質的研究ワークショップ
H20年8月23日は質的研究のワークショップでした。
参加者は総勢36名+スタッフと、大所帯でした。
CASPワークショップで、量的研究を学ぶワークショップは提供してきましたが、質的研究については初めての試みです。
本当に不安 でしたね。
慣れているはずですが、直前は胃痛と嘔気に悩まされる日々でした
読むのは簡単だけど、結論に感動がないというか・・・盛り上がらないのが質的研究というイメージがあったのです。ワークショップもやばいんじゃないか・・ってびびってました。
論文は
1)日本における外国人看護師の保健医療活動への適応実態
王 麗華、大野 絢子、木内 妙子
群馬パース大学紀要 No4 p465
2)病院で死を迎える終末期がん患者の患者の添う体験
篠塚 裕子、稲垣 美智子
日本看護科学会誌 Vol 27 No2 2007
の二本を使用しました。
チェックシートは、質的研究チェックシート 完成版 を使用。
ちょっと多かったかな~とも思うし、まあいいかな~とも思うし。。
質的研究を吟味するのは・・
量的研究とはかなり違いました。
進みにくいのです。チェックシートの答えも「はい」「いいえ」の二者択一になりにくい。。
これは、悪い意味 ではありません。
各自の疑問が、量的研究よりも湧きやすいのかもしれないです。
脱線しますが・・
EBMでいうところの、Step1疑問の定式化 のところに、質的研究は大きな影響を与えうるかも?です。
研修医や、新人看護師と話していると、自分の疑問を感じることが難しいんですね。
「なんでも聞いてごらん?」と水を向けても「別に質問って言われても、湧いてこないです」
となっちゃう。
EBMのstepに、質的研究を読むことはどう影響するのか!?
これも質的に研究出来そうです。
話題が身近に感じやすいのが、特徴なのでしょう。だからこそ、質的研究は何か扱いが違うのかもしれません。
以前のCASPチェックシートでは、「はい」と「いいえ」の間にスケールをつけていました。
現行のものでは、「メモ」だけになっています。
チェックシートには、バススケールのような5段階ぐらいの評価スケールをつけたほうが、CASPスタイルには合うような気がします。
イギリスの本場では、どうやってるんだろう?
僕も疑問が湧いて、尽きません
ワークショップは成功?
僕は成功だと思っています。
すっかりアンケートを取り忘れたので、残念ですが・・
レクチャーの宮崎先生が素晴らしかったことは、特筆すべきです。
宮崎先生のお力で、ワークショップが引き締まりました。
しかし、スモールグループラーニングの効果を、今回もひしひしと感じました。
グループワークだけで、なんてことのないように思えた(ごめんなさい)論文から、様々な疑問や問題点が湧いてくるのです。
質的研究は仮説形成に使えるのだ、とはよく言われますが、吟味してみると確かに次への問題点が湧いてきます。研究しよう!とすら思えてくるのです。
様々な問題点がみえてきましたので、次回も頑張ります。
次は・・いつだろう?来年かな。。