2025年11月8日から9日にかけて、天皇皇后両陛下が「第44回全国豊かな海づくり大会」にご臨席されるため、三重県をご訪問されました。
8日は東京駅から新幹線のお召し列車で名古屋駅に移動され、近鉄名古屋駅からは「しまかぜ」車両を使用したお召し列車にご乗車されました。
私の地元である三重県への約6年ぶりのご訪問ということで、8日土曜日のみではありますがお召し列車や関連して運転された列車を中心に撮影に向かいましたのでこちらで簡単に紹介します。
臨時回送 VW27+VX04(宇治山田にて)
宇治山田駅でお召し列車を撮影するべく待機していると、普段は見られない時間に回送列車がやってきました。
当日の725列車運用後明星検車区に入庫していた1422系と5200系の編成で、おそらくこの列車がいわゆる「露払い列車」だったものと思われます。
お召し列車は通常全ての列車が停車する宇治山田駅を通過するようで、1週間前に訓練目的で同一ダイヤにて運転された時に実際に通過したとの情報があったためこれが宇治山田駅で撮影することにした大きな理由です。
今回の本番では通過前から駅員や私服警察官などが駅ホームを巡回していましたが、ホーム上での撮影はマナーを守れば十分可能な雰囲気でした。
お召し列車 SV03(宇治山田にて)
回送列車の発車から約15分後に近鉄名古屋発鳥羽行きのお召し列車が通過。
充当編成は過去にも数度お召し列車での使用実績がある50000系SV03で、おそらく事前に防弾ガラスに交換されていたと思われる2号車(モ50203)にご乗車されていた天皇陛下のお姿を拝見することができました。
通過シーンの動画です。
通常の名古屋発着便のしまかぜ運用時と同様にモ50203は後ろから2両目で、お召し列車使用時は車両中央部の座席が向かい合わせの配置になっているのが基本ですが、宇治山田駅通過時には皇后様はお座りになられておらず、天皇陛下の前の座席も進行方向に向けて回転されていました。
編成最後尾を見てみるとお召し列車の識別用として窓の内側から貼り付けられることがある白色の丸型標識は貼り付けられておらず、私は過去数回お召し列車を撮影した経験がありますが近鉄の名古屋輸送統括部管内で運転される際には貼り付けの有無がまちまちで、今回のように貼り付けられない場合は少々物足りない撮影になってしまいますね。
鳥羽行きのお召し列車を撮影後、後続列車で鳥羽駅に移動しました。
天皇皇后両陛下は鳥羽駅でお召し列車を降りられて鳥羽水族館を視察された後、再びお召し列車にご乗車されてご宿泊先の志摩観光ホテルの最寄り駅である賢島駅に向かわれることになっていました。
SV03はその間鳥羽駅4番線に留置され、ちょうど撮影しようとしたら鳥羽駅までお召し列車を担当してきたと思われる乗務員が記念撮影をされているところでした。
これはお召し列車運転時には割と見かける光景でもあります。
特急賢島行き7203列車 AS13+V05(鳥羽にて)
SV03が4番線、そして駅前ロータリーからの目隠しおよび狙撃対策用の6両編成の特急車が3番線に留置されていた都合で、賢島行きの特急が通常ありえない6番線から発車する光景も見られました。
発車シーンの動画です。
普通賢島行き4381列車 VC66(鳥羽にて)
次の撮影場所に向かうため普通電車に乗車。
この列車も通常4番線発着のところ5番線に変更されていました。
車内は天皇皇后両陛下の奉送迎をしていたと思われる一般客や巡回のために各駅に向かう近鉄社員などで混雑していました。
普通電車の車内からの撮影ですが、通常は昼間の特急車の一時留置や夜間の車両停泊に使用される志摩磯部駅の3番線に宇治山田駅で撮影したVW27+VX04が留置されていました。
おそらく撮影した回送列車は賢島まで向かい、折り返してこの志摩磯部3番線に入ったものと思われます。
臨時回送 VW27+VX04(穴川～志摩横山間にて)
普通電車を志摩横山駅で下車し、撮影場所のコスモス畑付近に移動するとほどなく先ほど志摩磯部にいた編成が回送で下ってきました。
この編成は賢島駅4番線に到着し、やはり目隠しと狙撃対策で留置されていたようです。
5200系の志摩線入線は1週間前の訓練日にVX06が入線していたという情報を除けば昨年の伊勢志摩サイクリングフェスティバルに伴う貸切列車以来で、1422系に関してはかなり久しぶりだったものと思われます。
ちなみにこの場所を選んだのはちょうどコスモスが満開の時期だったのが一番の理由ですが、適度に線路から離れて撮影することができる点でも良いと思います。
お召し列車運転時は沿線の全ての踏切付近に最低1人の係員が配置され、踏切のすぐそばはもちろんお召し列車通過時に線路に近づきすぎるのも禁止されているため撮影場所選びにはある程度事前のリサーチが必要になりますね。(と言っても私は志摩線沿線民なので最初から迷わずこの場所で撮影することにしていました^^;)
臨時回送 FC92+VC69(穴川～志摩横山間にて)
ある意味この日最も”ネタ”な編成が回送でやってきました。
1週間前の訓練日と同様に当日730列車からの名伊間急行運用で4両編成が名古屋寄りに連結されたいわゆる”逆組成”で運用されていたことが話題となっており、しかもこの8日は4両編成は「志摩グリーンアドベンチャー×WESTꓸ」のコラボアートライナーであるFC92でした。
1331列車で宇治山田まで運用された後通常の流れとは異なり明星検車区に回送されず、賢島に向かって回送されたものでこの列車も賢島駅2番線で目隠しおよび狙撃対策として留置されたようです。
2両編成側は普段から志摩線でも運用されるワンマン運転対応の1259系ですが、FC92は1200系、2430系、2410系混結編成として知られる編成で、志摩線には今年のヤバイＴシャツ屋さんライブ開催に伴う臨時列車としても入線していますがラッピング後は初めてです。
それにしても逆組成の一般車両が志摩線を走行するだけでも超が付くほどの激レアな光景ですが、何より志摩グリーンアドベンチャーのラッピング列車が本当に志摩に来たというのが面白かったです(笑)
臨時回送 X13(穴川～志摩横山間にて)
お召し列車通過の約10分前には露払いと思われるX13の回送も下ってきました。
当日721列車運用後明星検車区に入庫していた編成で、2610系の志摩線入線はやはり1週間前の訓練日にX25が入線したことを除けば5月のヤバイＴシャツ屋さんライブ開催に伴う臨時列車のX17以来となります。(意外と入線していますね)
コスモス畑付近を快走するシーンの動画です。
お召し列車 SV03(穴川～志摩横山間にて)
日没から数分後に鳥羽発賢島行きのお召し列車が通過しました。
動画の切り抜きで画質が悪いですが、2号車の中央部付近の座席は向かい合わせになっており、天皇皇后両陛下らしきお姿を拝見できました。(お二方とも進行方向を向いてお座りになられていたようです)
動画もアップしたのでぜひご覧ください。
地元の志摩市でお召し列車を撮影したのは初めてで、なかなか良いロケーションでお見送りできたこともあり貴重な経験ができたと思います。
志摩横山駅から鵜方駅に移動し、賢島駅に集結していた一般車両の折り返しを待ってみようかと思いましたが、X13は志摩横山駅付近で早くも折り返し回送を目撃しました。
暗かったのでお見苦しい動画になってしまい、こちらはYouTubeにはアップしておりません^^;
臨時回送 VW27+VX04(鵜方にて)
鵜方駅に到着するとしばらくしてVW27+VX04の回送が通過。
どうやら五十鈴川まで回送され、そこから1820列車に変わって所定の運用に戻ったようです。
貸切宇治山田行き7788列車 FC92(鵜方にて)
18時前にVC69との逆組成だったはずのFC92が単独の貸切列車としてやってきました。
賢島駅2番線で解放作業を行ったようで、FC92を先に発車するこの貸切列車、VC69を後に発車する臨時普通列車(後述)に充当するために逆組成にしていたということがこの時判明しました。
この貸切列車は鵜方駅に停車して扉扱いを行っていましたが一切駅員による案内などがなく、宇治山田まで貸切扱いで運転されたようではあるものの設定目的や途中の停車駅などは不明です。
発車シーンの動画です。
乗務員か駅員が数人乗車しているのが確認できましたが、案内がなかっただけにさすがに乗り込む一般客はいませんでした。
もしかしたら駅ホームや踏切の巡回、警備にあたっていた社員向けの貸切列車だったのかもしれないですね。
臨時普通宇治山田行き7884列車 VC69(鵜方にて)
賢島駅18:02発、鵜方駅は18:07発としてVC69が通常志摩線内からは設定のない行先である宇治山田行きの臨時普通列車として運転されました。
この列車の設定目的もよく分かりませんが、賢島駅近くで天皇皇后両陛下を奉送迎していたと思しき多くの一般客はこれより前に2本来た定期の普通列車にほとんど乗車していたようなので車内はかなり空いていました。
「第44回全国豊かな海づくり大会」はこの記事を書いている9日日曜日に式典行事などが行われ、天皇皇后両陛下は夕方にお召し列車でお帰りになられる予定ですが、9日は悪天候や体力面から撮影を見送ることにしました。
8日のみではあるものの、お召し列車を2回撮影できただけでなく普段志摩線を走行しない一般車両も多く撮影できて良かったです。
今回の記事は以上となります。