ラシャプ【1】
「ごほごほ……ああ、病気って素晴らしいわね……」 ラシャプは疫病を司る神である。彼女にとって病気は最も素晴らしい状態であり、健康は不憫で哀れな状態という認識になる。つまり、彼女が病気を振りまいているのは、すべて善意によるものなのだ。 |
ラシャプ【2】
「病気は誰に対しても平等よ。王も騎士も奴隷も聖職者も、誰からも等しく命を奪う……時には神からさえも」 ラシャプの使う矢には魔力が込められている。殺傷能力こそ普通の矢と変わらないが、その矢に少しでも触れた者は、決して癒えることのない不治の病におかされてしまう。 |
ラシャプ【3】
「病気を恐れることはありません。死があるからこそ生は輝く。つまり、病気があるからこそ人生は美しいのです」 ラシャプは生きる苦しみを知る。死による解放も知る。だからこそ、その架け橋となる病気の尊さを誰よりも深く知っているのだ。 |
ラシャプ【4】
「さぁ、あなたも美しくも儚い疫病の世界にいらっしゃい」 ラシャプの腕力は強くない。魔力や神力も特に優れているとは言い難い。しかし、辛抱強く、決して諦めることなく相手を追い詰めるその戦闘スタイルは、瞬発的に強大な力を発揮する敵よりもはるかに厄介である。彼女自身が疫病のような性質を持つのだ。 |