蒸発濃縮装置の基本
Last-modified: 2025-07-14 (月) 18:20:59
- 蒸発濃縮装置とは?
蒸発濃縮装置または単に濃縮装置は熱を利用して、濃縮対象の液体から水分のみを蒸発・分離する装置です。
考え方としては、鍋でカレーやみそ汁を煮込みすぎたときに味が濃くなるあの現象となんら変わりません。
但しそこはそれ、普通の鍋よりもはるかに効率的にみそ汁もとい、排水を蒸発できる工夫が施されているのがここで取り扱う蒸発濃縮装置です。
液体に熱を伝える方法や発生した熱を再利用する仕組みの違いにより、いくつかの形式があり、場合によってはそれらが組み合わせて使用されます。
- なぜ濃縮装置が必要なのか?
液体を蒸発濃縮するといってもその目的は様々です。
必ずしも濃縮自体が目的であるとは限りません。
水より蒸発しやすい成分を含む液を取り扱う場合には蒸留装置としても利用されることがあります。
- 減容化
液体を濃縮し、「かさ」を減らすことで輸送に掛かるコストを削減します。
特に廃液の濃縮の場合、量は産業廃棄物引き取り費用に直結しますので大幅なコストの削減が見込めます。
- 不要成分の除去
酸やアルカリの薬品で何らかの処理を行う工程においてそれらに混入した水分だけを取り除くことが出来ます。
薬品が再利用可能な場合には、コストの削減が可能になります。