現在
雲萍城
魏無羨 藍忘機 温寧
藍公子 温情
部屋にいると先刻の藍忘機とのことばかり考えてしまうので、魏無羨は窓から部屋を抜け出し、走って宿から離れた。 酔った藍忘機が落書きをした壁が視界に入り、足を止める。魏無羨は「藍忘機参上」と書かれた落書きの、名前の跡を指でなぞった。消さずにこのままにしておきたいという気持ちが強くなる。 突然、シャッシャッという音が角の向こうから聞こえてきた。魏無羨が角を曲がると、温寧がヤスリで壁の落書きを消していた。