※ゲームシステムに関してはからすまニキの解説動画を見てね
対応機種 | Wii | |
発売元 | タカラトミー | |
開発元 | 六面堂 | |
発売日 | 2008年2月7日 | |
定価 | 7,140円(税5%込) | |
判定 | クソゲー | |
KOTY(据え置き機)での判定 | 2008年の次点 | |
ポイント | リアルに試合長過ぎ 投げた瞬間に分かるストライク判定 極限にまで圧縮されたストーリー 投げるのはジャイロボールじゃなくてこのゲームそのもの 大賞とは違いひたすら苦痛 | |
メジャークソゲー3部作 ジャイロ/ドリームベースボール/パフェクロ |
概要
- 週刊少年サンデーの漫画『MAJOR』(アニメ版は『メジャー』)の初ゲーム化作品
問題点
- 異様にテンポが悪く,1試合に2時間以上掛かるという本物の野球並のプレイ時間が要求される*1
- 牽制球一つに約10秒,コースを決めて投球しストライク取るまで約30秒,ショートゴロでファーストに投げてアウトを取るまで(後述のミニゲームが発生しなかった場合)約15秒と,兎に角一つ一つの動作に時間が掛かり過ぎて爽快感が皆無。
- 投手側も打者側も,Wiiリモコンを振ることで流れてくるゲージやアイコンを止め,球速やミートするかどうかを決定する。
- さながらゴルフゲームのようであり,「Wiiリモコンを使う必要性が無い」との意見がとても多い。
- 投げる度に双方がゲージを止める必要がある為,テンポの悪さの一因にもなっている。
- システムの関係上,投手側がゲージを止めた段階で(投げた瞬間)ストライクかボールかが分かってしまうため,ボールの軌道を読む要素が崩壊している。
- 投打に必ず挿入される,打球の飛んだ方向と無関係に流される意外性抜群のキャンセル不能のデモ。
- ホームランの打球を外野じゃなくショートが追いかけたり,ファーストフライを大きな当たりに見えるように描写したりと色々おかしい。
- また,1球1球の投球にもデモが流れる。
- 三振を取った時は強制的にリプレイが流れるので,余計にテンポが悪くなる。
- ゲームテンポを悪くしている原因のデモは,Wiiのレベルとは思えないグラフィックや演出のため褒められたものではない。
- ガクガクのポリゴンに正気とは思えない効果音,エフェクトのセンス。
- 主に守備時に,ボールのキャッチなどの成功判定となるミニゲームが挿入される。
- 普通の野球ゲームなら簡単な操作で済まされがちな部分をリアルに体験できると言えば聞こえはいいが、ごく単調なミニゲームである上、打たれる度にミニゲームが必要というのは常軌を逸している。
- ミニゲーム挿入の度に、操作説明やミニゲーム開始の「READY」「GO!」という合図が毎回出るのもテンポの悪化に拍車を掛けている。
- 一部の守備ミニゲームをミスしても、続くリカバリーのミニゲームで挽回することができてしまう為、内野ゴロの処理に1分間もたもたしてもアウトになるという不思議な感覚が味わえる。
- アウトかセーフかの判定がかなり分かりにくい。
- 球場が「横浜スタジアム」の1つしかない。
- 何故か住宅地に囲まれている夢島球場。原作ではそんなところには無い。
- 『投げろ!ジャイロボール!!』というタイトルなのに、ジャイロボールに使用制限があるという謎仕様。
- 原作での吾郎はストレートを投げると『自然とこうなる』のであって、意図して投げているわけではない。
- ジャイロボールである事が茂野のストレートが強い理由の一つでもあり、作中でもその方向から探った結果ジャイロボールである事が判明するため、「茂野の必殺ボール」という扱いも分からなくはないのだが…。
- キャラのボイスも少なく、フォームも使い回し。
- ストーリーモードのストーリーが極限圧縮。
- 紙芝居を眺めてミニゲームのような野球をするだけのダメモード。特に夢島編では入島直後に主人公・吾郎が試験も無しにピッチャー不適正だと言われ,すぐにポジション別練習に入り,いきなり試験になり「吾郎を登板させてくれ」と頼む教官・乾とそれを何も無しに承諾する総監督・周防という、原作を知っているとかなりの超展開であり、いくらなんでも省略し過ぎである。
- 大人しく,漫画か,アニメを見た方が良い
評価点
- 試合中のBGMは良質。
- 進行不能なバグ,フリーズが全く発生しない
- 大賞作品のパーフェクトクローザーと比べてこっちの方が見た目が良心的なものがある。
- 音量調節があることとグラフィックのクオリティが高い所だけであるが、音量調節機能があることによりキャラのセリフが聞こえるようになったが、アドベンチャーパートは全く台詞が無いので結局あまり役に立たない。
総評
文句無しのクソゲーであるが少なくとも野球ルール的には破綻しておらず、ゲームとしては成立している。
クソゲーとしての実力こそ決して劣らないものの、『神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア』『大奥記』『プロゴルファー猿』が大賞候補になる中、本作は今ひとつ目立たない印象があった。
後に登場し大賞の座を手に入れた『MAJORDREAM メジャーWii パーフェクトクローザー』の出来の凄まじさも、ますます空気感に拍車をかけている。ある意味不遇の作品とも言える。
しかし、前年の「四八ショック」を危惧していたクソゲープレイヤーには「今年も何かあるかもしれない」と前向きにしてくれたゲームでもある。
その後の展開
そして同年7月31日、メジャー三部作の中継ぎ『MAJORDREAM メジャーDS ドリームベースボール』がDSに登板した…。