A⇒ 創造神
B⇒ 破壊神
=================================
A「あら、珍しいお客様じゃない。
破壊神様、どうかなさったの」
B「また一つ、世界が終りを迎えたというのに、
元気そうだな、創造神よ」
A「ええ、とても元気よ。
また新しい世界を創造できるなんて、とても楽しみじゃない」
B「(ため息)変わってしまったのだな。
かつてのお前は、世界が終りを迎える度に己を責め、
嘆き、涙を流していたというのに。
何がお前を狂わせてしまったか」
A「散々な言いようね、破壊神様。
私が狂っているなんて、ひどい愚弄だわ」
B「では、近年お前が創造した世界はどうであった?
たった数千年で、三度も世界が滅んだ。
本来なら、世界はゆっくりと時間をかけて育てていくもの……
違うか?」
A「(嘲笑して)その通りよ。でもね、結局滅んでしまうんだもの。
生き物たちが勝手に争って、自分たちが住めない環境に変えてしまうのよ。
仕方がないじゃない」
B「仕方がない……お前は、そんな風に物事を考えなかった」
A「私は、もう疲れたわ。
生真面目にお役目を果たすことが、馬鹿馬鹿しくてたまらない。
結局、破滅へ向かってしまうの。
破壊神であるあなたが、全て終わらせてしまうのよ」
B「よくわかった。
壊れてしまったのは、世界ではなくお前自身だったのだな」
A「その力は、まさか……私を滅ぼすおつもりですか!!」
B「使命を果たせぬ神など必要ない。破壊神として、お前に終焉を与えよう」