はじめに
エミリア編と繋がっているので見てない方は見てからこっち来てね。
本編
エミリア様の結婚式から屋敷に戻り,一人静かに掃除をするレム。華やかな式場でエミリア様ともう一人のエミリア様が永遠の愛を誓い合う姿を見て、レムは複雑な感情を抱いていた。
「自分同士なら、分かり合えるんですかね…」
自分とラムとの関係性とは裏腹に、エミリア様たちは互いを深く理解し合っているように見えた。レムはそんな二人を羨ましく思いながらも、目の前の仕事を黙々とこなした。
しかし,式が深夜まで続いたため、屋敷に皆が戻る気配はない。仕事を終えたレムは、疲労困憊のまま自室へと辿り着いた。ベッドに倒れ込むと、すぐに深い眠りについた。
目が覚めると、夕暮れの光が部屋を照らしていた。時刻は夕方。まだ皆は戻ってきていないようだ。ロズワール様からの手紙には、「今日は遅くなーるよ。後5分でスバル達が帰ってくるから、よろしくーね。」とだけ書かれていた。ため息をつきながら手紙を置こうとした時、レムは背中に異様な感覚を感じた。震えた声、かかる吐息、いい匂い
「…っ?」
振り返ると,そこには見覚えのある水色の髪、クリクリの瞳、そして自分と同じ表情をした少女が立っていた。それは、紛れもなくレムだった。
「あ、あなた…?」
レムは思わず声を失った。目の前の少女は、自分と全く同じ容姿をしている。まるで鏡の中にいる自分を見ているようだった。
「あなたは誰?偽物ですか?」
レムがそう尋ねると、少女は困惑した表情を見せながら答えた。
「私が偽物だって?あなたこそ誰なのよ!私はレムです!」
二人は同時に言い放ち、互いに相手を疑い始めた。
「いや、私が本物のレムです!」
「そんなこと,ありえないです!」
二人は言い争い,部屋の中は緊迫した空気に包まれた。しかし、同時に、二人は興奮していた。自分と同じ存在が目の前にいるという事実に、心が躍っていたのだ。
「…どうして、こんなことが…」
レムは混乱しながらも、この状況を楽しんでいる自分がいた。
「さあ、どうしましょう?」
もう一人のレムは、いたずらっぽく笑った。
レムともう一人のレム
「ねぇ、私。私たち、もう恋人みたいですね」
そう言って、レムは自分と同じ容姿の少女の手をギュッと握りしめた。
「当たり前ですよ。だって、私たちは自分同士なんですから」
もう一人のレムは、そう言って微笑んだ。二人はまるで鏡の中に映った自分を見ているかのようだった。
エミリア様の結婚式から戻った後、レムは自分と同じ容姿の少女と出会った。最初は戸惑いもあったが、すぐに打ち解け合い、二人はまるで双子のように仲良くなった。
「ねぇ、ちょっと恥ずかしいんですけど、お揃いのリボン買って行きましょうよ!」
「ふふ、いいですね。」
二人は手を繋ぎ、屋敷の外へと飛び出した。町並みを散策しながら、様々なお店を覗いていく。レムたちは、自分たちと同じように双子や兄弟連れを見かけると、思わず微笑んでしまう。
「私たちって、本当に珍しい存在ですよね。」
「そうですね。でも、私はこの状況を楽しんでいますよ」
レムたちは、自分たちだけの秘密基地を見つけ、そこで一緒にご飯を食べたり、本を読んだりした。まるで二人だけの世界にいるようだった。
ある日、二人は一緒に町へ買い物に出かけた。道中、レムはふと、自分と同じ容姿の少女と手を繋いでいることに恥ずかしさを感じた。
「ねぇ、私。私たちって、会ったばかりなのに距離近いすぎませんか?」
微笑みながらそう尋ねると、もう一人のレムは少し照れながら答えた。
「当たり前ですよ。さっきも言いましたけど自分同士なんですからそこら辺は気にしなくていいじゃないでしょうか。」
その言葉に、レムはドキッとした。自分同士だからこそ、こんなに心が惹かれるのだろうか。
買い物を終え、屋敷へと帰る道中、二人は何となく落ち着かない気持ちになっていた。そして、ふと我に返ると、
「ねえ私.....その...キスを....お願いしたいのですが」
「?」
レムは聞き取れなかったが、自分同士なのですぐに気持ちが分かった
「分かりましたよ...」
二人は自然と唇を重ねていた。
「っ!」
レムは驚き、目を大きく見開いた。しかし、もう一人のレムは、そのキスを深めていく。
「どうしてですか…?」
レムは混乱しながらも、このキスに抵抗することができなかった。
「だって、私たちは同じ存在なのだから...キスくらい自由ですよね」
もう一人のレムは、そう囁き、レムの唇を離した。
二人はしばらくの間、何も言わずに互いの顔を見つめ合った。そして、再び唇を重ねた。
徐々に舌を絡め激しくキスをする
「私の舌、気持ちいですね///」
「そっちこそ甘いですよ///」
二人はお互いの舌の味を堪能した
2話に続く