とらわれの身の上

Last-modified: 2008-09-22 (月) 22:21:23

とらわれの身の上/樋野まつり

305 名前:とらわれの身の上[sage] 投稿日:2008/07/12(土) 15:31:48 ID:???


大学生の黒石恵(男)は、昴上家の執事として代々仕えてきた黒石家に生まれるが、
当主とその家族は、12年前に事故で行方不明となっていた。
失踪宣告により死亡が認定され、当主の遺言で昴上家の屋敷を含む莫大な遺産が
黒石家に転がり込み、優雅な大学生活をしていた恵。
しかし、ある日突然昴上家当主の娘・鈴花(17歳)が中国で見つかり、帰国する。
両親は中国奥地で流行り病にかかり、鈴花が5つの頃死亡したらしい。


恵の父は大喜びするが、恵は折角の遺産がフイになってしまい反発する。
だが、鈴花と目があった途端、無意識に動悸がして、傅いてしまったのだった。
黒石家の人間には、実は昴上家の下僕として生きるよう、呪いがかかっていたのだった。
代々昴上家に仕えてきた一族と違い、今まで昴上家の人間に免疫がなかった恵は、
それまでの反動で、鈴花と目が合うことで、「下僕発作」とも言うべき豹変が起こるように
なってしまう。
「姫(※鈴花)のためなら、この黒石恵、たとえ火の中水の中。」
(ハッ!何言ってるんだ俺!?)といった感じで臭い台詞を吐くようになってしまう。


鈴花は庶民的ながらも可愛く育っていたが、中国生活が長いせいで日本語も不自由だし、
日本での生活も慣れないために、色々恵は手助けすることになり、段々とお互い恋愛感情が
芽生えていくのだが、いつも「下僕発作」が起き、上手くいかない。


黒石家は室町時代に世間を賑わせた大盗賊・黒猫丸の子孫で、ある武家から
「昇竜の掛け軸」を盗みそれを広げたところ、護り神である竜神が現れ、黒猫丸の子々孫々
百代先まで続く呪いをかけたのだ。
【我が守護する昂上一族に、お前達は身も心もささげ、死ぬまで仕えるがよい】


その掛け軸をあっさり手に入れ、竜神から「契約」を果たせば呪いは解けると言われた二人は
竜神の力の源である宝玉を探すために中国に行く。
んで、あっさり呪いを解いて終わり。