真・女神転生 デビルチルドレン

Last-modified: 2012-01-21 (土) 23:32:33

真・女神転生 デビルチルドレン

221 :真・女神転生 デビルチルドレン:2008/06/11(水) 18:38:57 ID:???
長くなったのでとりあえず1巻分だけ。
もっと纏めたほうがよければそうします…

配達屋は悪魔達の攻撃から必死に逃げていた。
手にした荷物を彼のもとに届ける為に。


2000/07/31 東京 国立原宿小学校。
甲斐刹那は毎度のように幼馴染の要未来と揉めていた。
強くなる、病死した母との約束。なのに、刹那は未来にすら勝てない。
前日から世界を覆った黒い霧のせいで夏だというのに雪が降り出していた。
自宅に戻った刹那の前に爆発音と共に男が転がり込んでくる。
男は刹那に荷物を届けた後、絶命する。
男を追ってきた悪魔―ナイトメアの狙いは箱と刹那の父親の形見。
倒壊した柱で殴りかかるが、悪魔はそれを奪うと刹那の胸を貫いた。
夢……?全身をめぐる激痛がそれが現実だと告げる。
それらを奪われた瞬間、強くなりたいという思いが刹那を覚醒させる。
荷物と柱が炎上し、中から現れた銃が刹那の手の中に収まった。
壁ごと悪魔を吹き飛ばしたそこには、クールと名乗るケルベロスが居た。
彼は刹那のパートナーだといい、魔界を救う為に同行を願った。
悪魔が攻撃を放った瞬間、魔界への扉が開く。
クールが悪魔を撃退し、2人は魔界へと旅立つ。
未来、そして幼馴染の高城ゼットもまた、動きはじめた事態を感じていた。

刹那が手にした銃―デビライザーは悪魔の封印と召還を行う。
封印にはそれだけではなくヴィネコンという装置が必要だった。
魔界についた刹那はアイスランドの街フロストタウンを訪れる。
刹那が選ばれた理由、父親の形見は7つあるメシアの角の一つだという。
角はヒトミとあわせることでノルンの鍵になる。魔王の狙いはそれだった。
再び襲いくるナイトメア、クールの動きを封じられデビライザーを奪われた刹那。
窮地を救ったのは未来だった。彼女はグリフォンのベールを召還し敵を一掃する。
自分だけが選ばれた「デビルチルドレン」出ないことを知り刹那は臍をまげる。
2人が揉めている間に、周囲は魔王軍に包囲されていた。



222 :真・女神転生 デビルチルドレン:2008/06/11(水) 18:39:44 ID:???
ヘル城に捕らえられた4人。他の3人は尋問の為拷問され、刹那は己の無力を呪う。
いつのまにか牢の中に悪魔の少女が現れ、カウントダウンを始める。
カウントと共に要塞が爆発し、城内は騒然とし始めた。
少女はゴールデン盗賊団首領の娘、ダイアナと名乗った。
彼女の仲間に助け出され、デビライザーを回収に向かった一行は2人分のヴィネコンを発見する。
盗賊団にその場を任せ、彼らのアジトへ向かう4人を更に追っ手が追走する。
その時、追っ手と共に橇が大破。
舞い上がる雪煙から現れたのはフェンリル―ケルベロス一族の仇でクールの育ての親―
かつて、大魔王の命によりフェンリルの隊は反乱分子であるケルベロスを皆殺しにした。
クールの母も息子を安全な場所に誘導すると彼を守って焼死。
怒りに任せフェンリルを襲ったクールは軽くいなされるが、
彼が渾身の想いで放った最後の一撃はフェンリルの腕を焼き重傷を負わせた。
漸く見つけた力、フェンリルは部下のガルムと共に魔王軍を脱け配下を皆殺しにする。
来る革命の為、フェンリルはクールに戦う術を授けた。
彼らを理解できない刹那の甘さに、フェンリルは容赦ない一撃を加える。
今後の動きを思慮する一行……翌朝、目覚めるとフェンリルとダイアナの姿は無く――


手負いで帰還した盗賊団のダストは彼らを叱責する。
再びダイアナの奪還に向かう彼らに刹那と未来は汚名返上を願った。
ヘル城では配下のラタトスが失態の重責を咎められていた。
ラタトスはケルベロス一族の件の隊長である白い悪魔の話をフェンリルに匂わせる。
クールは言う。自分の村はいずれ魔王軍に滅ぼされた、その流れから逃れなくてはならない。
牢の中のダイアナに、フェンリルは手荒い扱いを詫びる。
刹那と未来はバイクで正面からヘル城へ乗り込む。
崩壊する城、その存在に固執していたヘルは激昂するがフェンリルに粉砕される。
フェンリルの手によって自由になったダイアナを発見した刹那たち。
ラタトスを撃退し、崩壊する城から脱出する一行。
彼らの前にフェンリルが現れ、ヘルから奪ったノルンの鍵を投げ渡した。



223 :真・女神転生 デビルチルドレン:2008/06/11(水) 19:20:25 ID:???
ファンリルから受け取った鍵は2本。刹那の角と対になるヒトミは未来の物だった。
刹那は未来の事を何も知らない事に気付く。
街を襲う雪崩、総攻撃で壁を作ろうとするが雪は街を飲み込んで止まった。
雪崩と共に現れたヘル、クールの攻撃ではびくともしない。
やむなく崖におびき出そうとする途中、刹那は角を落としてしまうが気付かない。
崖からヘルを落す作戦は、怒りで自失していたように見えたヘルに通じなかった。
ダストは身を呈してヘルに一撃を与えるが、ヒビを入れただけで致命傷を与えられない。
彼の仲間であるネコマタは自らをヒビに向け放つように刹那に懇願する。
ダストの死を無駄にしないで――その想いに刹那は答える。
ネコマタの身体が襤褸切れのように宙を舞い……ヘルの身体に風穴が開いた。
崩れ落ちるヘルにまきこまれて崖から落ちかける未来。
その腕を掴んだ刹那の手の甲を未来はメシアの角で貫いた。
フェンリルはガルムと合流し、ゼットは大魔王の元に現れる。
ダイアナをフロストタウンの住人に預けたクールは彼女との再会を誓う―来世での―
未来を失った事で刹那は自失していた。クールの叱責も届かず……

とりあえずここまで



226 :マロン名無しさん:2008/06/14(土) 01:45:28 ID:???
GJ
勝手に補足
>その腕を掴んだ刹那の手の甲を未来はメシアの角で貫いた。
ってのは、刹那が落ちる未来を助け上げようとするんだけど、
刹那ごと落ちそうになったから角で刺して無理やり手を離させたということ。



228 :真・女神転生 デビルチルドレン:2008/06/14(土) 02:46:45 ID:???
2巻分できますた。漫画で見ていただきたいグロさ。
>>226補足乙です。
この調子で行くと相当長くなるなぁ……


2000年冬―東京。
関東を襲った震度7の大地震により東京は壊滅状態になっていた。

未来が目を覚ますとベールが風呂の用意をしていた。
その背には悪魔の羽の紋章が刻まれている。
右手の回復を確認し、未来は気合を入れた。
風呂から戻るとそこにはゼットがいた――彼女を保護したのは彼だった。
意識不明の重体から短期間での回復に驚いてみせるゼットに未来はその存在自体を問う。
ゼットは笑って見せるだけ――未来は刹那のことを思った。


マーブルランド―ウエストロック。
ガンマン風の魔物が駆け込み、客は怪訝な視線を向けた。
マスターから受け取った水を飲み干すと、男はラセツ族が乗っ取られた事を告げた。
ラセツ族へ単身乗り込んだのは――刹那。
クールが放つ火球を合図にラセツ族は一気に刹那へと飛びかかる。


既にゼットの姿は無く――未来は刹那と長期離れた事が無かった事に気付く。
2人がまだ幼かった時、未来はデビライザーと共にベールを授けられた。
母はまだ幼い彼女に、いざという時は己と引き換えにでも刹那の命を守るように伝えた。
そして襲撃――その日未来が帰った時には自宅は既に炎に包まれていた。


単身飛び込んだ刹那は召還したザントマン達と共にラセツ達を蹴散らしていく。



229 :真・女神転生 デビルチルドレン:2008/06/14(土) 02:48:33 ID:???
泣き出しそうな空を見上げるゼット――晴れ間は長くは続かない。
未来は翌朝の出発を告げる。
ゼットは問う。たった一人で戦うのか、誰かのレールに乗りつづけるのか、何の為に生きているのか。
未来は答える。一人じゃない。みんなを――刹那を守る為に戦いつづける、ただ刹那に会いたい。
ゼットに請い、一人になった未来は川辺で一人泣いた。
一頻り泣いて……水面に映った自分の酷い顔に未来は吹き出した。
ベールと共に未来は旅立つ――あのバカに会いに。


遂にラセツの王ビビサナと対峙した刹那。
サラマンダーは彼を狙う刃から身を呈してかばい――呼び出したミズチが側近ごと王を吹き飛ばす。
男は警戒を呼びかける――あれがデビルチルドレン――。
王に銃口を向けたまま刹那は宣言した――「俺を殺してみろ!」


フェンリルはアバドン――裏切り者を追い詰めていた。
彼の行動で死んだ者の中にはあの配達屋も居た。
ガルムが残された家族の事を保証し、フェンリルによって壁に赤い華が咲いた。
刹那がラセツを抑えた事が知らせれる。
増えつづける裏切り者――一刻の猶予も無い。


クールは男からフェンリルの来訪を聞いた――ガンマン風のその男の名をワトーという。
刹那の部屋は蛻の殻で、驚いた二人に上方から声がかかる。
梁に捕まりトレーニングする刹那――彼の背中にも悪魔の羽の刻印がある。
マーブルランドはデーバ、ラセツ、シュラの三族により統治されている。
シュラは傍観し漁夫の利の姿勢。
一方デーバはアバドンからの情報を元に戒厳令を出した。
策謀に長けたデーバは軍事力に胡坐したシュラよりも厄介。
ビビサナは刹那が血の歴史の上に三王による均衡を崩した目的を問う。
刹那が見下ろした視線の先で未来が呟く――人殺し――



230 :真・女神転生 デビルチルドレン:2008/06/14(土) 02:49:37 ID:???
シュラは一人の少女を刺客として送り込む。
素性の知れない彼女を失う事は彼らの戦力に影響しない。
ラセツの街は宴に浮かれていた。
友好的な態度を示す人々に刹那は喜ぶが、クールとワトーはこの宴が逃避と鼓舞に過ぎないと告げる。
無理をする刹那を心配するクール――その頃、刺客は王の寝室に侵入していた。
刃を構えようとする王を彼女の配下であるアスモデウスとデモゴルゴンが挟み撃ちにする。
崩れ落ちる王――襲撃の報はラセツの本陣を混乱に陥れた。
刺客を追う刹那、彼の目に追い詰められた少女は未来に見えた。
少女の呼んだヴァンオーはラセツ族を次々と仕留める。
刹那はミズチによる氷撃で不意を尽きその隙に兵がヴァンオーを仕留める。
デモゴルゴンはラセツ兵を縦にしてミズチの顎を引き裂き、その隙にクール達がデモゴルゴンを仕留める。
配下を失った少女が放つ刃をザントマンが砕くがその頭部をアスモデウスが粉砕する。
クールとアスモデウスの一撃が互いを吹き飛ばし……
クールが最後に放った一撃から刹那は少女を身を呈して守った。
殺すなと言う刹那、殺せと言う少女、血の海と化した戦場は正に修羅場だった。
ビビサナの死を知ったデーバは出陣。いよいよ開戦の時を迎えた。


デーバの先発隊がラセツ領に差し掛かる頃、王を失ったラセツではラセツオーがその場を取り仕切っていた。
焦るラセツオーを嗜めるワトー――現状では負けは見えている。体制を整えろ!既に手は打った――と。
意識を取り戻した刹那は少女の無事を気にした。
少女は無傷で拘束されている――だが助けてどうする?


出陣に向け兵を鼓舞するデーバ王インドラの元に先発隊全滅の報が告げられる。
生き残った兵が見たのは白い悪魔――ラセツ領へとフェンリル隊が到着した。
娘は名をエレジーという。大魔王の捨てた娘だとフェンリルは言った。
フェンリルは彼女を筆頭にしての進軍を決める。
反対するラセツオーに指揮権は既に無かった。
既に戦局はラセツvsデーバではなく魔王vs反乱軍の狼煙となっていた。
その意味で娘である彼女が長となるのは効果的だった。
エレジーは反抗的な態度を見せるが協力しなければ彼女の首を掲げるまで。
彼女はアスモデウスの同行を条件に承諾する。



231 :真・女神転生 デビルチルドレン:2008/06/14(土) 02:52:07 ID:???
翌朝、家族の出陣を見送るラセツの民の中でエレジーは刹那の身を案じた。
王となったエレジーを従えフェンリルは一同を鼓舞したが
当の彼女は滅びを確信していた。決戦の地はサウスロード。
フェンリルは手負いのアスモデウスをデビライザーに収める事を指示。