しあわせ半分こ

Last-modified: 2009-04-04 (土) 15:15:00

しあわせ半分こ/高橋 千鶴

102 :しあわせ半分こ:2009/04/02(木) 03:32:04 ID:q8DZ5FMI
未解決リクエスト表にあったので、ストーリー書きます。
初めて覗いたスレなので、キシュツならすみません。

<しあわせ半分こ>作者:高橋千鶴(昭和54年「なかよし」連載全1巻)

主人公は小西彩子(さいこ:本名あやこ)。中学2年生。薬を飲むのが趣味。
ひとつ上の姉、章子(しょうこ:本名あきこ)がサブ主人公。めがね&ポニーテール。
二人にはさらに大学生の透というハンサムな兄がいる。

初夏のある日、二人は四葉のクローバーを探しに草むらに行き、
二人同時に同じ四葉のクローバーを見つける。
取り合いになり、クローバーは真っ二つに別れてしまう。
ケンカになるが、とりあえずお互い半分こずつ持って幸運のお守りにすることにした。

二人はひとつ違いということもあって姉妹というより親友のような関係。
なので、好きになる男の子のタイプも一緒。
ある日、彩子は友達とスケート場に行くが、男の子と衝突してしまい捻挫する。
彼は荻くんといって、章子の隣のクラスの男子だということが判明。
彩子は一目ぼれしてしまうが、実は章子も前から彼を好きだったことが判る。
お互い、いろいろ画策を練り、彼に手紙を渡すことにする。
二人で同時に彼のクラスに行くと、教室の前には、小木君と彼女らしき女子が話をしているのを見て、
結局失恋してしまう。
<つづく>



103 :しあわせ半分こ:2009/04/02(木) 03:47:05 ID:q8DZ5FMI
荻くん(「荻」です。小木ではありません。失礼しました)に失恋した二人は、
その夜、パパさんのジョニ黒をヤケ飲みして、翌日二日酔い&大目玉。
そこへ兄の透が友達を連れてきた。
その友達は「姫宮」という、長髪のすっごい美形だった。
彩子と章子はまたまた二人そろって姫宮に一目ぼれ。

透に聞くと、姫宮はスナックで弾き語りのバイトをしているというので、
二人は早速スナックへ。
そこにはたくさんの姫宮ファンがいて、ファンクラブまであった。
が、姫宮は「女の子には興味ないわ」という。
二人は姫宮がホモでオカマだと思い、なんとか男らしくなってもらおうと
いろいろプレゼントをする。
そんなある日、姫宮がLサイズ女性服専門店から出てくるのを目撃。
ちょうど、ファンクラブの会長さんがLサイズなので、
二人は、姫宮が会長さんへ、ワンピースのプレゼントをするんだと思い込んだ。
またまた失恋濃厚な二人は、またお酒を飲んで酔っ払ったまま姫宮のいるスナックへ行ってみた。
すると、今日は会長さんの誕生日パーティーで、
ますますあのワンピースをプレゼントするんだと思った彩子。
章子はまだ酔っ払っていて、彩子は酔いを醒まさせようと薬を飲ませるが、
その薬は実は強力なピリン系の鎮痛剤だった。
あわてて電話で透を呼び出す彩子。
そうこうするうちに、章子が姫宮に告白してしまう。
<つづく>



104 :しあわせ半分こ:2009/04/02(木) 04:06:18 ID:q8DZ5FMI
ラリラリな状態で迫る章子に、姫宮は言い放った。
「あたし、女なのよ!!お・ん・な!」
姫宮は、なんと女性だったのだ。驚く彩子。
「ちゃんと好きな人だっているのよ」
そういう姫宮に「誰よ」と問いただす章子。
答えは「あんたたちのお兄さん!」。
「しゃべらないでね」という姫宮の後ろには、妹たちを迎えにきた兄・透がいた。
そして透も、姫宮を好きで、両思いだったことを知る彩子。
とたんに姫宮が女性らしく可愛く見えてしまうのだった。

やがて夏休み。
姫宮と透が夏休みに軽井沢に連れて行ってくれる、というので喜ぶ彩子だったが、
章子は受験生だしクラブ(バスケ部)もあるし、行かないと言う。
その様子に疑問を持った彩子は、夏休みのバスケ部を覗きに行った。
校庭には、陸上部で活躍するクラスメートの森の姿もあった。
普段から憎まれ口を利く森を無視して、体育館を覗くと、
バスケの練習をする章子と、ハンサムなコーチを見つけてしまう。
彼は原田先輩といい、彩子より3年上の高校生だった。
章子は明らかに原田先輩を好きな様子で、あとから聞くと、
章子の初恋の先輩だと知った彩子は、協力しようとするが、章子は反発する。
が、原田先輩は彩子に、章子の志望校を聞いたりと、ちょっと気になる様子。
やがてバスケ部の夏の練習も終わりが近づく。
彩子は思い切って、3人で帰りながら、原田先輩に、章子と付き合ってあげてと頼んでしまう。
恥ずかしさで逃げ出す章子は、彩子とケンカしてしまう。
翌日、泣いて店番(家は花屋)をする章子のところへ、原田先輩が訪問してくる。
「昨日の返事は・・・」こうして、章子と先輩はめでたくハッピーエンド。
<つづく>



105 :しあわせ半分こ:2009/04/02(木) 04:23:43 ID:q8DZ5FMI
好きな人の好みが同じはずなのに、原田先輩には惚れなかった彩子。
実は、夏休みに学校に通う間に、彩子は、
クラスメートの森のことが気になりだしていた。

夏休みがあけると、宿題を写しあっていた生徒たちは廊下に立たされてしまう。
彩子と親友たちのほか、森たちの姿もあったが、
森は友達に、宿題を写させてあげたほうだった。
よく観察していると森は頭もよかったのだ。
森を意識している彩子は、勉強に身を入れだし、中間テストもいい点を取れるくらいになる。
やがて体育祭が近づいて、運動オンチな彩子はどの競技にも出たくないと思っていたが、
親友たちと窓の外に現を抜かしているあいだに、怒った森にリレーの選手にされてしまう。
練習はしんどかったが、ある日、森のおじが経営する喫茶店にみんなで行くことになる。
そこで彩子は、独身のそのおじが、自分の母親・ママさんと親しげにしている場面を見てしまう。
おじはママさんが既婚者だと知らず、ママさんは近所でもちょっとしたプレイガールだったのだ。
翌日、そのおじがやってきて、ママさんに告白。
そこへ、パパさんが現れてしまい、ママさんのプレイガール振りがばれてしまう。
パパとママは大喧嘩。
追い出されそうになったママさんは、彩子と章子の部屋に泣きながら逃げ込んでくる。
このことで彩子は、ママさんに失恋したおじを気遣う森とも気まずくなってしまう。
そのま日々がすぎ、ママさんの近所のBF連中が話し合いに来るが、
頑固なパパさんは許さないまま。
その様子を影で見ていた彩子と章子だったが、このとき彩子が胃痛で倒れてしまう。
原因は、近頃頻繁に飲んでいた薬の摂りすぎ。
パパさんとママさんはこれがきっかけで仲直りするのだった。
<つづく>



106 :しあわせ半分こ:2009/04/02(木) 04:33:24 ID:q8DZ5FMI
胃を壊した彩子は体育祭には出られなくなった。
親友がお見舞いに来てくれ、森からの憎まれ口の書かれた手紙も預かってきた。
それでも内心喜ぶ彩子。
体育祭のフォークダンスだけ参加し、森とも踊る。

数日後、偶然制服のポケットからいつのものかわからない胃薬を発見した彩子は、
久しぶりの薬(薬大好き)に喜び、飲もうとすると、
森が邪魔してしまう。
「そんなに心配ならずっと見張ってりゃいいわ」という彩子に
「それもそうだな」という森。
が、そのあとに「でも、無理だ」という言葉が、彩子の心に引っかかった。

その週の日曜日、章子がBFの原田先輩を始めて家に連れてくることになり大騒ぎ。
部屋を片付けている間に、半年前に二人で半分こにした四葉のクローバー(彩子のぶん)が出てきて懐かしく思う二人。
その日は、兄の透も姫宮を連れてきた。
ママパパ、章子たち、透たちの3組のカップルに、一人だけあぶれる彩子。
<つづく>



107 :しあわせ半分こ:2009/04/02(木) 04:50:23 ID:q8DZ5FMI
数日後、彩子が親友に「森くんがいるよ」とそそのかされて
日誌を取りに職員室に行くと、いうとおり森の姿があった。
教師との会話を少しだけ耳にした彩子はびっくり。
森が、北海道へ転校するというのだった。

ショックを受けている彩子に、親友のひとりが、
森たちが日曜にサイクリングに行くという情報を持ってきた。
翌日から中間テストなのに。
彩子は思わず、「あたしも行きたい、あたしも入れて!」と男子たちに頼み込む。
彩子は親友たちも巻き添えにして、電車で森たちの行く先に向かった。
そこでボートに乗る彩子と森。
彩子が告白しようとした瞬間、他のボートが衝突してきて、彩子は湖に落ちてしまう。
なんて不運な日・・・ということで、そのまま帰ることになってしまった。
告白できずに後悔する彩子。
翌日、中間テスト初日の朝、登校すると、森が北海道にいってしまったと聞かされる。
テストをほっぽりだし、上の駅へ向かう彩子。
結局森に会えないまま、好きだといえないまま。
帰ってこない彩子を心配した章子が向かったのは、姫宮のスナック。
彩子はそこでヤケ飲みしてすっかり酔っ払っていた。
あっという間にそそのかされて一緒に飲んでしまう章子。
姫宮が仕方なく透に電話して戻ってくると、すでに二人は店からいなくなっていた。

二人は酔っ払ったまま、腹が立ってバス停をひとつずつずらしていく。
6つずらしたところでへたりこみ、泣き出す彩子と慰める章子。
こうしていろんなことを経験して、大人になったとき、いい想い出に変わるよ、と。
そのうち、眠ってしまい、二人の姿をやっと見つけ出す透と姫宮。
二人は、憎めない姉妹を温かく見守ってあげるのだった。

<おしまい>



110 :マロン名無しさん:2009/04/02(木) 10:29:30 ID:???
>>102-107
昭和の少女漫画で主人公の女子中学生の趣味が「クスリを飲むこと」って、すごい設定だな



113 :マロン名無しさん:2009/04/02(木) 17:36:40 ID:???
>>110
クスリっていっても、今みたいな危ない類のクスリじゃないよ。
このマンガに出てきたのは、鎮痛剤、胃薬、ビタミン剤、せいぜいカフェイン。
とはいえ、子供心に、
「主人公の趣味がこれじゃあ、
影響されて薬を大量に飲みだす読者が出るんじゃないか」と心配だった。
実際、自分も薬を飲むとき、ちょっと多めに飲んだりしてしまったw



118 :マロン名無しさん:2009/04/03(金) 04:22:31 ID:???
女子中学生がスナックに行って飲酒する少女漫画って、いいのか?w
バス停をずらすってのも、真似する奴が居たら迷惑このうえねえ



119 :マロン名無しさん:2009/04/03(金) 05:03:48 ID:???
>>118
マジレス要らないだろうけどw、一応。

スナックについては、兄の透が姫宮に電話で
「しばらく保護者代わり、ということで頼むよ。
あとで埋め合わせするから」と頼んでくれてた。
(この人の他の作品でも、高校生の主人公が喫茶店に出入りするのを
そこのバイトの大学生が「兄貴代わり、保護者代わり」として周りに容認させてたw)

バス停に関しては、さすがに「なかよし」の少女読者層がマネするのは無理だろうし、
この発想自体がこれまでの少女マンガで新鮮だったので、逆に印象に残った。
あと、この作者の作風からいって、
おそらくこのあと、兄たちがバス停を元通りにしてくれたか、
妹たちを早朝に起こして元通りに直させに行ったか、
バス会社に謝罪に行かせたか・・・・・
そんな感じに続いたんじゃないかと想像できるw