瑞峯宗麟

Last-modified: 2024-07-14 (日) 12:55:29

大友家 大友家

大友家の家臣の中には
義鎮の南蛮文化への傾倒を
快く思わない者が多かった
 
家臣らは義鎮を仏門に入らせるため
重鎮の戸次鑑連にその説得を任せた
 
大友義鎮
お前がわしのもとを訪れるとはめずらしいな
今日は一体何の用だ?
 
戸次鑑連
殿もご存じかとは思いますが
家中の者の多くは禅宗に帰依しております
このままでは彼らの心が離れてしまいます
 
大友義鎮
……
 
戸次鑑連
そこで殿には出家していただき
家中の者を安心させて
いただきたいと存じまする
 
大友義鎮
……よかろう
おぬしがそこまで申すのならば
わしも仏門に入ろうぞ
 
こうして義鎮は鑑連の勧めで出家し
宗麟と号したのであった
 
義鎮が出家して数日後
鑑連のもとを一萬田鑑実が訪れた
 
一萬田鑑実
さすがは鑑連殿にございますな
これで殿の度が過ぎた南蛮への肩入れも
少しは落ち着きましょうぞ
 
戸次鑑連
……そうであればよいが
 
自分の考えを率直に言う鑑連にしては
歯切れの悪い物言いに鑑実は
眉をひそめる
 
一萬田鑑実
と申しますと?
 
戸次鑑連
殿の南蛮への思い入れは、ことのほか強い
こたびの出家が形だけとも限らぬ……
 
一萬田鑑実
……どれでも、我らには殿を信じるより
他に道はありますまい
 
戸次鑑連
さすがは鑑実殿
主君を信じることこそ家臣の本分
今後も我らの力で殿を支えてゆこうぞ
 
一萬田鑑実
承知つかまつった
 
一萬田鑑実
この鑑実
微力なれど鑑連殿とともに
主家の繁栄のため、尽力いたしましょう
 
鑑連と鑑実は
大友家への忠誠を誓ったのであった
 
こうして義鎮は出家した
しかし、義鎮の胸中を
誰も知るすべはなかった

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宗麟と号しました

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