ガーゴイル【1】
奢りの過ぎた咎人達が奈落に落ちた古の昔、ガーゴイルは魔城の門を守護していた。手に石や棒を持ち攻め来る人間をたった一薙ぎで倒していた。 |
ガーゴイル【2】
ガーゴイルの無慈悲かつ鋭い眼光と近づく者は物言わず屠る猛々しい爪に、人々は恐れおののき、やがて豪奢なる魔城をあとにした。 |
ガーゴイル【3】
やがて万年の時が流れ、咎人の末裔は奈落より這い上がり、世に伝えた。「魔城の門に鋭き爪を備えたガーゴイルあり」 |
ガーゴイル【4】
人々はその恐ろしい姿を後世に伝え、それぞれの城にガーゴイルの石像を彫った。退魔の象徴としてだけでなく、自らの行いを戒めるために。 |