CL-170 ヴァンガード級アサルト・タンク (CL-170 Vanguard-Class Assault Tank)
分類:主力制圧重戦車 (Main Suppression Heavy Tank)
・全長: 約 12.0 m (主砲含む)
・全幅: 約 4.5 m
・全高: 約 3.5 m
・戦闘重量: 約 78 t
・乗員: 3名 (車長、砲手、操縦手)
・動力源: 超高密度核融合炉
・最高速度: 整地で約 90 km/h、不整地および揚陸時で約 60 km/h
・ 行動距離: 無制限（核融合炉による）
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組織情報と生産状況
・製造元:ペリカン重工業
・製造組織:ノヴァ・アークター軍事部門《Militaria Division》および科学部門《Militech Division》
・開発・設計者:イゾルテ・アクウェル
・配備先組織: アーククレート正規軍 (ノヴァ・アークター軍事機構)
・長期生産目標: 17億2,000万両（兵士の数に比例した、長期的な総力戦を支える目標数）
・現時点での生産数: 9,700万両（銀河歴3826年の配備開始から現在まで）
・主要運用部隊: 強行突破戦術部隊、ドミネーター部隊支援班
概要
CL-170 ヴァンガード級アサルト・タンクは、ノヴァ・アークター軍（アーククレート）が運用する主力制圧重戦車である。その設計は、ノヴァ・アークターの掲げる「全生命根絶」の思想に基づき、敵の防衛線および戦略拠点を圧倒的な火力と装甲をもって強行突破し、抵抗勢力を徹底的に殲滅することを目的としている。本兵器は、ノヴァの「過剰な殲滅力」を地上戦域で具現化するために開発された。
開発背景と配備年表
旧組織ニーヴァは、その創設時から宇宙艦隊や航空戦力に資源を集中させていたため、陸上戦力が極めて乏しいという構造的な弱点を抱えていた。第四次ナガレス戦争終結後の急速な領土拡張期において、占領した惑星上での大規模な反乱やゲリラ戦への対応能力が課題となった。
この戦力ギャップを解消し、惑星上での絶対的な優位性を確立するために、新型主力陸上兵器の開発が計画された。計画は銀河歴3811年のノヴァ・アークター成立以来直ちに開始され、軍事部門《Militaria Division》と科学部門部門《Militech Division》が共同で推進した。実戦配備は銀河歴3826年にアーククレート正規軍へと開始された。
構造と性能
1. 武装システム
CL-170は、その役割に応じて特化された二種類の武装システムを持つ。
Ls-3重レーザー砲（主力連装主砲）
- 車体前部に装備された長大な連装主砲は、高密度のレーザー弾頭を長距離、高速で射撃することができる。
さらに2門同時射撃が可能であり、対装甲目標、要塞、大規模陣地に対し、瞬間的に極めて高い火力を集中投射する。 - これは、敵の防衛線を一瞬で崩壊させるというノヴァの戦略的要求を満たすための設計である。
- しかし、主砲には回転時間が遅いという明確な構造上の弱点が存在する。照準を合わせた後の再照準や、異なる目標への迅速な切り替えが困難であり、高速で機動する目標への対応を著しく制限する。
KL-2C速射連装ガトリング砲（副次武装砲塔）
- 砲塔最上部に搭載された連装ガトリング砲は、主砲の弱点を補完し、広範囲への制圧射撃を可能にする。
- 高い発射速度を活かし、対歩兵、軽車両への近接防御と制圧に用いられる。
- さらに、この高密度な弾幕は、ドローン、攻撃ヘリコプター、低空で飛行する戦闘機などの低速・低空目標に対する限定的な対空迎撃能力としても機能し、航空脅威からの防御を担う。
2. 車体と運用特性
- 装甲と防御:ノヴァ・アークターの最先端技術に基づく複合装甲を採用し、最高レベルの防御力を誇る。黒色の車体と鋭角的なデザインは、レーダー反射断面積の低減を意識した合理的な設計である。
- 強襲揚陸能力:車体は完全な防水構造を持ち、耐水性、整備性、信頼性に優れている。この運用特性により、CL-170は専用の上陸用舟艇から直接海を越えて強襲揚陸することが可能であり、敵の沿岸防衛線を迂回または突破する奇襲的な侵攻作戦において、決定的な重火力を最初期段階で投入できる。
- 戦術的運用:これらの特性と軽量化された重量（約78t）により、CL-170は専用の上陸用舟艇から直接海を越えて強襲揚陸することが可能であり、敵の沿岸防衛線を迂回・突破する奇襲的な侵攻作戦において、決定的な重火力を最初期段階で迅速に投入できる。主に固定された敵の中核戦力や防衛線の突破に特化して運用される。特にドミネーター（ノヴァ専属特殊部隊）による占領地での大規模な反乱鎮圧・掃討作戦においては、その無慈悲な火力支援により、抵抗の芽を徹底的に摘み取る役割を果たす。