ガミジン【1】
「死セル母ノ魂ニ会イタイト申スノカ?」 馬の体からしわがれた言葉が響く。少年は怯えながらも頷いた。この後、おぞましい姿に変貌した母が現れるとも知らずに。 |
ガミジン【2】
「人ノ身ニテ過大ナ望ミヲ持ツトハナ…」 ガミジンに対して、話した違うと食ってかかった者がいる。そうした者の末路はただひとつ。頭をかみ砕かれ、脳漿をすすられるのだ。 |
ガミジン【3】
「代償トシテ貴様ノ知識ヲ貰ウゾ」 ガミジンの言葉に安易に頷いてはいけない。知識を貰う、とはすなわち、脳をそのまま食われるということであるのだから。 |
ガミジン【4】
「コノ私ガ戦ニ弱イト思ッタノカ?」 馬蹄で兵士の頭を踏みつぶし、口で腕をかみ切る。返り血を浴びたガミジンの姿は、まさしく地獄の馬である。 |