レラジェ【1】
「ホラホラホラ、あの隙間を狙いなよ。がら空きじゃないか」 レラジェが指を鳴らすと射手の放った矢は、敵兵の盾をかいくぐり、鎧の隙間に突き刺さった。 |
レラジェ【2】
「そうそう、一生懸命にやる姿、ボクは好きだなあ」 レラジェは鍛錬に励む青年を見つめた。その目は一見慈しみに満ちているが、口元の舌なめずりがそれを打ち消している。 |
レラジェ【3】
「そんな目で見つめないでよ。興奮しちゃうじゃないか」 剣を構える敵に対して、レラジェは目をキラキラさせる。そして、小さく舌なめずりした。 |
レラジェ【4】
「今日のボクは、ちょっぴり機嫌が悪いんだよね~」 レラジェの弓からは、十三本がつがえられている。放たれた矢はそれぞれ別の目標を捉え、その胸を貫いた。 |