【年賀】アフロディーテ【1】
「あけましておめでとうございます、みなさま」 新年の集いに訪れたアフロディーテ。その姿を見つけた神々は歓声をあげた。年明け最初の楽しみがこれだという神もいる。晴れ着をまとった美の女神の美しさは格別だ。普段以上に露出は少ないが、上品さと内面の美しさがあふれ出ている。 |
【年賀】アフロディーテ【2】
「新年の太陽は、輝きも新鮮な気がしますわ」 初日の出を見上げ、機嫌の良いアフロディーテ。陽光はいつもと違うわけではないのだが、その横顔は不思議といつもよりもさらに美しく輝いて見える。太陽を直視して目がくらむのは当然だが、アフロディーテを見つめ続けて目がくらむのなら、心地がよいかもしれない。 |
【年賀】アフロディーテ【3】
「帯を引かせろ、ですって? いやだわ、そんなご無体な……」 女癖の悪い神の一人が、アフロディーテの帯を引いて、くるくると回したがった。夕べからの酒宴で、神々はすっかり酔いが回っている。彼らをあがめる人間たちには見せられない醜態だった。 |
【年賀】アフロディーテ【4】
「まあ……こんなにいただいて、よろしいの? 晴れ着を新調したかいがありましたわ」 神々がくれた新年祝いを受け取って、財宝の重さに驚くアフロディーテ。彼女にとっては美しいことそのものが仕事ともいえる。それに磨きをかけるべく、今年も努力を怠るわけにはいかないのだ。 |