書き起こし/創造神と破壊神

Last-modified: 2016-01-10 (日) 04:12:35

A⇒ 創造神
B⇒ 破壊神
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A「あら、珍しいお客様じゃない。
  破壊神様、どうかなさったの」

B「また一つ、世界が終りを迎えたというのに、
  元気そうだな、創造神よ」

A「ええ、とても元気よ。
  また新しい世界を創造できるなんて、とても楽しみじゃない」

B「(ため息)変わってしまったのだな。
  かつてのお前は、世界が終りを迎える度に己を責め、
  嘆き、涙を流していたというのに。
  何がお前を狂わせてしまったか」

A「散々な言いようね、破壊神様。
  私が狂っているなんて、ひどい愚弄だわ」

B「では、近年お前が創造した世界はどうであった?
  たった数千年で、三度も世界が滅んだ。  
  本来なら、世界はゆっくりと時間をかけて育てていくもの……
  違うか?」

A「(嘲笑して)その通りよ。でもね、結局滅んでしまうんだもの。
  生き物たちが勝手に争って、自分たちが住めない環境に変えてしまうのよ。
  仕方がないじゃない」

B「仕方がない……お前は、そんな風に物事を考えなかった」

A「私は、もう疲れたわ。  
  生真面目にお役目を果たすことが、馬鹿馬鹿しくてたまらない。
  結局、破滅へ向かってしまうの。
  破壊神であるあなたが、全て終わらせてしまうのよ」

B「よくわかった。
  壊れてしまったのは、世界ではなくお前自身だったのだな」

A「その力は、まさか……私を滅ぼすおつもりですか!!」

B「使命を果たせぬ神など必要ない。破壊神として、お前に終焉を与えよう」