ロキ【1】
「ずいぶんと優しい世界だ。まるで毒がない」 恐るべき魔界の貴公子が推参する。耽美な面貌に似合わず、その剣におびただしい生き血を啜らせてきた。 |
ロキ【2】
「限りある生を、今は貪っているがいい」 黒き翼で滑空し、地上を睥睨する。その目には有象無象の小さな命が映る。貴公子の脅威に気づく者はまだ少ない。 |
ロキ【3】
「我が剣は、常に血に餓えているのだよ」 正確無比の魔界の剣技が炸裂する。哀れな敵は防ぐことも回避することも叶わず、血の海に溺れるしかない。 |
ロキ【4】
「疾く死ね。それが貴様の運命だ」 優雅に、そして冷酷に魔界の貴公子は命令する。生命力を奪う闇のオーラの前には、一切の抵抗は無意味…。 |