徳川家
ある日、徳川家康は 日頃より親交のある津田宗及と 岡崎城内の茶室で世話話に興じていた 津田宗及 私めもこのような商売をしておりますゆえ いろいろな方とお話する機会があります 津田宗及 するとおのずから あの茶碗は名器だの かの武具は業物だのと耳にします 津田宗及 やはり家康様ほどのお方であれば さぞやすばらしい家宝を お持ちでしょうな 徳川家康 □徳川家 いやいや、わしは田舎者ゆえ これといって誇れるほどの家宝は 持っておらぬ 津田宗及 また、そのようなご謙遜(けんそん)を…… 徳川家康 □徳川家 しかし、いざというときに 命を投げ出してくれる者を 幾人も召し抱えておる 徳川家康 □徳川家 これこそ、わしにとっての無二の宝なのだ 津田宗及 これは一本取られました さすがは家康様 すばらしき宝をお持ちでございますな 徳川家の家臣たちは、この話を聞いて 感激の涙を浮かべた 家臣たちは改めて忠誠を誓い 主君のため、どんな苦境に陥ろうと 戦場では決して引かぬ覚悟をしたのであった 独自の技術「三河魂」を 編み出しました この快挙で名声も大いに高まっています