筒井順慶 □筒井家
これが桜島か、もくもくと煙を吐いておるな
 
家老
殿、この辺りで戦があったのは
ご存じでしょうか?
 
家老
元亀2年頃より肝付、禰寝、伊東連合軍が
島津領の桜島各所を攻めております
 
家老
地元では瀧ヶ水合戦などと
呼んでいるとか
 
家老
あそこに見える横山、脇、瀬戸などに
陣を張った痕跡がありますな
 
筒井順慶 □筒井家
ふむ、地形的に重要な拠点のようだ
ここは早々に退いたほうが良さそうだ

松島、日光山、鹿島神宮、諏訪大社、富士山、石鎚山、天橋立、杵築大社、阿蘇山または桜島に到達

筒井順慶 □筒井家
むむ……停戦の約束をしておきながら
破棄しおった……

1582年12月

筒井順慶 □筒井家
なに! まさか…
織田家に同盟を破棄されるとは……
 
家老
殿! いかがいたしましょう!
 
筒井順慶 □筒井家
破棄されてしまったものは仕方ない
旅を続けるとするか

名所10ヶ所を巡る

家老
さすが殿、日本中を探してもこれだけの
名所を巡った大名などおりませぬぞ
 
筒井順慶 □筒井家
全国の名所それぞれ、心に残るものが
あったのう
 
筒井順慶 □筒井家
一生忘れることのできぬ旅ができた
 
筒井順慶 □筒井家
うむ、わしは天下を取るぞ!
 
家老
…………殿、それは余りにも……
………無謀かと……
 
家老
申し上げにくくはございますが………
他家との力の差をお考え下され……
 
家老
早々に晴季様に使者を立て、お会いに
なられたほうがよろしいかと……
 
家老
このままでは帰る地がなくなりますぞ……
 
筒井順慶 □筒井家
いや、一日でも早くわしが天下を取らねば
 
筒井順慶 □筒井家
この名所が血に染まる前に!
 
筒井順慶 □筒井家
さて、まだまだ良き所があろう
見物しながら帰るか
 
こうして筒井順慶の名所巡りは
終わることなく続くのであった

1584年1月になる

筒井順慶 □筒井家
うむむ……
無謀であったのか……
 
家老
殿、しっかりなさいませ!
 
筒井順慶 □筒井家
すまぬ、わしが息抜きをしたいと
言ったばかりにこのようなことに
なってしまった……
 
名所を巡っていた筒井順慶のその後を
知る者は誰もいない……

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