天は赤い河のほとり

Last-modified: 2018-07-22 (日) 17:16:26

赤い河のほとり/篠原千絵

522 名前:天は赤い河のほとり 投稿日:04/11/08 14:25:58 ID:???

彼氏とのファーストキスに浮かれる中学生のユーリは、
古代ヒッタイト帝国に生贄としてタイムスリップさせられる。
そこで皇子のカイルやエジプトの軍隊長のラムセスに出会い、すっかり彼氏の事を忘れる。
カイルと敵対するナキアと戦いつつ、ユーリは軍師としての才能を見せ、
しだいにヒッタイトで神の娘としての信仰を集めるようになる。


272 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:05/02/10 08:21:40 ID:???

まとめサイトで既に赤字項目となっていますが、もう少し詳細を希望する方に、
『天は赤い河のほとり』を。ちなみに、正しい読み方は『そらは』です(×てん)。
掲載雑誌が、別名「性コミ」と揶揄されるほどに悪名高い『少女コミック』だった
ためそれなりのエロ描写それなりの口説き文句等各所に配置されていますが
史実も交えながら展開する漫画ですので、興味を持たれた方は是非一読を。


273 名前:天は赤い河のほとり[sage] 投稿日:05/02/10 08:23:13 ID:???

篠原千絵(しのはら・ちえ) 小学館 『天は赤い河のほとり』 全28巻


<主な登場人物>
・ユーリ・イシュタル…現代日本の中学3年生。取り柄は、運動神経ととっさの機転と度胸の良さ。
・カイル・ムルシリ…古代ヒッタイト帝国の皇子。才覚に長け軍法に明るく、皆が彼の治世を望む。
・イル・バーニ…古代ヒッタイト帝国の宰相。頭脳派。カイルの乳兄弟であり彼のブレーン的存在。
・キックリ、ハディ、リュイ、シャラ…カイルの従者、ハッティ族の3姉妹(後にユーリ付きの女官)。
・カッシュ、ミッタンナムワ、ルサファ…カイルの近臣で軍の3隊長。順に戦車、槍、弓隊を率いる。
・ウセル・ラムセス…エジプト将軍職から後に皇帝となる。後世に伝わる大王ラムセスは彼の孫。
・ナキア…古代ヒッタイト帝国の皇妃。カイルの義母。「水を操る神官」として数々の悪行を重ねる。


<あらすじ>
現代で平和に暮らすユーリは、突然水たまりから現れた手に引きずり込まれ、古代ヒッタイト帝国に
連れてこられる。そこは皇位継承問題に揺れ、他国との戦争に明け暮れる、内憂外患の世界だった。
皇子カイル・ムルシリの元で側室として匿われたユーリは、やがてその才覚と人望により、戦の女神
イシュタルと崇められ、戦場で多くの武勲を挙げていく。皇帝カイルの隣で一生添い遂げようと誓った
ユーリは、万民の支持を得てタワナアンナ(皇妃)となり、帝国はその歴史上最大の栄華を極める。


274 名前:天は赤い河のほとり1[sage] 投稿日:05/02/10 08:24:11 ID:???

鈴木夕梨(すずき・ゆうり 以下ユーリ)は中学3年生。ある日、ボーイフレンドとデートを楽しんでいた
ユーリは、突然現れた<謎の手>によって水たまりの中に引きずり込まれる。やっとの思いで逃れた
ものの、ふと辺りを見渡すとそこは別世界が広がっていた。訳が分からず戸惑うユーリを助けたのは
皇子カイル・ムルシリ。彼は、この地を古代ヒッタイト帝国の首都ハットゥサだという。ヒッタイトの時の
皇后ナキアは、自分が産んだ末弟の皇子ジュダを帝位に就かせるため他の兄皇子らを呪い殺そうと
企んでいた。ユーリは、ナキアの陰謀により現代から生贄として連れてこられたのだ。


ユーリは、カイルの宮に側室として匿われながら現代に還る機会を窺う。必要な条件は全部で3つ。
首都ハットゥサの7つの泉が満ちる<水の季節>になること、日本から着てきた洋服、高位の神官。
ユーリは皇妃の宮でなんとか洋服を奪還するが、代わりにカイルの使用人ティトの命を犠牲にする。
ティトの死は父タロスの逆鱗に触れ、ユーリはティトを殺した男との一騎打ちに挑み、鉄剣でそれを
退ける。戦いに際して、ユーリが選んだ錆びついた鉄剣は、ティトの一族(ハッティ族)に伝わる宝剣
だった。亡きティトを弔い、勝利の咆哮とともに鉄剣を天に掲げるユーリの姿に、タロスは戦の女神
イシュタルを重ね、長年一族で守ってきた製鉄法と、3姉妹(ティトの姉たち)をユーリに献上する。


275 名前:天は赤い河のほとり2[sage] 投稿日:05/02/10 08:25:11 ID:???

カイルが近衛長官に就任した頃、エジプト18王朝ツタンカーメンの崩御により、エジプトから皇女との
縁組が申し込まれる。カイルの実弟皇子の婿入りが決定し、ユーリ・イシュタルはエジプトに
向かう一行を国境付近まで先導する。そこにエジプトとの友好を望まないナキアの放った刺客が現れ
ザナンザを殺害し、ユーリも大怪我を負う。息も絶え絶えに、カイルに報告しなければと砂漠を彷徨う
ユーリは、エジプトの将軍ウセル・ラムセスに助けられる。ちょうどその頃、カイルの待つヒッタイトには
行方不明になったザナンザとユーリの死亡が確認されたとの知らせが舞い込む。


皇子とイシュタルの死をエジプトの謀略だとするヒッタイト皇帝は戦の準備を始める。一方、エジプトも
身に覚えのないことだと憤慨する。両軍は国境を挟んで睨み合い、最後の話し合いも物別れに終わる。
すわ、開戦かと思われたそのとき、戦の女神ユーリ・イシュタルが現れる。彼女はユーリの背中に
刺さった矢を見せ、これはエジプトのものではなくヒッタイトのものだと証明、戦は回避される。


276 名前:天は赤い河のほとり3[sage] 投稿日:05/02/10 08:26:11 ID:???

皇帝が七日熱により崩御しカイルの兄が即位する。ヒッタイトの皇位継承争いの最中、カタパの街に
ユーリの偽者が現れイシュタルの名の下に傍若無人の振る舞いをし、民衆の不満は日に日に高まる。
このまま放っておけば皇太子候補のカイルの立場が危うくなると考えたユーリ(※)は、ひとりカタパに
乗り込むが、誰もユーリが本物だと信じない。それどころかイシュタルへの侮辱罪として街外れの谷へ
放り込まれる。そこは、伝染病の七日熱に罹った患者の収容所だった。これもナキアの仕業だったが、
ユーリは現代で受けた予防接種が効いたためか、病に臥せることもなく、奇跡の娘と崇められる。
(※ユーリはカイルの側室。よって彼女の愚行はそのままカイルの評判を落とすことになりかねない)


一方、イシュタルを騙った女ウルスラは、恐怖に身を震わせながらカイルの御前へ進み出る。己の
下賎な身の上は承知している。さらに皇子の側室を名乗り愚弄した罪は死で償ってもまだ余りある。
極刑は必至だ。しかし、ユーリの計らいにより、ウルスラはカイルの宮の女官として命を救われる。


277 名前:天は赤い河のほとり4[sage] 投稿日:05/02/10 08:27:09 ID:???

カイルは正式に皇太子に指名され、継承問題は決着したかに見えたが、ある日、元老院議長の娘
ギュゼル姫が幼子をカイルの子どもだとして連れてくる。これもまた、ナキアの陰謀なのか?しかし、
いずれは愛息ジュダを帝位にと考えていた彼女の本当の狙いは…不安を増すユーリは、ナキアが
密かに毒薬を手に入れ、皇帝暗殺を企てていると知る。実子問題で揺れるカイルに、謀反の疑いを
掛けようというのだ。計画を阻止すべく、ユーリは単身王宮へ乗り込むが、時既に遅く、皇帝は毒殺
される。その現場にいたため、真っ先に疑惑を受けたユーリは、為す術もなく3姉妹と彼女らの故郷
アリンナへ身を隠す。ナキアは、全てを見越していた。カイルが自ら身の潔白を証明すると、彼女は
即座にアリンナへ討伐隊を仕向ける。


ナキアの兵に追われたユーリは誤って赤い河に落ちるが、ラムセスによって助けられ、エジプトへ連れ
去られる。一方、ヒッタイトはユーリが行方不明になり、事態はますます紛糾を極めていた。ウルスラは
恩人のユーリを思い、皇帝暗殺犯として名乗りをあげ、無実の罪で処刑される。


ヒッタイトに帰還したユーリは、ウルスラの処刑を止めなかったカイルに怒りをぶつける。平和と戦乱の
世をそれぞれ生きるふたりは、互いの価値観の違いに戸惑い、心苦しさを覚える。カイルは皇帝として
即位し、ユーリは王冠を戴いたカイルの手を取りながら日本に還るそのときまで戦の女神イシュタルと
して仕えると誓う。皇帝となった日……カイルは寝所のユーリを夜這うが激しく拒絶される。ウルスラの
一件は、ユーリの心に深い悲しみと憤りを刻みつけ、カイルとの仲に大きな隔たりをつくっていた。


328 名前:天は赤い河のほとり5[sage] 投稿日:05/02/21 07:22:09 ID:???

ヒッタイトの西側に位置する小国アルザワが、国境都市ベイジェルに侵攻してくる。同時期に東の大国
エジプトがウガリットに侵攻し、挟み撃ちとなったカイル(ヒッタイト)は裏に謀略を感じながら作戦を練る。
ユーリは渋るカイルを説き伏せ、自ら軍を率いてアルザワへ遠征する。彼女は、イル・バーニと3姉妹と
ともに旅の楽士を装いアルザワ市庁舎に侵入、女性ならではの視点と機転を利かせベイジェルを陥落
させる。アルザワはヒッタイトの属国となり、天にはイシュタルが昇る。それはユーリが日本に帰還する
時期、<水の季節>の到来を示す星だった。


一方、エジプトとの戦に遠征したカイルの戦況は悪化していた。さらに、ラムセスが遠目から放った矢に
射抜かれたカイルは大怪我を負う。カイルの従者キックリは、指揮官が目前の戦に集中できない理由を
痛いほど分かっていた。空を見上げれば輝くイシュタルがただ眩しくて……それは皇帝の最愛の寵姫が
もうすぐこの世界から永遠に消えてしまうということだった。


しかし、カイルの苦戦を知ったユーリは、彼の身を案じヒッタイトに残ることを決断、一路ウガリットにいる
カイルの元へ馬を走らせる。ユーリが率いた援軍を背に、カイルはエジプトを一気呵成に攻め立て戦に
勝利する。ユーリはカイルの側で一生添い遂げると誓い、ふたりは初めて結ばれる。


329 名前:天は赤い河のほとり6[sage] 投稿日:05/02/21 07:23:40 ID:???

ヒッタイトに凱旋したふたりを待っていたのは、正妃、側室候補の姫君らだった。後宮は一気に華やかに
なるが、ひとりまたひとりと何者かに殺害されていく。ユーリは殺人の疑いで元老院から監視を受けるが、
これはナキアの黒い水で操られた、ある姫君の仕業だった。


疑惑が晴れたユーリは監視を解かれ、カイルは元老院の御前会議でユーリを正妃にと宣言する。しかし
ナキアの一言により、ユーリが妃になるためには自ら戦場に赴き、近衛長官を務め上げることが条件と
なる。さらに、ユーリの命を付け狙うナキアの謀りは、カイルの臣下にまで及ぶ。以前より、皇帝のたった
ひとりの側室に許されぬ恋心を抱いていたルサファはナキアに操られユーリを襲う。しかしユーリの身に
危害はなく事件は未遂のまま内輪で処理されることとなる。カイルは失意のルサファに対し3隊長の任を
解くが、同時にユーリの補佐として近衛副長官に任命する。それはカイルの信頼の証であり、ルサファは
命に代えてもユーリを守り、仕えようと誓うのだった。


カイルの弟マリが、任地ウガリットで消息を絶つ。近衛長官としてユーリ・イシュタル率いる遠征軍が
ウガリットへ向かう道中、ユーリと鉢合わせたラムセスは彼女の妊娠に気づく。ユーリの後を追って
きたカイルもまた寵姫の懐妊を知り大いに喜ぶ。しかし、ユーリの乗った船がナキアの臣下ウルヒの
手によって沈没する。カイルはユーリが行方不明だという報告を受け、ひどく体調を崩す。


330 名前:天は赤い河のほとり7[sage] 投稿日:05/02/21 07:24:55 ID:???

ユーリとルサファは、エジプトの船に拾われた。なんとか一命は取り留めたものの、長時間海を漂流
していたユーリは流産する。ふたりはエジプトへ入国し、ラムセス邸に案内される。そこでヒッタイトの
極秘内部機密がエジプトに漏れていると気づいたふたりはスパイの存在を疑う。ユーリの命を受けた
ルサファは