冬の朝

Last-modified: 2017-04-12 (水) 20:11:04

深海の夜の闇の中で、ほっぽは考える・・・
なぜレべリングするのかと・・・
なぜだろう・・・ 
どうして提督はレべリングを続けるのだろう・・・
寒い雪の夜、幼かったほっぽはシナモンミルクティーを飲みながら、レ級姉さんに聞いた・・・
ねぇ、どうして提督は深海を攻めてくるの?
わたし達って地上を攻めた事って無いでしょう?
なのに、どうして提督達は攻めてくるの?
レ級姉さんは 「それはね、あの人達はレべリングという魔性を持っているからよ」 
と、言って悲しそうな目をした・・・


霜を踏んだらパリって音を立てて割れた寒い朝、
今日はいい事がありそうって思った・・・
今日は平穏でありますように・・・
ほっぽは、艦内神社にお水を上げながら、そう祈りました。
その日の昼だった・・・
通告無しにバトラーの武蔵が1-1を襲ってきたのは・・・
バトラーは眼を血走らせ、蹂躙しろっ!と、叫んだ…


ある寒い日曜日の朝、レ級姉さんと深海新聞をポストまで取りに行った。
足元は、昨夜降った雨で凍った石畳が滑りそうだった。
レ級ねえさんが、気だるそうに新聞の見出しを見て、つぶやいた…
ぁぁ、また、地上のやつらが5-4レべリングしてるよ…
ほっぽは、明日、月曜日だな、って、思って、そっと、ポケットのゼロを撫ぜてみた。
レ級ねえさんは、遅いブランチを食べながら、深海wikiで今日の編成を組んでいる。
その傍で、ほっぽは、ゼロをブンブンさせながら、遊んでいた。
ねえさんは、寂しそうに、ポソっとつぶやいた。
やつらの装備が進歩しているな…
バルジや缶の改修かっ…
5-5が、レべリング海域になるのも、そう遠い日ではないなぁ…
...
ねえさんの寂しそうな横顔を見つめながら、ほっぽは、言った。
もし、5-5が蹂躙される日が来たら、ほっぽ、レ級ねえさんと共にどこまでも行くよ、って。
ねえさんは、寂しそうに微笑んで、お前は生きろ。って、言った。