ヴィネ【1】
「我を必要としている恐れ多き輩は誰だ?」 仮面をつけた馬に跨り現れた獅子の顔を持つ男が威勢よく吠える。彼の名は、ヴィネ。地獄では知らぬ者などいない偉大なる伯爵だ。 |
ヴィネ【2】
「なにが望みだ? 命が惜しくなければ言ってみろ!」 鋭く刺すようなヴィネの視線は彼の力を必要とする召喚者を睨みつけ、常人では耐え難いオーラで相手を威圧する。 |
ヴィネ【3】
「怖じ気づいたか? 半端な気持ちで我を呼ぶとは不届きな……」 召喚者の覚悟が足りないことを見透かし、ヴィネは悪態をつく。しかしその瞬間に主導権は彼のものとなった。 |
ヴィネ【4】
「貴様らが望む未来、淀んだ雲の向こうに葬ってくれよう」 地獄の伯爵であるヴィネが高らかに告げる。彼の腕に生を宿した毒蛇から放たれた邪気が、この世を闇で包んでいく……。 |