ユウマとさいごのたたかい 完全版脚本 3/4

Last-modified: 2021-05-13 (木) 00:21:53

●ティドマス機関庫

ヘンリー「ミサイル、効果なし!」

エドワード「だめだ。」

戦いの様子を見るトーマス。

トーマス「・・・・・奴は、それほど僕達蒸気機関車を滅ぼしたいって言うのかい・・・・?」

●ディーゼルUFO内

モニターを通して、戦いを見物するブルー。

ブルー「ハハハハハッ、無駄なことを!ダークユウマよ!蒸気機関車どもを殺せ!」

●ティドマス機関庫

トーマス「キミは一体・・・・・何をされたんだ・・・・!?」

・回想シーン

  • 二か月前-

夕方。

●メインランドからソドー島へ帰ってくるトーマス。

パーシーが石炭を補給し、貨車の入れ替えをしている。

そこへメインランドから帰ってきたトーマスがやってきた。

トーマス「やぁ、パーシー」

パーシー「あ、トーマス」

トーマス「パーシー、久しぶりに貨車の入れ替えをしているね。僕も手伝うよ」

パーシー「ありがとうトーマス。おかげで助かるよ」

トーマス「あれ、珍しいな。今日はジェームスはいないのかな?」

パーシー「なんか、赤いボディを新しく塗り直してもらうとこなんだって」

トーマス「せっかくジェームスと一緒に働きたかったのになぁ」

パーシー「蒸気機関車やディーゼル機関車が争っていた時期もあったからね」

トーマス「そういえば、最初にユウマが日本からソドー島に移ってからはもう、6年も経つんだな」

パーシー「早いもんだなぁ」

トーマス「だな。パーシー、とりあえず僕と仕事をする前にちょっと僕と付き合ってくれない」

パーシー「でも、トーマス。今は仕事が」

トーマス「いいから、いいから」

トーマスとパーシーが巨大なテレビが置いてある近くの駅へ向かう。

トーマス「すみません、駅員さん。ちょっとテレビつけてもらえますか?」

駅員「はいはい」

駅員がテレビをつけると、イギリスのニュースがやっている。

リポーター「(最初はハッキリ聞こえない)・・・・ぇー、ただいま、蒸気機関車、ディーゼル機関車、電気機関車の問題についてです・・・・。」

トーマス「ああ、やっぱりやってた」

パーシー「?」

トーマス「さっき別の駅のテレビでニュースを見てたらやってたさ。ほら・・・・」

キャスター「・・・・私たち人間だけでなく、蒸気機関車、ディーゼル機関車、電気機関車などと言った列車にも悪い影響があるのです」

キャスター2「蒸気機関車、ディーゼル機関車、電気機関車にも『差別』『いじめ』『偏見』というものがあって、ディーゼル機関車か、電気機関車が蒸気機関車に「役立たずのスクラップの山」とか言って、蒸気機関車を廃車回送し、スクラップ工場で解体し、最終的には製錬所で蒸気機関車を跡形も無く溶かしてしまうという事です」

キャスター4「その通りですよ。それがきっかけでディーゼル機関車、電気機関車は蒸気機関車を差別してディーゼル機関車か電気機関車が蒸気機関車を廃車回送するのですよ」

キャスター3「いいえ、ディーゼル機関車か電気機関車が蒸気機関車を差別するだけではありません。」

キャスター4「どういうことだ?」

キャスター3「日本のいたずら貨車達が蒸気機関車でないと、仕事とかはうまくやっていけないことで、貨車達がディーゼル機関車や電気機関車をイジメ、または、日本生まれでない機関車やいじめられた機関車の名前が悪魔(サタン)のような名前からディーゼル機関車や電気機関車がイジメを受けることもあるのですよ。」

キャスター4「そういうこともあったのか。」

パーシー「これって・・・・・・」

トーマス「貨車達がディーゼル機関車や電気機関車をいじめて、差別し、その悪魔のような名前の機関車がいたことから、その機関車が邪魔だと思ったからだってさ」

キャスター3「日本国有鉄道の貨車達が電気機関車やディーゼル機関車を差別してそれがどのようにひどかったのですか?」

キャスター4「まぁ、その蒸気機関車がスクラップにされ、電気とディーゼルの時代が来て蒸気機関車が世界中に存在することなく、ディーゼル機関車や電気機関車が存在すると、貨車達が蒸気機関車がいなくて寂しくなり、その恨みから、ディーゼル機関車や電気機関車をいじめるきっかけとなるのです。」

キャスター「なるほど」

パーシー「これは、ちょっと、信じられないね。トーマス。」

トーマス「そうだね。本当に・・・・・全くバカな話だよ。」

パーシー「・・・・・え、いや、だって。イジメが当然だなんて・・・・・滅茶苦茶だよ。そりゃ確かに、世間全体から見れば、ごくありふれた事なのかも知れないんだけど・・・・・」

トーマス「日本国有鉄道の貨車達もそこまで、ディーゼル機関車や電気機関車を憎んではいけないよ」

パーシー「確かに」

トーマス「結局、『差別』『いじめ』『偏見』というものは人間だけじゃなくて、僕達蒸気機関車、ディーゼル機関車、電気機関車、客車と貨車にもあるんだから。少しでも悪い態度に変わった列車もいるんだから。そのクセ、何かと理由をつけては正当化するよ」

パーシー「トーマス、キミの言う通りだね」

トーマス「本当に『差別』『いじめ』『偏見』というものは僕たち機関車や列車にも無くなってもらいたいよ。そういったものが無くなれば、このソドー島、メインランドも平和になると思うよ。列車が列車に差別するなんて全くひどいもんだよ」

トーマスとパーシーがテレビを見ながらそう話をしているとボディの色を新しく塗り直したジェームスがそこへやってきた。

ジェームス「ういーっす。」

トーマス「あ、ジェームス。もう、ペンキを塗り直してもらったんだ」

パーシー「ジェームス。ペンキを塗り直してもらっておつかれ!」

ジェームス「見ろよ!この僕の赤いボディを!」

パーシー「ジェームス、よかったね!」

ジェームス、チラッとテレビを見て驚く。

ジェームス「あっ、このニュース・・・・」

トーマス「知ってるの、ジェームス?」

ジェームス「うん、さっき別の駅のテレビでやってた」

トーマス「ひどい話だと思わないか?」

ジェームス「思う思う。重役だろ?本当にあり得ないんだから」

パーシー「さっきからトーマスと、いじめとか差別について話してたんだよ」

ジェームス「静かな駅でそんな話をするのもどうかと思うけど」

トーマス「そうだな」

ジェームス「まあ僕としちゃあ・・・・その、機関車と機関車の中で起こってたっていういじめの、原因に興味があるな」

トーマス「原因?」

パーシー「ジェームス?」

ジェームス「まぁ、まずそのバカな重役は論外としてだな。ただ気になんのはさ、その、いじめられてた奴が本当に何の欠点もない、誠実でいい奴だったかってことだよ。見てた感じ、このニュースでやってるのは、たぶん違うと思うけどさ・・・・。早い話がさ、性格の悪い奴ってのは集団の中じゃ嫌られるんじゃない。

トーマス「確かに・・・・・もし、仮にジェームスが腹黒くて、ネチネチしてて、わがままで、平気で人を傷つけるような奴だったとしたら、村八分にされるわな」

ジェームス「おいおい、僕を変な例えに使うなよ」

パーシー「でも・・・・やっぱりいじめは、いじめてる方が悪いんだよ」

ジェームス「いや、だから僕もそう思うんだけどな。要するにさ、”いじめる”ってことと、”嫌う”ってことじゃわけが違うと思うんだよ。」

パーシー「・・・・・?」

ジェームス「”嫌う”っていうのはさ、あくまでも自分の好き嫌いの問題だろ?でも”いじめる”ってのは、自分の勝手な都合で相手の人権を侵害することなんだよ。だから、”嫌う”のはいいけど”いじめる”のは駄目なんだよ。」

トーマス「・・・・あぁ、確かにそうかもなぁ。」

パーシー「ジェームス、案外頭いいんだね・・・・・」

ジェームス「余計なお世話だよ。・・・・・だからさ、もし性格の悪い奴だったとしたら、”嫌われる”のは当たり前なんだよ。」

トーマス「・・・・・でも、リンチにかけるのはいけない、か。確かにそうなんだよなぁ。でも・・・・・そう考えると、勘違いしてる奴が結構多いってことにならないかな?」

ジェームス「うん、そうなんだよ。”相手の性格が悪いから”とかなんとか言って、いかにもイジメが正しいことみたいに言う機関車や人間がいるんだけどさ、駄目なんだよ本当は。”大義名分”っていうの?誰かをリンチにかけるには、自分たちのやってることを”正義”だとかほざける理由があればいいわけだ。だから、相手の嫌われてる理由を持ち出してきて、”相手に原因がある”なんて言い始めるんだよ。違うんだよ。どんなに嫌われてようが、”いじめる”のはいけないことなんだよ。」

トーマス「・・・・でも逆に、”嫌われる”のはそのいじめられた機関車が悪いってことか」

ジェームス「ああ。・・・・なんかおかしいかな?」

トーマス「いや・・・・なんか、やけに怪しいと思って」

ジェームス「実は昔、僕の鉄道にもにそういう人間、機関車がいたんだよね。とことん性格が悪くて、周りの態度でとっくに気がついてるのに、絶対に謝らねえの。平気で機関車や人間を傷つけるようなこと言うしさ。で、その流れでそいつにイジメが始まって・・・・・・」

トーマス「・・・・もしかして、ジェームスも加わってたとか?」

ジェームス「・・・・・ああ、まあそういうことだよ。重役に怒られたとき、何で僕らが怒られてるんだろうって、疑問に思った。それから考えに考えて、こういう結論が出たんだ。いじめ自体は正当化できないけど、嫌われてもしょうがない機関車や人間はいるんじゃないの、ってな。このニュースの鉄道がどうなのかは知らないけど、そういうのもありえるってことだよ。何でも一概には言えないさ。」

トーマス「・・・・・いいんじゃないの。ジェームスなりの経験から出た答えなんだしさ。」

パーシー「でも最近って機関車が機関車をいじめることより、貨車達が機関車をいじめることが多いんじゃない」

ジェームス「あー、言われてみればばいいんじゃないの・・・・・」

パーシー「その貨車達が蒸気機関車の力や長らく、鉄道で働いてきたことに感謝しているのに、ディーゼル機関車や電気機関車が蒸気機関車を見下すことで、その貨車達も悪い貨車達になってディーゼル機関車や電気機関車を散々いじめて、不幸にしていくわけだよ。最悪、そのいたずら貨車達のいじめも、鉄道の悪影響を引き起こしてしまうから」

トーマス「パーシー、確かにその話を聞くとディーゼル機関車も電気機関車もかわいそうだな。それに、悪い奴になったいたずら貨車も、その『差別』『いじめ』『偏見』で、ディーゼル機関車や電気機関車をいじめて、僕達蒸気機関車がこの世に1台も存在しなくなったら、確かにそれはかわいそうだと僕もそう思う」

パーシー「本当に人間だけでなく、機関車、列車の『差別』『いじめ』『偏見』もあまりにもひどいもんだなぁ」

ジェームス「パーシーの言う通りだよ」

トーマス「僕たち列車にも、『差別』『いじめ』『偏見』というものが、無くなればいいのになぁ。本当にひどくて、最悪な話だよ」

トーマス、小さな汽笛の音を鳴らす。

・回想終わる

●ブレンダムの港

クレーン車が再びユウマを線路に戻す。

1台のタンク機関車「ユウマ、だめだよ。奴と戦うん何て無茶だよ」

ユウマ「僕はあきらめない!もう1台の僕を倒して、黒幕のブルーも倒して見せる!!!」

ユウマ、ダークユウマのところへ向かう。

●廃墟になったノース・ウェスタン鉄道

支線の中を1台の手漕ぎトロッコが走っている。

先ほど、男に奪われた手漕ぎトロッコである。

●手漕ぎトロッコ内

男、時々後ろを振り返っている。

男「はあ、・・・はあ、・・・・・・・・ここまで来れば・・・。ひゃひゃひゃ・・・・あいつら、今頃、まあ、悪く思わないでくれよぉ」

男、正面に向き直る。

次の瞬間手漕ぎトロッコ目掛けて、ユウマが後ろ向きに吹っ飛んでくる。

男「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

トロッコはよける暇も無く、車止めを突き破り、車止めの前の建物に衝突して、建物のレンガの破片が飛び散っり、トロッコはユウマの巨大な体に押しつぶされる。

ユウマ、レンガの誇りまみれになる。

ユウマは自らの力で、線路に戻る。

支線をダークユウマが再び突進してくる。

ユウマ、ダークユウマの光線で撃たれながら前へ進む。

パワーがレーザーを撃ちながら支線の中を進んでくる。

数発がダークユウマの背後に命中するも、効果は無い。

●パワー内

ハット卿「くっ・・・・全く効果がないなんて・・・・!」

テンダー機関車「奴に弱点とか無いんですかね!?」

ハット卿「・・・・・弱点か」

ハット卿はモニターに映るダークユウマの全身を探す。

ハット卿「・・・・テンダー機関車、奴の2つのドームを狙え!ドームは攻撃されると破損することがある分、ダメージが大きいかもしれん!」

テンダー機関車「了解!」

●支線

パワーが再びレーザーを発射する。

ダークユウマのドームに当たり、悲鳴を上げる。

ダークユウマ「ガァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!オノレ!!!!オレサマハマケルハズナイ!!!!オマエラゼンインマトメテ、ブッコロシテヤルゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!!」

●パワー内

パワーレール戦車はフルパワーで、大きなレーザーを発射。

●支線

パワーのレーザー。

ドームに命中して、ダークユウマが苦しむ。

ダークユウマ「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァッ!!!!!!!!!!!!!!!」

●パワー内

ハット卿「よし!!」

テンダー機関車「やった!」

●支線

ダークユウマ「オノレェェェェェェェェェェェェェェェェッ!!!!!コノオレサマヲタオスコトハフカノウデアルノハワカランノカァ!!!!!ディーゼル・ブルーサタンハニホンノカシャタチヤ、オマエラニサンザンクルシメラレタカラ、オレサマハブルーノタメニヤッテイルダケダァ!!!!!オマエラ、ソシテソドートウノキカンシャドモココデオレサマニコロサレテシネェェェェェェェェェェェェェェェッ!!!!!!!!!!!!!」

怒ったダークユウマがパワーに容赦なく、破壊光線を撃ってくる。

数発が車体に命中する。

●パワー内

ハット卿・テンダー「うわっ!?」

●支線

ダークユウマがパワーに体当たりして脱線させる。

テンダー機関車は横倒しに脱線し、ハット卿はパワー内から抜け出せない。

動けなくなったところにダークユウマが目から破壊光線を発射する。

光線が命中したその瞬間、車体裏のエンジンが爆発する。

パワーの車体から火花が散って、白雲が上がる。

●ティドマス機関庫

エドワード「トップハム・ハット卿ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!」

エドワードの叫びが響く。

●支線

ダークユウマ「ハハハハハハハハハハッ!!!コレデオレサマニカナワナイトイウコトガワカッタダロ!!!ザマァミヤガレ!!!トップハム・ハット!!!!」

パワーから上がる煙の中で、ダークユウマが勝どきの笑い声をあげる。

●ディーゼルUFO内

ブルー「ハハハハッ!トップハム・ハット卿が死んだぞ!!なんと無様なことよ!だが、こんなものでは収まらん・・・・・。もっと我が快楽を満たせ、ダークユウマぁっ!!」

・ディーゼル・ブルーサタンの過去(時間的には未来)回想

●2100年の鉄道車両工場

鉄道車両工場に3台のディーゼル機関車が作られている。その3台はDD51形ディーゼル機関車だった時のマサヒロとパシナブルー、そして、ボディの色が緑で、左目を眼帯しているディーゼル・ブルーサタンがいる。

鉄道車両工場の社長「完成だ。これぞ、クラス40ディーゼル機関車に機械を搭載し、メカニックで未来の新たな大型のディーゼル機関車『CODE:ブルーサタン・フューチャー・メカニックサイボーグ型』だ。通称『ディーゼル・ブルーサタン』、『ブルー』だ。なぁ、ブルー、今キミがここで誕生した気分はどうかね?」

ブルー「?」

社長「本当にどうかね?」

ブルー「ここが、僕達の鉄道か・・・・・・。今ここで僕が誕生して光栄です。・・・・・・・ところで、僕はどこで働くというわけなんですか?」

マサヒロ「ブルー、俺たちは今ディーゼルUFOという円盤型タイムマシンに乗って1966年の日本の鉄道へ行くわけだよ。そこで、俺たちは過去へ行ったり、未来へ戻ってきたりして客車や貨車を牽引するわけだよ。」

パシナブルー「そうだよ・・・・・。・・・・・僕らはこの鉄道車両工場で人間の手によって作られたディーゼル機関車だよ・・・・・・。僕達3台で、過去の鉄道へ行こう。」

ブルー「でも、過去へ行ってしまったら、もうここに戻ってくることは不可能じゃないのか?」

マサヒロ「大丈夫だ!俺達3台で行こう。」

ブルー「分かった。じゃあ過去へ行こう。」

●タイムマシン空港

ブルー、マサヒロ、パシナがディーゼルUFOに乗る。

社長「3台とも気を付けていくんだぞ!」

ブルー・マサ・パシ「いってきまぁす!!」

●1966年の日本国有鉄道

ディーゼルUFOが過去に到着する。

マサヒロ「うわぁ!!凄い!!」

パシナ「ここが過去の鉄道か・・・・・。」

ブルー「初めてきたなぁ!!」

マサヒロ「いいか、今回は俺たちはここで働くんだぞ!」

ブルー「?」

●日本の操車場

日本の操車場にいるブルー。

ブルーは日本国有鉄道の貨車達に名前を聞かれている。

1台の日本貨車「お前、なんで名前が青い悪魔みたいなんだよ。」

ブルー「仕方ないじゃないか。僕そういう名前だし。」

1台の日本貨車「ふ~ん。」

2か月後、日本の貨車達がさらに、ブルーに対して悪口を言うことがますますひどくなっていく。

日本貨車A「・・・・なぁ、あの青い悪魔みたいな名前のあいつうざくないか?」

日本貨車B「え、なんで?」

日本貨車「こないだアイツ、俺に偉そうに反対しやがってよー、マジムカつくし。俺らは蒸気機関車の方が頼りだと思っているのに、あいつはディーゼル機関車じゃねぇか。ディーゼル機関車のくせに調子に乗りすぎなんだよ。仕事もちゃんとできねークセによー!!」

日本貨車C「ヒャハハハ!!確かに言えてると思うぜ!!」

日本貨車A「イギリスからこの俺たちがいる日本へ済ませてもらってんだから、少しはおとなしくしろと思うぜ!なぁ?」

日本貨車C「ちげーねw。」

日本貨車A「ほんとマジありえねーし、俺たちが蒸気機関車に牽引されることは蒸気機関車が昔から、この日本でも、俺たちを牽引して、俺たちを頼りにしているのだからなー。だがな、あいつは蒸気ではなく、ディーゼルエンジンで動くゴミクズ野郎だから、蒸気機関車を馬鹿にし、ディーゼル機関車か電気機関車が蒸気機関車を廃車回送するんだからなー。」

日本貨車B「キミはどんな感じで蒸気機関車に牽引されてたんだい?」

日本貨車A「俺は蒸気機関車と仲良く、北海道や中国地方の路線で、働いてたんだよ。」

日本貨車C「ディーゼル機関車か、電気機関車が蒸気機関車を廃車回送するとか、マジありえねぇ。」

日本貨車D「ギャハハハハ」

●日本の支線

日本の鉄道の支線。

ブルーが1台の貨車を訪ねる。

ブルー「ねぇ、ちょっと聞きたいことがあるんだけど・・・・・」

日本貨車B「・・・・・」

日本貨車A「・・・・・」

ブルー「ねぇ、ちょっと・・・・・」

日本貨車B「うわっ、お前青い悪魔みてぇなディーゼル野郎じゃねぇか。こっちくんなよ」

日本貨車A「青い悪魔みてぇな奴は出て行けよ!!」

ブルー「えっ・・・・・・・・・・」

●日本の操車場

別の日、操車場

ブルーが1台の日本貨車を牽引している。

日本貨車B「ねぇ、ちょっとキミ、もうちょっとちゃんと仕事できねぇの。」

ブルー「え、・・・・何?」

日本貨車B「だから、ちゃんと働けよ。」

ブルー「どうやって働けばいいの・・・・・・・・・・うわっ!!」 

ブルーがよそ見したためにブルー脱線する。

それを見た日本貨車はブルーをからかう。

日本貨車B「だーかーら、ちゃんと働けってのW」

ブルー「え・・・・」

日本貨車B「ったく、仕事もちゃんとできねえならイギリスへ帰れよWそれにお前は青い悪魔みたいで気持ちわりぃぃぃぃなぁW」

ブルー「そんな・・・・・」

日本貨車B「イギリスへ帰れよ(笑)アイヘイトユーイギリスー♪ハハハハハハハハハハっ!!!」

ブルー「・・・・・」

●日本の駅

別の日、日本の駅。

1人の局長が駅に来るブルーに目を止める。

(因みに、この局長はユウマの回想シーンにて登場した局長と同じ人物である。)

局長「ちょっと、ブルー?キミがイギリスからこの日本へきてから君に言いたいことがあるんだけど、キミは仕事もきちんと出来ていないらしいし、いつも失敗ばかりしてるそうじゃないか!」

ブルー「え・・・・だって、僕には難しい仕事もあるので、それになれないこともあるんです」

局長「大きな声じゃ言えないけど、キミ、日本の貨車達にいじめられてるんだろう?」

ブルー「・・・・・・」

局長「生まれつきとはいえ、仕事がちゃんとできないのなら、キミをイギリスに送り返すしかないぞ!」

ブルー「・・・・・・」

局長「キミのため思っている言ってるんだよ。」

ブルー「で、でも・・・・!」

局長「とにかく!仕事がきちんと出来なかったら、キミをイギリスへ送り返すぞ!あるいは、キミをスクラップ処分するしかないだろう!!」

●日本の操車場

別の日、操車場。

ブルーは、笑ってもいないし、無口。

ブルー「・・・・・・」

日本貨車B「ねえねえ、ディーゼル・ブルーサタンくん」

ブルー「・・・・・・」

日本貨車B「サタンくん、サタンくんってばあ」

ブルー「・・・・・」

日本貨車B「はあ?なにシカトこいちゃってんの?死ねよテメー!」

ブルー、貨車達にいじめられる。

ブルー「みんな、やめて!!」

ブルーが泣きながら叫ぶ。

日本貨車B「死ーね!死ーね!」

見かけた日本貨車Cが加わっていく。

日本貨車B・C「死ーね!死ーね!死ーね!」

いつの間に他の日本貨車たちも加わっていって大合唱になる。

日本の貨車たち「死ーね!死ーね!死ーね!死ーね!死ーね!」

ブルーが車体をガタガタ揺らして涙を流す。

●どこかの日本の鉄道

ブルーは日本貨車達にいじめられたために、ますます、不機嫌になっていく。

ブルーは局長と会話をしている。

日本の鉄道の局長「ブルー、キミは仕事もきちんと出来てきてるそうじゃないか。この調子で、仕事を続けていけば、キミも一人前の役に立つ機関車になれるぞ!」

ブルー「ありがとうございます。局長。これで、イギリスへ送り返されるか、スクラップにされる心配はないですね!」

日本の鉄道の局長「しかし、キミにはまだまだ、役に立つ機関車らしく。働いてもらわないといかんな!!」

ブルー「まあ、僕自身もあいつらにいじめられても、仕事はまだやめるわけにはいきませんから!」

そういって、ブルーはゆっくり、走り去っていく。

●マサヒロ・パシナブルー・ディーゼル・ブルーサタンの機関庫

機関庫に帰ってきたブルー。

そこへ、パシナブルーがやってきて、ディーゼル・ブルーサタンに残念なニュースを話す。

パシナ「ブルー、キミに残念なことがあるんだ。」

ブルー「何?」

(この場面は長編第1作「ユウマとなかまはずれ」のマサヒロの回想シーンのマサヒロがユウマに衝突してディーゼルエンジンを奪われる同時列である。)

パシナ「実は君の友達であるマサヒロが1台のタンク機関車(ユウマ)に衝突して、彼が、ディーゼルエンジンを奪われ、小さなタンク式蒸気機関車に改造されてしまったんだ。」

ブルー「!?」

パシナ「残念だが、彼は元のディーゼル機関車に戻ることができないし、永遠に蒸気機関車のままだ。」

ブルー「マサヒロが・・・・ディーゼルエンジンを奪われて・・・・蒸気機関車に改造された・・・・!?」

パシナ「彼をディーゼル機関車に戻すには、僕らの力で彼を助けるしかない。」

ブルーは涙を流し泣く。

ブルー「マサヒロ・・・・マサヒロ・・・・マサヒロ」

●どこかの日本の鉄道

放心状態で走行するブルー。

操車場からはヒソヒソと噂話が聞こえてくる。

『きいたか、ディーゼル・ブルーサタンの知り合いの機関車が1台のタンク機関車に衝突してディーゼルエンジンを奪われたらしいぜ』(日本貨車A)

『それって、マジあの青い悪魔のディーゼル野郎は今友達がディーゼルでなくなって蒸気機関車を恨んでるらしいぜ』(日本貨車B)

『ディーゼル機関車だからって虐められてるらしいぜ』(日本貨車C)

『ディーゼルだけじゃなく、電気機関車も蒸気でないからって虐められてるからなぁ』(日本貨車D)

『仕返しとかされるかもなぁ』(日本貨車E)

『えー、怖い!!』(日本貨車F)

『本当にこわー!!』(日本貨車G)

それを聞いたブルーはますます、不機嫌になっていく。

そこへ、先日の局長がやってくる。

局長「ブルー・・・・・マサヒロのこと、残念だったね・・・・・」

ブルー「いえ」

局長「私に、できることがあれば、何でも言ってくれたまえ」

ブルー「局長さん・・・・・ありがとうございます」

ディーゼル・ブルーサタン、少し涙声で走り去っていく。

●どこかの日本の駅

ブルーが駅を通ろうとするが、駅の中から話し声が聞こえる。

局長の声

局長「・・・・いやはや、全く面倒なことになったよ。」

ブルーの歩みが止まる。

局長「彼はきっと蒸気機関車を恨んでいるだろうからな。言動には気をつけんといかん。ヘタなことを言って刺激して、復讐なんかされたらたまらんからなぁ。」

ブルーの表情が凍り付く。

局長「同情?誰がそんな事を?世間は彼の友達を擁護しているらしいがね、私から言わせれば、彼の友達にもきっと原因があったんだろう。犯人の動機は、『役に立つ機関車になるため』だったかな?そりゃあ君、日本経済に直接リンクしているような鉄道会社の中で、蒸気機関車でない機関車が出しゃばっていたら、目をつけられて当然だろう。ハハハハハハハハハ・・・・まぁ、せいぜい善人のフリを・・・・・」

局長が出てくる。

局長がブルーの警笛の音で、びっくりし、線路内に落ちる。

ブルーは局長をひき殺す。

●マサヒロ・パシナブルー・ディーゼル・ブルーサタンの機関庫

呆然と座っているだけのディーゼル・ブルーサタン。

ディーゼル・ブルーサタンの心の声が響き渡る。

(あいつらは役に立つ機関車じゃない・・・・・)

(アイツラハスクラップノヤマダ!!)

(ただの、スクラップだ・・・・・)

(スクラップスクラップスクラップスクラップスクラップスクラップスクラップスクラップスクラップスクラップスクラップスクラップダ!!)

ディーゼル・ブルーサタン「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

ディーゼル・ブルーサタンの左目の眼帯が外れ車体の色が緑からくすんだ青に変わり、青い左の瞳がでてくる。

ブルー「・・・・・・・」

ブルーの口元アップ。

口が不気味な笑みに歪む。

・回想終わる

●ディーゼルUFO内

ブルー「汚らわしい・・・・・・・・スクラップ共が・・・・」

●トーマスの支線

ユウマがダークユウマに向かって突き進んでいく。

ダークユウマは迎え撃つ。

ダークユウマ「ユウマ、オマエッテヤツハァァァァァァァァァァッ!!!」

ユウマ「僕はみんなを守るんだ!!黒幕のブルー、ダークユウマお前も倒して、みんなを守るんだ!僕と仲良しのトーマス、パーシー、エドワード、ヘンリー、ジェームス、僕と同じ日本生まれのB20形10号機とC56形160号機!そういった僕の仲間を守るんだ!」

ユウマは体当たりを繰り返す。

その体当たりから、ダークユウマは大きなダメージを受け、ダークユウマは叫ぶ。

ダークユウマ「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!」

ダークユウマはさらにダメージを受けていく。

ダークユウマは近くの有蓋貨車に衝突する。

ダークユウマは突進し、ユウマを体当たりする。

ダークユウマ「オレヲタオセルヤツハダレモイナイノガワカラナイヨウダナァ!!ナラバ、ユウマ、キサマヲコッパミジンニシテヤルゾォ!!!!」

●ティドマス機関庫

エドワード「攻撃はまだなのか!?」

オペレーター「あと5分かかります!」

そこへ、エイミーを連れたパーシーとジェームスが到着する。

エイミーはユウマに会いたがっている。

エイミー「お願い!ユウマにあわせて!このままじゃ、彼は戦いに巻き込まれてしまうわ!!」

ヘンリー「エイミーの気持ちは分かるけど、今は彼もみんなを守るために、戦ってるんだ!!悪いけど、今は無理だ!!」

ジェームス「ヘンリーの言う通りだよ。ユウマだって僕らを守るために、ダークユウマやブルーと戦ってるんだ!」

パーシー「エイミー、もうすこし、待つんだ!」

エイミー「嫌よ!あたしは彼を死なせたくない!彼はあたしの相棒で、いつも一緒なのよ!」

エドワード「エイミー、ユウマを信じるんだ」

●トーマスの支線

ユウマが再び吹っ飛ばされる。

ダークユウマ「ドウダ!ユウマ!マイナスエネルギーヲタメコンダコノオレノチカラヲ!!」

ユウマ「くそ!これがダークユウマの力だと言うのか?!」

ダークユウマがユウマに近づいてきたその時、銃声がする。

動きの止まったダークユウマの体に銃弾が当たる。

ダークユウマが振り向く。

なんと、拳銃を持っているトップハム・ハット卿が立っている。

●ティドマス機関庫

エドワード「トップハム・ハット卿?!」

オペレーター「トップハム・ハット卿が生きている!!」

●トーマスの支線

トップハム・ハット卿がさらに、もう一発撃つ。

惹きつけられたダークユウマがトップハム・ハット卿に向かってくる。

ハット卿「ここは、私に任せろ!!キミたちは早く援護を頼む!!」

オペレーター「はい!!」

トップハム・ハット卿は逃走する。

ダークユウマが追う。

しかしまた、ダークユウマの動きが止まる。

ユウマが車輪から火花を散らしながら、突進する。

●ディーゼルUFO内

ブルーがアームでキーボードを叩いている。

ブルー「追うな、ダークユウマ・・・・・お前に新しいドームを与える。使え!」

●トーマスの支線

ディーゼルUFOから光線が照射され、ダークユウマに降り注ぐ。

ダークユウマは新たなドームでドームから光線を撃つようになった。

ダークユウマ「ウオォ、チカラガミナギル!!!」

そこへレール戦車部隊が到着する。

レール戦車部隊は光線を発射し、ダークユウマに命中する。

ダークユウマは攻撃を受けるも、横倒しにならないようブレーキをかける。

ダークユウマの全身に、レーザーが雨のように降り注ぐ、

ダークユウマ「コノオレサマノキョウリョクナドームノチカラデ、オマエライチモウダジンダァ!!」

全身から火花が散るが、デスレドラは意に介していない。

ダークユウマは自分のドームから破壊光線を撃ち戦車を次々に破壊していく。

●ティドマス機関庫

オペレーター「た、対ディーゼル機関車用レール戦車全滅!!」

エドワード「たったの、一撃で!?なんて奴だ!!」

●トーマスの支線

ダークユウマ、猛スピードで加速する。

ユウマは、近くにあったジェットブースターを連結し、ダークユウマの後を追う。

●ティドマス機関庫

エイミー「トップハム・ハット卿、どうしてあたしをユウマのところへ連れて行ってください!!!このままじゃ、ユウマがやられちゃう!!!」

エイミー、無線でハット卿と話す。

ジェームス「エイミー、だめだ!!キミまで巻き込まれたら、キミも死んじゃう!!!」

パーシー「そうだよ!!いくらユウマに会いたくても、今、ユウマのところへ行くのは危険すぎる!!」

ヘンリー「エイミー、キミまで死んでしまったら、キミも犠牲者の1台となるんだ!」

エドワード「エイミー!キミの気持ちも分かるけど、今はダメなんだ!!」

ハット卿「いや、待て!!・・・・・・・・・・・エイミーはこんなにユウマに会いたがっているんだ・・・・・・みんな、エイミーをユウマのところへ連れて言ってやってくれ!!」

パーシー「わかった。じゃあ、エイミーをユウマのところへ連れていってあげよう。でも、戦いに巻き込まれないようにね!!」

ジェームス「みんなで、ユウマのところへいくぞ!!」

全員「おー!!」

ハット卿」「みんな・・・・・・」

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