ヘクトール【1】
「この戦いに意味はあるのか?」 剣と剣がぶつかり合う金属音、飛び交う怒号、それらを軍勢の後方より眺めていたヘクトールは、悪化する戦況を見据えて弱気な言葉を吐いていた。 |
ヘクトール【2】
「皆の者は、誰のために争っているのか?」 そもそも、なぜこれだけ大きな争いごとが起きてしまったのか、そして誰のために戦うのか? ヘクトールの思考は深みにはまっていた……。 |
ヘクトール【3】
「正義の名のもとに、武器を取って立ち向かおう!」 己が掲げる正義……それだけが唯一信じられるものかもしれない。ヘクトールは、誰がためではなく、自分のために戦う決意をする。 |
ヘクトール【4】
「忘れかけてた夢を……その胸に刻み込め!」 群がる敵の軍勢を盾で払い除け、長槍を突き刺す。その無駄がない美しき戦い様に誰しもが息を飲む。まさに彼こそ、英雄なのであろう。 |