森の声

Last-modified: 2009-12-31 (木) 10:42:47

森の声/筑波 さくら

633 :マロン名無しさん:2009/12/05(土) 00:09:50 ID:???
筑波さくら「森の声」のストーリーです
(LaLa1994年10月号P479-P518カラー1P、ついでに164Pにインタビューあり)

「城所豊くん…私 あなたを 好きでした」少女舞島有里飛び降りる
少女は前世の記憶を持ったまま「城所豊」として生まれる
赤ん坊のころは木や動物と話すことができるが、だんだん話さなくなり
忙しくて木(いきもの)と話していた事さえ忘れてしまう

豊はまだ木と話せる少年樋口洋太と出会う。
洋太は前世で好き会っていた「あかね」を探している
2人は高校も一緒に進学して、舞島と出会う
有里が死んで16年が経っているので、詳細をあまり覚えていない豊
有里の事が好きになった豊は告白する事を決意する

心配する洋太は「あかね」と出会い、その瞬間、木と話せる事をすっかり忘れてしまう
混乱した豊は有里に「大嫌いだ」と言ってしまう

木に励まされて落ちついた豊は、自分が言った言葉が飛び降りるきっかけだったと気付く
飛び降りた時に駆け付け、手を引っ張る

…場面変わって
豊は誰かに呼ばれた気がする。洋太が「まさか木に呼ばれたかー?」
「そんなわけねーだろ」と会話していると有里が来て3人仲良く歩く

国会図書館のコピーはネットや近所の図書館から申請できるらしいです。



634 :マロン名無しさん:2009/12/05(土) 00:30:40 ID:???
633です。つけたし
ラストは輪廻転生が変わったようです。
冒頭では手を掴めなかったけれど、ラストの方では掴めています。
その後何もなかったかのような処理で、3人仲良く日常に戻っていきます



635 :マロン名無しさん:2009/12/05(土) 00:40:20 ID:1/NhZOgv
>>633
乙です。他板の依頼主じゃないんだけど、質問していいですか?

>心配する洋太は「あかね」と出会い、その瞬間、木と話せる事をすっかり忘れてしまう
>混乱した豊は有里に「大嫌いだ」と言ってしまう

これはどういう意味ですか?
一行目。恋をすると木と話すことができなくなるってこと?
二行目。豊が混乱した理由は、有里が自分の前世の少女だったことをどこかで気づいたから?
それとも、単に恋をしたことに対する動揺?

>豊は誰かに呼ばれた気がする。洋太が「まさか木に呼ばれたかー?」
>「そんなわけねーだろ」と会話していると有里が来て3人仲良く歩く

洋太の「あかね」の存在はどうなっちゃったのですか?
また、これは有里を助けた後日談なのか、このとき豊は有里のことを前世の自分と割り切っているのか、
それすら忘れたことになっているのか、どういう意図だと読み取れますか?
「木に呼ばれる」という言葉の中には何か作品のテーマ、意図があるんでしょうか?
不思議な作品で、汲み取れない点が多いので、教えてほしいです。



636 :マロン名無しさん:2009/12/05(土) 08:33:47 ID:???
>>635
質問の点は結構曖昧な表現で処理されているので、
実物を読んだ方がいいと思うのですが、私の解釈ではこんな感じです

>一行目。恋をすると木と話すことができなくなるってこと?
前世で好きだった女性が転生した人物に会った瞬間木とはなせなくなるようです。
洋太が探していた「あかね」は小さい女の子で、転んだ所を起こしただけで
木と話せなくなり、話していた事も忘れています

>二行目。豊が混乱した理由は、有里が自分の前世の少女だったことをどこかで気づいたから?
それとも、単に恋をしたことに対する動揺?
有里は自殺して豊に生まれ変わった時点で記憶を持ち続けてます。
豊は洋太が変わってしまった事に動揺し、
自分の前世である有里が後世?の自分に話しかけてくるという状況にも混乱しています。
あと自分は探していた想い人(有里)と話すことで、洋太と同様に忘れてしまいたくないと思っています

>洋太の「あかね」の存在はどうなっちゃったのですか?
あかねは2コマほど出てきただけの小さい扱いでした。多分ページの都合で割愛されたのかと

>また、これは有里を助けた後日談なのか、このとき豊は有里のことを前世の自分と割り切っているのか、
>それすら忘れたことになっているのか、どういう意図だと読み取れますか?
輪廻は時間の概念がない、自分が好きだった人に生まれ変わっている設定で
現在の自分が前世の自分を好きになった場合、運命は変えられるかというのがテーマのようです。
ラスト2ページ豊達3人は木と話せなくなっているので、
飛び降りた有里の腕をつかんだ瞬間に、豊も木と話せなくなり、話していた事も忘れたと読めます。

インタビューによると、CMでサルバドール・ダリの「記憶の固執」を見て
その絵を自分なりに解釈したそうです。

筑波さんの初期短編は不思議系が多いので
未収録を探して読むのも楽しいかもしれません。