第一回 同志社女子大学薬学部CASP

Last-modified: 2012-04-24 (火) 10:00:02

同志社女子大学薬学部 CASPワークショップ

H24年3月25日 日曜日は同志社女子大学CASPワークショップでした。
同志社女子大学の学生さんが約30名ほど集まってくれました。
また、他大学の学生チューターも来てくれました。
そして、ベテラン薬剤師さんたちのチューターによって、全体で52名の大きなワークショップをつつがなく終えることが出来ました。

人材が充実・・

大阪府病院薬剤師会で、CASPには取り組んでやってきてくれたんです。
しかし、今回チューターデビューを数名の薬剤師の先生方にお願いしました。
うまい!
進め方うまい!
参加者にあわせて、進み過ぎず、遅すぎず・・・
患者さんへの対応で、練り上げられたコミュニケーションテクニックですね。
しかし、ここまで上手い人が沢山いたとは。
感動してみていました。

参加者がよかった!

同志社女子大学の同窓会の主催でした。
ですので、学生を沢山集めてほしいという希望だったのです。
その希望を大幅に超えて、大人数の学生さんが来てくれました。


やはり、薬学部の6年生への変更に伴い、意識が高まっているんですね。
現代は、様々な学外活動がある時代ですが、それもこれも変化を意識しているのだと思います。
あとは、その士気の高まりを、いかに大学サイドがひろって、カリキュラムを作るのか、ですね。
それに、課外活動を無視してはいけないです。
大学の夏休みを利用した、イベント開催などは、海外の大学は熱心ですよね。
ぜひ、統計のアドバンスコースなんかを開催してほしいなぁ。。


さて、CASPワークショップ開催は成功でした。
継続はまた別の話です。
システムづくりが必要ですね。一回開催は、できるんですよ。
誰が主催で、実働部隊は誰がするのか。
事務方は誰が担当してくれるのか。
経費はどうするのか・・・
初めての取り組みには、いつも問題が出てきます。
面白い事だ・・と感じてくれる大学が、動けて魅力ある大学だと思います!

内容

3月25日(日) 10時~18時 
同志社女子大学 薬学部 田辺キャンパス オリーブ館
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1001286
打ち上げは、京都駅前の「酔心」さんでした。

論文は、

Effects of Intensive Blood-Pressure Control in Type 2 Diabetes Mellitus
The ACCORD Study Group*
N Engl J Med 2010;362:1575-85.

ACCORD研究の一本です。Factorial trialだったので、少し難解な部分がありました。
結果には差が無かったのですが・・・・
サンプルサイズが足りないんじゃないか?という疑問が常に出てくるタイプの研究デザインですね。



ACCORDは強化糖尿病治療と、今回の強化血圧治療のFactorial trial。
それと、強化糖尿病治療と脂質代謝異常治療のFactorial trialがそれぞれ組まれていたんです。
マニアックで大変な研究デザインだったんですね・・
かつ、この強化糖尿病治療のほうが、死亡者が多くて途中で打ち切りになったという・・・
関係者は涙、涙だったんじゃないでしょうか。


http://www.mrc-bsu.cam.ac.uk/cochrane/handbook500/chapter_16/16_5_6_factorial_trials.htm
Factorial trial のコクランハンドブックは↑これ。

なんとか一本を読了・・

3年生から卒業生までそろっているので、一本読むのも大変でした。
(あーよかった。2本読みとかやらせなくて。)
でも、その大変なことを、仲間とチームで乗り越えてくれたことは、きっと財産になるんです。
ワークショップの効果は、いつもどう解釈したらいいかわからなかったんです。
「論文を読むことを、仲間と取り組めること。」
それだけで、ワークショップの効果として良いんだという確信が、少しずつ湧いてきました。
アンケートでも、参加者が「楽しかった」「刺激になった」のなら、それでいいんだと。
本当にそう思います。


さて、来月は摂南大学のミニワークショップです。
すでにミニではなくなっているという噂が流れているのですが・・・さて詳細はいかに。。