フリッグ【1】
「このお花、きれいですわねえ。宮殿に持って帰りたいくらいです」 普段宮殿にこもるフリッグは、間近で見る野山の風景に感激した。まるで少女のように、花の首飾りを作っている。 |
フリッグ【2】
「男性の一方的な考えは納得できませんわ」 フリッグは夫であるオーディンに対しても一歩も退かない。時には彼に対して知恵比べを申し込み、苦汁を飲ませている。 |
フリッグ【3】
「この私を歓迎してくれるのですね。ありがたく思います」 フリッグが再び山を訪れると、蛍が一斉に飛び立った。宝石を鏤めたような風景にフリッグは子どものようにはしゃぐ。 |
フリッグ【4】
「終わりのない闘争など愚かしいわ。双方とも早急に引きなさい」 争いを嫌うフリッグは、戦士の間に立ちはだかった。彼女は剣ではなく智恵で戦うよう、戦士を導いた。 |