飛べ! イサミ

Last-modified: 2009-01-22 (木) 15:00:58

飛べ!イサミ/長谷川 裕一

740 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/02/03(金) 23:04:03 ID:???
未解決リストから「飛べ!イサミ」3レスと
おまけで、続編の「飛べ!イサミダッシュ」2レス投下します。
前半の一話完結型のエピソードをはしょって、後半(アニメ版と異なるオリジナル展開)
を中心に纏めたのでご了承を。



741 名前:飛べ!イサミ 1/3[sage] 投稿日:2006/02/03(金) 23:04:48 ID:???
大江戸市に住む小学5年生の花丘イサミ、月影トシ、雪見ソウシの三人は
先祖が新撰組隊士という共通点を持つ。花丘家の地下で、先祖の遺品を見つけた三人は
新撰組の真の敵が世界征服をたくらむ秘密結社「黒天狗党」であったこと
そして黒天狗党が現代にも暗躍していることを知った。
イサミの父、花丘魁(かい)博士の失踪も、彼の研究を狙う黒天狗党のしわざだと知ったイサミたちは
先祖の残した武器「龍の剣」を取り、現代の新撰組として戦う。
三人を影から支える謎のくノ一、そして戦いの中で発見された新たな武器「龍の牙」「龍の目」によって
イサミたちは黒天狗党の陰謀を次々と打ち砕いていく。
やがて、ある戦いでイサミは、くノ一の正体が彼女たちの担任、高木はるか先生だと知ってしまった。
彼女は、花丘博士から頼まれてイサミを守っていたのだ。
彼女の情報に従い、三人ははるか先生の故郷──先祖や花丘博士が研究していた超エネルギー鉱石
「ルミノタイト」の隠されている忍者の隠れ里へ向かう。
数々の罠を潜り抜けたイサミたちの前に、ルミノタイトの横取りを狙う黒天狗党四天王
「銀天狗」「ヨロイ天狗」「ゴールデン天狗」「からくり天狗」が立ちはだかった。
四天王の合体攻撃を破り、勝利したイサミたちの前に、ついに黒天狗党首領「黒天狗」が現れる。
イサミの祖父観柳斉の友人にして芹沢コンツェルン会長・芹沢鴨之丞。それが黒天狗の正体。
新撰組の龍の武器と同じ、ルミノタイトの武器を持つ黒天狗の圧倒的な力の前に、イサミたちは敗れてしまう。
トシとソウシ、そして彼らに同行していた観柳斉は黒天狗に捕らえられるが、イサミとはるか先生は
崖から落ちることで黒天狗党の手を逃れた。そして、黒天狗も気づかなかったルミノタイトの巨大結晶を発見し
これを切り札に、黒天狗党との最終決戦に向かう。



742 名前:飛べ!イサミ 2/3[sage] 投稿日:2006/02/03(金) 23:05:35 ID:???
黒天狗党の本拠──芹沢コンツェルン本社のある大江戸市に戻ったイサミは
わざと巨大ルミノタイトを黒天狗党に奪わせ、その隙に敵基地への侵入を成功させる。
トシ、ソウシと合流し、機知の奥に隠されていた巨大宇宙船の中でイサミは黒天狗と対峙する。
ここで黒天狗は、自分が2000年前に事故で地球に墜落した宇宙人であるという事実を明かした。
世界征服計画、そして地球外物質であるルミノタイトの捜索、それらは全て
黒天狗の故郷に帰るための宇宙船を作り出す手段でしかなかった。
巨大ルミノタイトを手に入れた黒天狗は、同属の血を引く四天王を連れて故郷の星に帰還しようとする。
だが、当の四天王たちはそれを拒み、銀天狗を新たなリーダーとして黒天狗に反旗を翻した。
母星に焦がれる黒天狗に対し、地球で生まれ育った彼ら四天王には
このまま世界征服計画を完遂するほうがずっと魅力的だったのだ。
四天王のひとり、からくり天狗(アニメ版では他の三人同様、コスチュームを着た人間なのだが
コミック版では本物のからくり人形で、2000年前から黒天狗に仕えているロボット)は、黒天狗を守ろうとして
他の三人に粛清されそうになり、辛うじて逃げ出してイサミたちに助力を請うた。
困惑するイサミたちの前に、黒天狗党の最終兵器である巨大ロボット「ジャイアントテング」が出現する。
巨大ルミノタイトで、銀天狗の悪の心を増幅してエネルギーとするこの超兵器に対し
イサミたちは、ご先祖が趣味で開発した巨大ロボット「グレート新撰ロボ」で応戦する。
動力源となるルミノタイトの量で、Gテングはグレート新撰ロボを圧倒するが
Gテングが必殺のビームを放とうとした瞬間、イサミたちがその発射口に自分たちの武器を打ち込むと
巨大ルミノタイトに彼女たちの正義の心が流れ込み、銀天狗の悪の心と激突してルミノタイトを破壊してしまった。



743 名前:飛べ!イサミ 3/3[sage] 投稿日:2006/02/03(金) 23:06:13 ID:???
Gテングは機能停止し、黒天狗はイサミたちとからくり天狗によって救出される。
黒天狗は泣く。地球人を野蛮で強欲だと見下しながら、宇宙船を完成させるための方便として
宇宙人の子孫である銀天狗たちに、力こそ全てという価値観を刷り込んでしまったことに。
要塞化されたGテング内部を駆け上り、イサミたちはGテングコクピットで銀天狗と相対する。
今さら生き方を変えられるものか、止めたければ力ずくで止めて見せろと武器を構える銀天狗。
ルミノタイトを研究し、対ルミノタイト防具を完成していた銀天狗に攻撃が通用せず、追い詰められるイサミたち。
だが、イサミはあえて銀天狗に自分の龍の剣を取らせ、油断した銀天狗の頬に平手打ちをかます。
武器を失ったイサミの頭上に剣を振りかざす銀天狗。だが、自分を見据えるイサミの瞳と
脳裏にちらつく黒天狗の泣き顔に、ついに銀天狗は剣を振り下ろすことができず、己の敗北を認めた。
銀天狗の敗北によって、黒天狗党が活動を停止すると、ずっとイサミを見守っていた花丘博士が姿を現す。
彼は、ルミノタイトの出力を上げる加工技術を完成させていたが、そこに心の善悪を区別する機能を
付加することはついに出来ず、己の善悪を制御できない地球人にルミノタイトはまだ使えないと決断していた。
最後に、イサミたちは自分の武器にはめ込まれていたルミノタイトを取り出し、これを加工して
宇宙船の動力にすることを提案した。おもいがけず帰郷の道が開かれた黒天狗は
銀天狗たちに別れを告げ、からくり天狗を連れて宇宙のかなたへ去っていく。
それを見送ったイサミたち三人は、龍の武器がなくても自分たちはずっと仲間だと誓うのだった。