名前¦闇隠(しおん)
年齢¦5000歳
身長¦105cm
性別¦女の子
職業¦始末屋
コードネーム¦Aster
体質
- 鏡や写真に映らない(原因不明)
武器
儚い彗星
- 見た目はトゲの付いた鉄球に鎖がついた、いわゆるモーニングスターである。
- 通常は直径75cmの鉄球であるが、拡大、縮小することができる特性がある。
- 鎖も伸び縮み、鉄球からの取り外しなどができる
- 血属性付属
- 出血効果があり、割合ダメージを与える。
- 共鳴技《『星にように。』》
- 空中に跳躍し*1回転し、鉄球は青い星光を放ち、流星群のようなの連撃を繰り出す。
能力
ポルターガイスト / Poltergeist
- 小さい物なら何でも動かせる。
- 0m~2m程のものは好きに動かせる。
- 3m以上4m未満の物は単純な動きしか出来ない。
ウォールマジック / Wall Magic
- 自分の血を媒体とした、固体の魔力を生成できる。
- 応用で武器や盾などを作ることができたりする。
- 自分の血であればどこであろうとWall Magicを発生させることができる。
零カウント / 0 Count
- 完全なる0秒で行動を完結させることが可能。
- 行動は[考える]というものも含まれる。
皚皚之憧憬
(口元が見える程度に仮面を外す)
「...皚皚。」
- 口元が見える程度に仮面を外し、「皚皚」と一言
闇隠を中心に吹雪が吹き
真っ白な 雪景色 の状態となる。- 対象は方向感覚の消滅とともに周りが見えなくなる。透視などは無意味だ。
- 実はこの背景は白龍を食らった場所をモチーフにされている。
幻龍姿
- “白龍”が召喚される。
神隠し
闇隠はこの状態だと神出鬼没となる。
&ruby(pronunciation){words};
偉業
龍喰らい
過去
始まりの復讐
エピローグ
少々異形の姿で産まれた少女。
両親はその少女が産まれた後しばらくして他界し、村では怪異のような少女の祟りだと言う噂が瞬く間に広がった。
そんな少女を不憫に思った村長は後が長くないにも関わらず少女を引き取った。
少女は物を浮かす力を持つため、通常は怖がられる。
だが、その村長はとても器が広く、可愛がられた。
...結局、村長の寿命はやはり4年半ほどしか持たなかった。
そして、予期されていた新しい村長はその少女の異形を忌み嫌っていた。
それを理由に少女を虐待していたが、村長の相続から3ヶ月も立たずにその村長は怪死した。
虐待により生物の本能的に村長を引き裂いたのだ。
Begins Day
村人から妖怪討伐として命を狙われる。
少女は、必死で走る。守ってくれるはずの人間は今や敵。
追い詰められたら死ぬであろう。
少女は元凶である自分の異形の片目を隠しながら
死ぬ気で走り、辿りついたのは雪山。少女は薄着で寒く凍えるようだ。
ふと、顔を上げるとそこには巨大だが美しい、白銀の龍が、すぐそこに居たのだ。
竜は少女に気付くとゆっくり喋り始めていた。
「人間の子か...何故このような山奥に居る。こんな吹雪の中だ。そのような服でこんな奥深くに入れば親が憤怒するだろうに。」
しかし、少女はボーっとしている。恐怖でもなく驚きでもなく...安堵だった。
少女は薄着のようだ。よーく考えてみれば、雪山にはこれで来るはずもない、戦場から逃げたような服装だ。
「...親は居るのか。」
少女は無表情に首を振り否定した。
「家は。」
少女はまた、同じように首を振り否定した。
「...なぜ片目を隠している?」
少女は黙り込んだ。
「見せてみろ。」
少女はその目を見せた。
「...祝福を受けたか。むぅ...あの村の者たちは...これで騒いだのだな...。」
白き龍は自分のおおきな手で少女の頭を優しく撫でると少女にこう言い放った。
「根気があるならば、我に着いてくるといい。楽では無いが...来るならば、我がお前のことを守ってやろう。」
少女は表情を変えずに頷いた、彼女はそれ以外の選択肢は無いと思ったのだろう。
「ここに捕まるといい。...引っ張るなよ。」
自分の巨大な頭を下げ、長いヒゲを少女に掴ませると
雪山のさらに奥へ奥へと導く。
奥地には巨大な洞穴がある。
そこに導かれる。
「...寒くはないか。」
少女は、首を振る。鼻をすすりながら。
「...」
白き龍は、静かに、少女を囲んでとぐろを巻く。
「できるだけ...暖かくして眠れ。」
...そして、一日が過ぎた。
START Day
「...起きたか。」
白き龍はとぐろを巻いている上から見ていた。
少女は少し声を漏らして驚いた。
「......喋れるのではないか...」
少女は黙り込む。
「...うむ......いや...我が信頼に値する存在と認めれるまでは...それでもよい。」
少女は少し驚いたような表情をする。
「無理に強いるのも良くないのでな。」
白き龍がとぐろを崩すと、ちょっとした雪がなだれ込む。
「お...少し待て。」
大きな手で雪をすくい、外に出す。
それを見ていた少女は、小さなてで精一杯の雪を両手ですくい、外に投げる。
「...別にやらずとも...」
白き龍は何か言いかけるが、その少女の真剣で熱心な表情に関心を受け、二人で雪をすくった。
「やったな。」
白き龍は少女に語りかけた。少女は下を向きコクリと頷く。
「...どうした。」
少女は立ちながらボロボロと泣いていた。
声は必死に抑えられていた。
「...大丈夫だぞ...お前には我が居る。」
そう言いながら、白き龍は白い板のようなものを糸で繋いだ。
いわゆるネックレスを、少女に渡す。
泣く少女に、こう言った。
「我の逆鱗だ。貴重だぞ?無くすなよ。」
泣いていた少女は強く渡されたネックレスを握りしめ、力強く頷いた。
「...そういえばなのだが。名前はあるか?」
少女は、妖怪だの何だのと言われたことはある。
だが、明確な名前というものはなく、少女だった。
少女は、首を横に振った。
「...名をつけてもよいか。」
少女は、白き龍の顔を見上げた。
少女は、頷く。
「...可愛らしい、だが意味のある名前にしなければな...。」
白き龍は少女を少し見つめた。
「シオン。闇に隠れるで闇隠だ。...どうだ?」
白き龍は自信はなさそうだった。
だが、少女は嬉しそうに頷いたのだった。
白き龍と異形の少女
「闇隠、飯はいるか。」
闇隠は首を振るが、腹が鳴る。
「...ハッハッハ!」
闇隠は少し頬を赤らめた。
「一緒に取りにいこうではないか。」
闇隠は恥ずかしがりながらも小さく頷いた。
「...あれだ。」
龍の向く方向には野ウサギ。闇隠はそれを見つめる。
「人間はかならず誰かの動物の恩恵を貰って生きている。」
闇隠は熱心に聞く。
「人間はだからいただきます、というのだ。」
「命を頂くからな。」
闇隠は意味を理解した。
そこで、命を狩るということを初めて知る。
「火を焚いてやろう。」
そうして、指に火をつけ、火を焚きつける。
「温かいだろう。だが、触れてはならない。とても、熱いからな。そしてだ...この器を動かしてくれ。」
闇隠は鍋を動かす。
白き龍は野ウサギをスープで煮る。
「食ってみろ。」
白き龍はそう言うと、できたスープが入っている鍋を指で押して渡す。
「ほら。」
闇隠はひとことつぶやいた。
「...いただきます...」
白き龍は満面の笑みを浮かべた。
そしてゆっくりと一口入れると、一瞬止まったかと思えば、急にバクバクと食べだした。
「待て待て早い早いぞ」
「ゲホッゲホッゲホッ!!!」
「言わぬ事じゃない...」
白き龍は背中を優しく擦る。
「...おいしかったようだな。」
白き龍は苦笑いしながら、そういった。
闇隠はこう伝えた。
「...うん。」
白き龍は、闇隠が話してくれたことに驚いた。
しかし、心の底では喜んでいるようだ。
ぬるま湯
闇隠は白き龍と過ごして一週間ほど経った。
「腹は減ったか。」
「...大丈夫。」
ぐぅ~...
「...腹がなっておるぞ。」
長時間の会話はないが、闇隠は少し前と比べればよく喋るようになった。
小さな会話をし、狩りをして、ちょっとした料理を教えてもらい
必ず
「いただきます」
そう言って食事をする。これがサイクルだ。
狩りにくたびれたが、今日は魚だ。
「これが我の秘技...」
闇隠は興味津々で五感を研ぎ澄ます。
そうすると白き龍は雪の詰まった瓶を取り出したのだ。
闇隠はキョトンとした顔で龍を見る。
「...ゆ...き?」
白き龍にそう闇隠は問うと、白き龍はこう言う。
「違う。これは塩というものだ。」
料理によく使われるとのこと。海などから取り出すのだとか。
魚にかけ、そして火で焼く。
「食ってみろ。」
白き龍は巨大な二本の指でしかし、潰れぬように優しく持ち
闇隠焼いた魚を渡す。
「...いただきます。」
魚を食べる。塩というもののおかげか
酸味と合わさっていい具合の味。
「焼き魚だ。どうだ?」
「おいしい...。」
白き龍は嬉しそうに見つめている。
つかのま
少女、闇隠は出会ってから、3年間もの時が立つ。
「闇隠、飯はいるか?」
「うん!」
「そうか...じゃ...取りに行こうか。」
「ありがとう!お父さん!」
白き龍はそう言おうとすると、闇隠は口を挟んだ。
「待って!だけどね!今日はね!私一人で取りに行けるようになるの!」
「ほほう。喋りも流暢になったな。」
白き龍は一本の指で闇隠の頭をなでた。
「よーし、やってみてこい、闇隠。力を魅せてやれ。」
「うん!行ってきます!」
闇隠は元気な笑顔を見せつけ、洞穴を出た。
闇隠は魚を今日は取りに来た。
一応釣りも学んだ。学んだが、手掴みのほうがしやすいのだ。
真冬だというのに魚を取りに行く。
寒さも感じずに素足で川に入り素手で取る。
楽しみながらだ。
今日は多く魚を取れたようで、しかも一人で取ったのだ。
「こんないっぱい...褒めてくれるかな?」
当然喜びながら洞穴に戻りに行く。
...吹雪が強くなってきた。
手で顔に雪が当たらぬよう屋根を作り歩く。
洞穴に近くなればなるほど吹雪が弱まっていく。
「......あれ...おかしい...」
吹雪が緩むはずない、白き龍がいるから
うす赤い雪がある。
闇隠は真っ白に染まった皚皚の光景の不自然に映る。
黒っぽい赤色をみて、不吉なことを思い浮かべてしまう。
魚を持って、走り出す。無我夢中で、走り続ける。
白いはずの雪は深紅に染まる。
独特な血の匂い。その中に温かいあの方の匂いが交じる。
どうしても考えたくないことを考えてしまう。
そんなわけない、絶対に大丈夫。
いつも通りだからきっと。
そんな希望にすがる思いもつかの間。
白き龍は血で汚れたその皚皚の雪原に横たわっていた。
白き龍は人間に反乱されたという。
人間など造作もなく葬れる。
が、人間を殺すことに抵抗が出てしまい大きな隙ができた。
隙を隠しきることができなかった。
「お....お父...さん...?」
「大丈夫?ねえ?お父さん?お父さん!お父さん!!」
「......シ...お...」
白き龍は消えかけた泡沫のような息を捻り出し、語りかける。
「シオ...ん...」
「我...ハ...もう...」
闇隠は泣きそうな顔を我慢して笑顔を作った。
「魚...魚をいっぱい...いーっぱい...取ってきたんだよ...?」
「一人で...こんなに...取れたんだよ?」
だが泣き出してしまった。
「ねえ、新しい料理とか教えてよ...」
「お願い...置いてかないで...」
白き龍は闇隠は厳しい声を作り
「無理...だ...かなりあとで...我を...完全...に...殺...すために...増援が...来るだ...ろう...。」
「...我を......」
「我...を...喰らえ...」
闇隠は唖然とした。
「何言ってるのっ?!」
「闇隠、我は...どちらにせよ......長くは...持たない...っ...だろう...。」
「...我の...心臓...を...喰らえ...。」
闇隠は人生で一番の精一杯な声で泣く。
「いやだよ...いやだよぉ!!」
「...闇隠...とにかく...抗って......生きてくれ...」
「...」
「我の...最期...の...願...ぃ...は......」
「闇隠...お前に...」
「生きて欲しい...だけ...だ......ぁ...」
「...お父...さ...ん...」
手を合わせ...決意を固める。
「...い゛...」
「いただきます...!」
グシャァ...
Season2愚かなる未来
【作者】柴ちゃん
