岐阜城改名

Last-modified: 2024-07-12 (金) 20:34:04

織田家 織田家

ようやく美濃を手中にした信長は
この地を新たな拠点と見据えていた
 
ある日、高僧として名高い沢彦上人を
稲葉山城に招いた
 
織田信長
ご足労痛み入りまする
沢彦殿、寺はいかがですかな?
 
沢彦宗恩
日々、心置きなく修行に励んでおります
これも信長様のご支援のおかげに
ございます
 
織田信長
それは何よりですな
 
沢彦宗恩
その御礼というわけではございませぬが
以前、信長様に頼まれておりました
印を彫って参りました
 
織田信長
おお、例の印でございますか
 
信長は沢彦から印を受け取ると
懐から取り出した書状の上に印を押した
 
織田信長
天下布武、実に良い出来ですな
さすがは沢彦殿でございます
 
織田信長
ときに沢彦殿
この地に新しき名を付けたいのですが
何か良い名はありませぬか?
 
沢彦宗恩
ここから天下を目指されるというのならば
周の文王にちなんで
岐阜という名はいかがでしょうか?
 
織田信長
岐阜でございますか……
まさにこれから天下布武を
成し遂げる要所としてふさわしい名ですな
 
沢彦宗恩
喜んでいただけて
光栄にございます
それでは私は寺に戻りまする
 
織田信長
本日頂いた天下布武の印と岐阜の名に
違わぬよう
必ずや天下を収めてみせましょうぞ
 
信長は沢彦を見送った後、天守に登り
眼下に広がる街並みを眺めていた
信長は珍しく昔を思い出していた
 
織田信長
これが稲葉山からの眺めか……
 
信長は自らの手のひらに視線を転じる
信長の手中には先ほどの書状が
握られていた
 
織田信長
ようやくこの地にたどり着いたぞ
だが、わしの夢は終わらぬ
 
織田信長
この勢いで京へ上り
やがては天下をこの力で奪い取ってみせよう
 
信長は書状を破り捨てた
紙片は風に舞い、虚空へと消え去る
 
こうして信長は岐阜を新たな地盤とし
天下布武の実現に向かって決意
するのであった

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織田信長が
稲葉山城を岐阜城と改名したようです

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