【灼熱神】アグニ【1】
「嬉しいぞ! こうまで魂が燃える相手と戦えるとはな!」 アグニは自らが生みだした炎の剣を手に、強敵と切り結んでいた。全身の血液が沸騰したように熱く煮えたぎっている。こんな相手と戦える日をアグニは待ち望んでいたのだ。 |
【灼熱神】アグニ【2】
「まだ力を出しきってはいないだろ? 私もだ!」 敵はアグニ同様、熱く強い。炎の女神であるアグニの体が、焼けただれるほどの熱さだった。だが、肌が炭になろうと、骨が焦がされようとアグニは剣を振い続ける。 |
【灼熱神】アグニ【3】
「その程度の炎では死ねないな! 私の魂の炎が燃え尽きるまで死ぬことは許されない!」 アグニはただの戦いでは、自らが死に辿り着けない事を知っていた。弱火のように細々と人生を送るくらいなら、強敵との戦いの中で燃え尽き、灰になりたいと思っていた。 |
【灼熱神】アグニ【4】
「ふふふ。そうこなくてはな!さあ、ここからが本番だ!」 満身創痍。だが、ギリギリの状況になってもアグニは不敵に笑う。こんなヒリヒリするような命のやりとりがしたかった!これが最後?そんなはずはない。アグニの魂の炎は今、最高潮に燃え上がっていた。今、彼女の愛剣がうなりを上げる。 |