川中島の戦い

Last-modified: 2024-07-15 (月) 21:44:14

武田家 武田家

甲斐の大名、武田信玄は進攻を繰り返し
信濃国をほぼ手中に収めようとしていた
 
窮地に陥った信濃国人衆の要請を受け
越後の大名である上杉謙信は
援軍を出すことにした
 
謙信の出陣を知り
迎え撃つために信玄も軍を進める
 
決戦の地は信濃国北東部の川中島
越後の龍と、甲斐の虎の激突が
迫っていた
 
山本晴幸
お館様、物見からの報告によりますと
上杉軍は妻女山に陣を張ったそうです
 
武田信玄
越後寄りの北側ではなく、我が領地深くに
布陣するとは、なんと大胆不敵
何か狙いがあってのことであろうか?
 
山本晴幸
謙信めは、我々を決戦へ誘い込む
腹づもりやもしれませぬ
 
武田信玄
なるほど、あえて死地に陣を張り
我々が仕掛けてくるのを
待っているともとれる
 
武田信玄
うかつに攻められぬな……
ならば、こちらは茶臼山に陣を張るとしよう
 
上杉軍の退路を塞ぐ形で
向こうの出方を見るのだ
 
山本晴幸
かしこまりました
全軍に伝えまする
 
武田、上杉ともに動かず
対峙してから6日が経過した
 
武田信玄
今日も動かぬか、上杉軍は?
 
山本晴幸
はい、不気味なほどに
沈黙を保っておりまする
 
武田信玄
敵方にとって好ましい状況とはいえぬ中
脱走する兵も出さず見事に統率しておる
 
武田信玄
上杉謙信、敵ながら優れた将であるな
 
山本晴幸
お館様、この膠着状態を打破する意味でも
一度、海津城に
入るのはいかがでしょう?
 
山本晴幸
我々が八幡原横断中
上杉軍が側背より攻撃してきたならば
反転の後、迎撃に討って出ればよし
 
山本晴幸
難なく海津城に入ることができたのなら
それで上杉軍の退路を
開けることができまする
 
武田信玄
その場合は、謙信に
帰国を促すというわけか……
悪くない策ぞ、勘助
 
武田信玄
さっそく、事に当たれ
 
山本晴幸
ははっ
 
武田軍は千曲川を渡り
海津城へと移った
 
武田信玄
出迎えご苦労である、源助
 
高坂昌信
お館様、援軍を送っていただき
誠にありがとうございます
 
高坂昌信
今のところ上杉軍に
動きはございませぬ
 
武田信玄
謙信の考えが読めぬな
何かしら動きがあったら早急に伝えよ
 
高坂昌信
かしこまりました
 
しかし、謙信はなおも動かず
12日が経過
武田軍の苛立ちは募る一方であった
 
高坂昌信
お館様、将兵の我慢も
そろそろ限界に近づいておりますぞ
 
高坂昌信
兵力は我が方が優勢なのに
なぜ攻めぬのだと
 
高坂昌信
謙信を恐れて戦わなかったなどと
嘲笑されたくないと言う
将も出てきました
 
武田信玄
皆の気持ちもわからぬではないが
そなたはどう思っておるのだ、源助?
 
高坂昌信
それがしも開戦するべきかと思いまする
これ以上対陣が長引けば
士気にも影響があろうかと
 
高坂昌信
それに、いつ越後から援軍が
送られてくるやもしれません
 
武田信玄
そうか……
 
(さて、どうするか?)
持久戦に持ち込む
攻撃を仕掛ける

「持久戦に持ち込む」を選択

武田信玄
謙信軍がここまで動かぬのは
こちらから動くの待っているからだ
 
武田信玄
決死の覚悟でおる敵に決戦を挑めば
仮に勝利したとても
我が軍の被害も甚大なものとなろう
 
武田信玄
それがわかっておって
兵を繰り出すは将として愚かなり
 
武田信玄
我らも苦しいが、敵はもっと苦しいのだ
今は皆ひたすらに耐え忍ぶべしと伝えよ
 
高坂昌信
はっ、今のお館様の言葉
皆にしかと伝えまする
 
この信玄の読みは当たった
 
武田軍が持久戦の構えをあらわにすると
上杉謙信は早々に越後へと
軍を戻したのだった
 
上杉謙信
動かざること山の如し
風林火山とはよくいったものよ
 
上杉謙信
武田信玄
希代の名将と呼ぶにふさわしい
だが、次はこうはいかんぞ
 
武田信玄
戦わずして勝つ、これぞ兵法の極意
 
武田信玄
信濃の防衛を果たすことはできたが
謙信相手となると
越後に攻め入るのは容易ではないな
 
こうして上杉軍と武田軍が激突した
川中島の戦いは幕を下ろしたのだった

「攻撃を仕掛ける」を選択

武田信玄
よし、こちらから打って出ることにする
 
武田信玄
だが、いたずらに正面からぶつかれば
こちらの損害も大きい
 
武田信玄
なんぞ良い策はないか、勘助?
 
山本晴幸
それならば、こういうのはいかがでしょう
 
山本晴幸
兵を二つに分け
別働隊をひそかに行軍させ
妻女山を背後から攻撃します
 
山本晴幸
驚いた敵は山を下り八幡原に移動するはず
そこに前もって本隊を布陣しておき挟撃する
 
山本晴幸
啄木鳥がエサを捕るときに、木をつつき
驚いた虫が穴から這い出てきたところを
捕らえるのと同じです
 
武田信玄
なるほど、啄木鳥戦法とでも呼ぶべきか
よし、その策を用いるとしよう
 
武田信玄
源助、お主は別働隊を率いて
妻女山を目指せ
 
武田信玄
わしは本隊を率いて
八幡原に布陣する
 
高坂昌信
かしこまりました
 
信玄は夜のうちに八幡原に移動すると
陣を整え朝霧が晴れるのを待った
 
武田信玄
そろそろ、別働隊が妻女山に着く頃
謙信め、どう動くか……
 
家臣
お館様、一大事にございます!
 
武田信玄
いかがした?
 
家臣
上杉軍が突如目前に現れ
我が軍に向かってきます
 
武田信玄
くっ、謙信めに
策を見破られていたか
 
武田信玄
敵は車懸りか、ならば……
 
武田信玄
陣立てを鶴翼に変え応戦せよと
全軍に伝えよ
 
家臣
はっ、かしこまりました
 
武田信玄
皆の者、妻女山に向かった高坂隊が
戻るまで耐えるのだ
ここが、踏ん張りどころぞ
 
信玄の迅速な指示で
立て直しを図る武田軍であったが
 
上杉軍の猛攻に抗しきれず
徐々に押され始める
 
家臣
武田信繁隊より伝令です
 
武田信玄
伝えよ
 
家臣
我らは全員討死の覚悟
今しばらくの時を稼ぐ故、勝利の算段を願う
救援は無用とのこと
 
武田信玄
(信繁……すまぬ)
 
武田信玄
我が隊から兵を割き
手薄なところに当たらせよ
鶴翼を破らせてはならぬ
 
家臣
ははっ
 
山本晴幸
……お館様
 
武田信玄
勘助、無事であったか
 
山本晴幸
申し訳ございませぬ
この勘助、策を見誤りました
 
山本晴幸
かくなるうえは
敵を一兵でも多く道連れに
敵大将と刺し違えて参ります
 
武田信玄
はやまるな、勘助
 
山本晴幸
往くことは流れの如し
 
山本晴幸
お館様、今まで誠にありがとうございました
御免
 
武田信玄
勘助!
 
家臣
お館様、一度陣をお下げください
上杉軍がかなり近くまで
迫ってきております
 
武田信玄
ならぬ!
ここを支えられねば、我が軍の敗北は必至
たとえ死地となろうとも退くわけにはいかぬ
 
武田信玄
耐えて、しばし時を稼げ!
高坂隊が戻り次第
上杉軍を挟撃する
 
上杉謙信
その出で立ち、敵大将、武田信玄殿と
お見受けした
 
上杉謙信
我は上杉謙信、義により貴殿を討つ!
 
武田信玄
貴公が謙信か
敵ながら良き面構えをしておるわ
 
武田信玄
この首取れるものなら
取ってみるがよい!
 
上杉謙信
覚悟!
 
謙信が馬上より振り下ろした一撃を
座したまま軍配で防ぐ信玄
 
二撃目も軍配で防いだが
三撃目は防ぎきれず肩先をかすめた
 
家臣
皆の者、何をしておる!
お館様をお守りするのだ!
 
上杉謙信
無駄に命を散らす必要はあらず
ここまでよ!
 
柿崎景家
と、殿!
敵の別働隊が戻ってきましたぞ
我が軍の側面から突撃してきます
 
上杉謙信
ええい、あと一歩というときに……
 
上杉謙信
皆の者、挟撃されては不利ぞ
退け、退け!
 
別働隊が合流し、息を吹き返す武田軍
戦況不利と見た謙信は
越後に軍を退いた
 
高坂昌信
こたびの戦、我が方も
多大な損害を被りましたが、同様に
上杉軍の多くの兵も討ち取りました
 
高坂昌信
この地より、謙信を追い払いましたし
我が方の勝ちと見てもよいのでは
ございませぬか?
 
武田信玄
確かに信濃の地を守り通したこと
誠に大きいことではある
 
武田信玄
だが、引き替えに
信繁や勘助を失ったこと
惜しんでもなお惜しむべし
 
武田信玄
謙信の強さ
我らの想像の範疇を超えておった
この信玄の不覚である
 
武田信玄
皆、彼の軍神の強さ、しかと肝に銘じよ
また、いずれ戦う日もこよう
 
高坂昌信
はっ
 
こうして上杉軍と武田軍が激突した
川中島の戦いは幕を下ろしたのだった

上杉家 上杉家

甲斐の大名、武田信玄は進攻を繰り返し
信濃国をほぼ手中に収めようとしていた
 
窮地に陥った信濃国人衆の要請を受け
越後の大名である上杉謙信は
援軍を出すことにした
 
謙信の出陣を知り
迎え撃つために信玄も軍を進める
 
決戦の地は信濃国北東部の川中島
越後の龍と、甲斐の虎の激突が
迫っていた
 
柿崎景家
殿 、武田軍が、茶臼山より八幡原を越え
海津城に入ったようですぞ
 
柿崎景家
我が軍の退路を絶つ布陣であったのに
それを解いて海津城への移動……
それがしには見当がつきませぬ
 
上杉謙信
信玄め
越後に戻るなら戻れということか
 
斎藤朝信
殿、こう膠着状態が続いては
兵の士気も下がる一方
一度、越後に退いてはいかがでしょうか……
 
上杉謙信
ならぬ、今は退くべき時にあらず
武田軍が仕掛けてくるのを待つのだ
勝機はそのときにあり
 
斎藤朝信
ははっ、かしこまりました
では、兵の士気の維持に努めます
 
両軍ともに動かず、10日が経過
 
海津城の様子を
探っていた謙信の目に
炊煙がうつった
 
上杉謙信
(いつもより、煙の立ちこめる量が多い
 いよいよ、信玄が動く!)
 
上杉謙信
(決断を下したからには
 我が軍を一気に
 壊滅させる策を取るはず)
 
上杉謙信
(兵を二つに分け
 一方はこの妻女山に攻撃を仕掛け……)
 
上杉謙信
(もう一方で八幡原を抑え
 退路を塞ぐといったところか)
 
(ならば、こちらが採るべき策は……)
八幡原に陣を移す
海津城を攻略する

「八幡原に陣を移す」を選択

上杉謙信
朝信
 
斎藤朝信
はっ、お呼びですか、殿?
 
上杉謙信
今宵、陣を八幡原へと移す
 
上杉謙信
信玄は兵を二手に分けてくるだろう
この妻女山に襲撃してくるのは別働隊
本隊は八幡原で我が軍を待ち伏せているはず
 
上杉謙信
故に、我が軍は夜陰に乗じて妻女山を下り
前もって八幡原に布陣しておくのだ
 
上杉謙信
そして、夜明けと同時に
目前の武田軍を討つ
 
上杉謙信
武田軍にこちらの動きを
気づかれてはならぬ
 
上杉謙信
捨てかがり火を赤々と焚き
紙製の旗指物を立てよ
 
斎藤朝信
かしこまりました
直ちに全軍に伝えます
 
翌朝、川中島を包む深い霧が晴れると
目前には武田軍本隊の姿が……
 
上杉謙信
皆の者、よく聞け
狙うは信玄の首ただ一つ
 
上杉謙信
景家!
そなたに先鋒を任す
存分に腕を振るえ
 
柿崎景家
ははっ、ありがたき幸せ
武田軍にこの車懸りの恐ろしさ
思い知らせてやりますぞ
 
上杉謙信
頼もしき言葉よ
皆に毘沙門天の加護があらんことを
かかれぇ!
 
謙信の号令のもと
上杉軍は一斉に
武田軍本隊に襲いかかった
 
家臣
お館様、一大事にございます!
 
武田信玄
いかがした?
 
家臣
上杉軍が突如目前に現れ
我が軍に向かってきます
 
武田信玄
くっ、謙信めに
策を見破られていたか
 
武田信玄
敵は車懸りか、ならば……
 
武田信玄
陣立てを鶴翼に変え応戦せよと
全軍に伝えよ
 
家臣
はっ、かしこまりました
 
武田信玄
皆の者、妻女山に向かった高坂隊が
戻るまで耐えるのだ
ここが、踏ん張りどころぞ
 
信玄の迅速な指示で
立て直しを図る武田軍であったが
 
上杉軍の猛攻に抗しきれず
徐々に押され始める
 
上杉謙信
(武田本陣の守備が薄い
 今が好機!)
 
上杉謙信
これより敵本陣に突入するぞ、景家
我に続け!
 
柿崎景家
皆の者、殿に後れを取ってはならぬぞ
雑魚には構うな、信玄だけを狙え
 
家臣
お館様、一度陣をお下げください
上杉軍がかなり近くまで
迫ってきております
 
武田信玄
ならぬ!
ここを支えられねば、我が軍の敗北は必至
たとえ死地となろうとも退くわけにはいかぬ
 
武田信玄
耐えて、しばし時を稼げ!
高坂隊が戻り次第
上杉軍を挟撃する
 
上杉謙信
その出で立ち、敵大将、武田信玄殿と
お見受けした
 
上杉謙信
我は上杉謙信、義により貴殿を討つ!
 
武田信玄
貴公が謙信か
敵ながら良き面構えをしておるわ
 
武田信玄
この首取れるものなら
取ってみるがよい!
 
上杉謙信
覚悟!
 
謙信が馬上より振り下ろした一撃を
座したまま軍配で防ぐ信玄
 
二撃目も軍配で防いだが
三撃目は防ぎきれず肩先をかすめた
 
家臣
皆の者、何をしておる!
お館様をお守りするのだ!
 
上杉謙信
無駄に命を散らす必要はあらず
ここまでよ!
 
柿崎景家
と、殿!
敵の別働隊が戻ってきましたぞ
我が軍の側面から突撃してきます
 
上杉謙信
ええい、あと一歩というときに……
 
上杉謙信
皆の者、挟撃されては不利ぞ
退け、退け!
 
別働隊が合流し、息を吹き返す武田軍
戦況不利と見た謙信は
越後に軍を退いた
 
斎藤朝信
こたびの戦で
武田信繁、山本晴幸を始め
武田軍の多くの者を討ち取りました
 
斎藤朝信
我らの勝ちとみてもよろしいのでは?
 
上杉謙信
いや、我が方の被害も大きい
痛み分けといったところだろう
 
上杉謙信
さすがは、武田信玄
肝心な領土は奪還できなんだ
 
上杉謙信
だが、次はこうはいかぬ
毘沙門天に誓い必ず勝利してみせる
 
斎藤朝信
ははっ、我らも殿の力になれるよう
精進いたします
 
こうして上杉軍と武田軍が激突した
川中島の戦いは幕を下ろしたのだった

「海津城を攻略する」を選択

上杉謙信
朝信
 
斎藤朝信
はっ、お呼びですか、殿?
 
上杉謙信
今宵、海津城を攻略する
 
上杉謙信
信玄は兵を二手に分けてくるだろう
この妻女山に襲撃してくるのは別働隊
本隊は八幡原で我が軍を待ち伏せているはず
 
上杉謙信
故に、我が軍は別働隊の動きを逆手に取り
妻女山を下りて千曲川に沿って海津城に
近づき、敵本隊が戻る前に攻略する
 
上杉謙信
武田軍にこちらの動きを
気づかれてはならぬ
 
上杉謙信
捨てかがり火を赤々と焚き
紙製の旗指物を立てよ
 
斎藤朝信
かしこまりました
直ちに全軍に伝えます
 
翌朝、朝靄の中、妻女山の背後より
上杉軍本陣に迫る武田軍別働隊
 
高坂昌信
上杉軍に動きはないな?
 
足軽
はっ、今のところ
こちらの動きに気づいてはおらぬようです
 
高坂昌信
よし、では、これより敵陣に奇襲をかける
敵を八幡原に押し出すのだ、かかれ!
 
足軽
高坂様、た、大変です!
 
足軽
敵が、上杉軍がおりません!!
 
高坂昌信
なにっ!?
かがり火や旗指物は偽装か
謙信に、してやられた!
 
柿崎景家
殿、今頃、武田軍は
面食らっておるところですな
 
上杉謙信
うむ…見よ
別働隊と本隊が動いて
海津城はもぬけの殻ぞ
 
上杉謙信
皆の者、武田軍が戻る前に
一気に制圧する、ついてこい!
 
柿崎景家
全軍、殿に続け!
 
武田信玄は、上杉軍に海津城を
奪取されたことを知ると
早々に兵を自領へと引き上げることにした
 
斎藤朝信
やりましたな、殿、海津城を
こうも鮮やかに手に入れられるとは
信玄もさぞ悔しがっておることでしょう
 
上杉謙信
今回はこちらの策が
うまくはまったにすぎん
 
上杉謙信
城を取られはしたが
我が軍の追撃を許さなかった信玄は
やはり噂どおりの戦上手よ
 
上杉謙信
だが、これで信濃制圧への足がかりを得た
これからが肝心ぞ
 
斎藤朝信
はっ、我ら家臣一同、精進いたします
 
こうして上杉軍と武田軍が激突した
川中島の戦いは幕を下ろしたのだった

その他の大名家

大名の上杉謙信と武田信玄が
信濃国・川中島にて激突しましたが
決着はつかず両者とも兵を引き上げたようです

> 台詞 > 歴史イベント > PK > 川中島の戦い