【WhiteDay2015】ミカエル【1】
「恋に尽くした乙女たちよ、我が庇護のもと一時の休息を与えましょう」 乙女戦争終結から一月。恋に散っていった乙女たちの魂は未だ癒えることはない。「感情の浄化」を司りし熾天使はその事を嘆き、立ち上がった。 |
【WhiteDay2015】ミカエル【2】
「そなたの御心に蝕む闇を我が剣が打ち破る!」 恋に散り、心は閉じ、闇に埋もれた乙女たちを癒やす事などミカエルにとっては容易いことである。しかしそれは乙女戦争に敗れた者たちの数が想定以内であればの話だ。 |
【WhiteDay2015】ミカエル【3】
「天焔よ!愛しき子羊たちを照らす光となれ!!」 乙女戦争の傷痕は、天地を汚す黒い霧を生み出した。天焔より生まれでし熾天使の祈りは、その汚れた霧すら一瞬で晴らしてしまう。その偉大なるミカエルですら戦争の爪痕を全て消すにはまだ時間を要するようだ。 |
【WhiteDay2015】ミカエル【4】
「きゃあっ!?な、なんてこと!我が剣の浄化が効かぬほど堕落してしまったというの??」 深く傷を負った乙女は魔に堕ちやすい。故に彼女たちの心の安寧は世界の平穏とも繋がるのだ。例え剣が折れ、鎧が砕かれようとも熾天使たる彼女の心が砕かれ膝が折れる日など来ることはない。仮に彼女が大地に膝をついた日は、それこそ世界の終末の日となるだろう。 |