【堅守盾】イージス【1】
「みなさん、どうしてそんなに楽しそうなんですか……っ」 また戦が始まると聞き、イージスの表情が暗くなる。イージスは戦女神のひとりである。だが、周りの戦神たちの気勢があがるごとに、イージスの心は沈んでいった。 |
【堅守盾】イージス【2】
「だめですよ、乱暴なことをしたら……っ!」 なぜ戦を嫌うかというと、単純に怖いからだ。刺されれば痛いし、斬られれば死んでしまう。いいことなんて何もないはずなのに、皆は喜んで戦をする。イージスには、その心理が理解できなかった。 |
【堅守盾】イージス【3】
「笑われたって構わない。わたし、戦が終わるまでこうしています……!」 イージスは戦場にたどり着くやいなや、盾の影に隠れてうずくまってしまった。この盾は無敵だ。敵からも味方からも亀神とあだ名され、笑われていることは知っている。けれど、死んでしまうよりはましだ。 |
【堅守盾】イージス【4】
「わたしは臆病です。勇気なんてない。だからこそ、せめて勇気ある誰かを守りたい……」 確かにイージスには、戦場を戦い抜くだけの力と勇猛さはない。だが彼女は、自分と誰かを絶対に守り抜くための力を持っていた。だからイージスは願う。いつか、片割れと呼べるような唯一無二の仲間と出会えますようにと。 |