BLAME!

Last-modified: 2014-09-14 (日) 12:16:57

BLAME!/弐瓶勉

564 名前:BLAME!1[sage] 投稿日:05/03/19 20:49:34 ID:???
BLAME! 弐瓶勉(全10巻)

舞台はおそらく遥か未来の、おそらく地球。
そこは全てが無限の広さの階層都市に覆われた世界。
かつては統制が執れていた都市世界も、遥か昔に起きた"異変"によってカオス化し
無秩序に、そして無限に増殖を続けている。
そんな世界を"感染前のネット端末遺伝子"を求め彷徨う、探索者"霧亥"の物語。

霧亥・・・主人公。無口。並外れた頑強な身体と回復力を有する。
     腰部にあるコネクターで他者の脳とリンク可能。
     網膜に様々な情報が表示されるが、本人は理解出来ていない。
     色々な点で通常の人間とは異なる。

重力子放射線射出装置・・・・霧亥が所持する銃。実体弾ではなくエネルギー弾のようなものを打ち出す。
                  命中すれば破壊出来ない物は無い最強の銃。

ネット端末遺伝子・・・・正規に"ネットスフィア"にアクセスできる存在。かつては都市に住まう人間全てが持っていたが
             "異変"によってほぼ全ての人間が"感染"し遺伝子に異常をきたしている為、幻の存在。

ネットスフィア・・・・都市全体を統括するOSのような存在。そのハードは都市構造体に内蔵されており
           都市が無秩序に増殖している現状では、機能に障害を起こしている

565 名前:BLAME!2[sage] 投稿日:05/03/19 20:53:17 ID:???
混沌とした世界をネット端末遺伝子を求め、彷徨う霧亥には様々な敵が襲い掛かる。
人間を無差別に駆除し続ける"統治局"と呼ばれる戦闘集団。
人類とは異なるの進化を遂げ、人間を敵視する種族"珪素生物"。

その放浪の果て、霧亥は廃棄階層に栄える科学者集団「生電社」が支配する都市・塊都に
辿り着く。ネット端末遺伝子を求め、生電社に潜入した霧亥は警備兵に追われ地下へ。
そこで幽閉されていたミイラ姿の科学者の協力を得て、生電社を捜索する霧亥。
主電脳へアクセスを試みるも、警備の襲撃で科学者は死亡。その残した情報を元に
霧亥は生電社を統べる主電脳"頭取"の所まで辿り着く。だが警備の猛攻で片腕を切断され
窮地に陥る霧亥。止めを刺さんと襲いかかる警備兵。その刹那、警備兵の機能がロックされ機能停止に。
そこへ現れる電子機器に身を包んだ長身の美女。
  「助けに来たわよ 霧亥」  
彼女こそミイラの身体が破壊される寸前、新たな身体に自我を転送していた科学者・シボだった。
シボはかつて頭取との抗争に破れ、流刑に処されていたのだ。その電子技術で警備を沈黙させ
頭取にハッキングを仕掛けるシボ。息詰まる電脳戦の末、頭取をクラッシュ。が、一瞬の隙を突き
放たれた警備兵の一撃でシボの機能がフリーズ。再起動する頭取と警備兵。
猛反撃を受ける霧亥とシボ。そしてシボの告白で生電社には
ネット端末遺伝子の情報が無いことを知った霧亥は、銃の高出力射撃で頭取を倒すのだった。



566 名前:BLAME!3[sage] 投稿日:05/03/19 20:59:22 ID:???
頭取から開放された生電社で治療を受ける霧亥。彼にシボは、自分達もかつてネット端末遺伝子を求め
人為的に合成を試みるも"統治局"の襲撃を受け失敗した事、新たな情報を求め
"超構造体(メガストラクチャー)"を突破しようとしたが失敗した事、霧亥の銃ならば
超構造体を破壊できる事、そして自分も探索に同行する事を告げる。

※超構造体・・・・・都市の階層同士を隔てる壁。現存する技術では破壊不可な超硬度。
          接近する者は"統治局"の襲撃を受ける。

塊都上部の超構造体を目指し旅立つ二人。その途中で彼等の前に現れる"統治局"を名乗る存在。
その言によると、それまで襲撃者と思われていた統治局は、実はネットスフィアを管理する存在であり、
人間を守護する者だった。
人々を襲撃していた戦闘集団は"セーフガード"。本来は都市の不法居住者を駆除し、ネットスフィアへの
不正アクセスを防ぐ警備集団だったが、"感染"し遺伝子に異常をきたした現在の人間を不法居住者と認定。
発見次第駆除し続けていた。
セーフガードはネットスフィアからも独立した機関な為、統治局も干渉出来ず止める事は出来ない。
統治局は霧亥へ、統治局は都市機能を正常化したいのだが、制約上ネット端末遺伝子を持つ人間の命令が無ければ
実行出来ない事、それ故都市正常化にはネット端末遺伝子が不可欠な事、そして霧亥の探索の成功を祈っている事を告げる。
そこへ霧亥達の存在を感知したセーフガードが出現。統治局が食い止めている間、超構造体へ辿り着いく二人。
再び襲い掛かるセーフガード。辛くもこれを突破し、霧亥の銃で穿った穴から上位階層へ向け二人は旅立つのだった。

ここまでが二巻分です。なお一巻は不定期連載時の掲載分で、一話完結型の短編集的な内容となっており
ストーリー全体との関連性が殆ど無いので、大幅に省略してあります。



606 名前:BLAME!1[sage] 投稿日:2005/03/21(月) 21:52:18 ID:???
新たな階層に到着した霧亥とシボ。そこで目にしたのは、遥か遠方でそびえ立つ円筒状の構造物と
その周囲で活発に動き回る"建設者"の群れだった。

※建設者・・・・自我を持たない作業機械。都市の整備と増築を担う

明らかに都市の物とは異なる、その構造物を調査すべく出発する二人。
その道中、セーフガードの襲撃を受けたと思われる集落に遭遇。そこに潜んでいた
セーフガードの攻撃を受ける。現れたのは、霧亥の銃と同じく重力(略)装置を装備した上位セーフガード。
その戦闘力で霧亥達を圧倒すると、セーフガードは霧亥に微小構成体(ナノマシン?)を打ち込み去っていった。
その後、統治局に救護される二人。統治局によると二人が目指す構造物は、かつて都市が正常だった時代の物であり、
中に人間が居るとのこと。ネット端末遺伝子がある確率が高いと知り
再び旅立つ二人だが、打ち込まれた微小構成体の影響で徐々に体調を崩す霧亥。
途中、集落の生き残りの少女・サナカンと合流。旅立つ一行にセーフガードが強襲。
応戦するも、霧亥は体調悪化で昏睡状態に。絶体絶命の危機を救ったのは、突如現れた
機動スーツと長針銃で武装した"電基漁師"達だった。彼らは、一行が目指しているのが自分達の
集落だと知り、霧亥の容態を見かねて集落に案内する。



607 名前:BLAME!2[sage] 投稿日:2005/03/21(月) 21:55:23 ID:???
そこでシボが目にしたのは円筒状の巨大移民船「東亜重工」と、その周囲に広がる電基漁師の集落だった。
彼らはかつて東亜重工からやってきた植民者だったが、永く外で暮らす内に文字すら忘れてしまい
船内への帰艦方法が解らなくなっていた。だが、シボに知識によって悲願だった東亜重工への入り口が開かれる。

一方、集落で手当てを受けていた霧亥は意識を回復するが、その身に異変が起きていた。
今まで理解出来なかった、網膜に表示される情報が理解出来るようになっていた。
シボのもたらした朗報に沸く集落。その人々を半ば無意識に、新たに備わった機能でスキャンする霧亥。
その中、何故かサナカンだけがスキャン出来ない。不審に感じた霧亥は、サナカンの網膜をスキャン。結果が表示される。
   " セ ー フ ガ ー ド "
「そいつから離れろ!」叫ぶ霧亥。その目前でサナカンは正体を現し、宣言する
「私/我々セーフガードは排除する おまえ達ネット端末遺伝子を持たない不法居住者を」
その正体は、かつて霧亥達を襲った上位セーフガード。圧倒的な戦闘力で集落を蹂躙する。
霧亥と電基漁師達の奮戦でこれを撃退するが、去り際、サナカンは霧亥に言い残す。
「キリイ 再構成できたのは機能だけなのか?」
意味が解らず立ち尽くす霧亥と、その言葉を聞き霧亥を見つめるシボ。



608 名前:BLAME!3[sage] 投稿日:2005/03/21(月) 21:57:08 ID:???
サナカンの攻撃で集落は壊滅し、電基漁師の大半が失われた。そこで植民者達は、東亜重工への避難を決意。
が、攻撃の余波で入り口が瓦礫で埋没。そこでシボは、集落の外れで頓挫している大型建設者を使って
入り口を発掘する事を提案。霧亥の脳とリンクして建設者の操作言語を習得すると、調達へ向かう。

セーフガードの襲来に備える霧亥と植民者。そこへ出現する巨大セーフガード"大嚢王"。
その口内に内蔵した大型重力(略)装置で集落を照準。その一撃が放たれんとした時、シボが操る
大型建設者が到着。その巨躯で大嚢王を捻じ伏せ、入り口の発掘を開始する。その間、大嚢王より大量の
セーフガード軍が放出され、植民者達と激しく交戦。その戦禍の中、再び対峙する霧亥とサナカン。
「我々はおまえの修復に失敗した おまえはセーフガードの登録から外される」
そう宣言すると霧亥に襲い掛かるサナカン。一方、建設者を操作するシボの身に異変が。
霧亥の脳とリンクした事で脳に異常が生じ、昏睡してしまう。その間、大嚢王は建設者を破壊し復活。
圧倒的なセーフガード軍に、次第に追い込まれていく植民者達。霧亥もサナカンに歯が立たず窮地に。

その頃、昏睡したシボの意識は統治局によって"予備電子界(=電脳世界)"に召喚。
統治局はセーフガードが、現実世界に実体をダウンロードするのに使用中の"搬送器"に干渉することを指示。
(統治局は立場上、直接手出し出来ない)
シボが干渉すると搬送器はオーバーロードし、全セーフガードは機能停止。



609 名前:BLAME!4[sage] 投稿日:2005/03/21(月) 22:01:09 ID:???
その隙に霧亥はサナカンを倒す。そして予備電子界では、作業をしながらシボが統治局に尋ねる。
「霧亥は本当にセーフガードなの?」
統治局が答えようとした時、予備電子界にセーフガードが進攻。統治局を削除し、シボを捕らえる。
削除される間際、統治局はシボに言い残す。
「・・・キリイは・・・違う・・・・セーフガード以前のシステムの・・・密使----------」
そしてセーフガードが捕らえたシボの意識を切り刻むと、現実世界のシボの身体が死亡する。

シボの干渉が無くなったことで再起動するセーフガード。何とか発掘した入り口を開かんと
苦戦中の植民者に再び襲い掛かる。それを守る霧亥。一方予備電子界では、死亡したと思われていたシボの意識が
一瞬の隙を突き、搬送器を使って何処へ逃亡する。
そして現実世界では、霧亥が満身創痍になりながらもセーフガード軍を殲滅。
残った大嚢王は、重力(略)装置で霧亥を狙う。それに対抗すべく、霧亥は銃のリミッターを解除した
フルパワー射撃「禁圧解除」を実行。その一撃は、大嚢王から放たれた一撃を蹴散らし大嚢王を破壊。
だが、霧亥も反動で吹き飛ばされる。

意識を取り戻した霧亥が集落に戻ると、既に人影は無く東亜重工の入り口が開かれていた。
そこへ現れるサナカンの姿をした少女。それはサナカンの身体を乗っ取ったシボだった。
二人は植民者を追って東亜重工内へ進むのだった。

ここまでで4巻半ばです。



8 名前:BLAME!1[sage] 投稿日:2005/03/25(金) 19:55:09 ID:???
東亜重工内を進む霧亥とシボ。セーフガードの身体となったシボは、東亜重工内には
セーフガードが干渉出来ないことを感知。内部は何者かに攻撃を受けた後があり、
それを調査する二人の前に出現する"珪素生物"イヴィとメイヴ

※珪素生物・・・・遥か昔、とある犯罪組織が宗教上の教義により
          自らを有機体から、珪素其系の生物へ人為的に進化した者達の末裔。
          その成り立ちは外伝的作品「NoiSE」で語られる。

珪素生物は長年に亘り霧亥と対立関係にあり、反射的に引き金を引く霧亥。
だが何故か銃が作動しない。それを嘲笑うメイヴ。
「東亜重工の中じゃセーフガードの武器は無効」
襲い掛かる珪素生物達。不利な状況下で苦戦を強いられる霧亥達。
そこへ突如転送してくる女性型AI・メンサーブと彼女を守護する電基騎士・セウ。
霧亥達をセーフガード=ネットスフィアからの使者、として認識したメンサーブは
ネットスフィアと東亜重工との間に結ばれた不可侵協定を理由に、二人を何処かへ転送。
侵入者であるイヴィとメイヴを排除すべく戦いを挑む。一方転送された霧亥達は
妖精型の整備ユニットと遭遇。彼等によると東亜重工は13の空洞から成り、メンサーブは
その第8空洞を管理するAI。珪素生物が進攻してきた時から、空洞内の住人を守る為
通常のAIとは逸した行動を執るようになり恐れられていた。妖精達はシボの傷を癒す為、
物質精製装置へ案内。傷を癒すシボ。そこへ珪素生物との戦闘で負傷したセウを治療する為、
メンサーブが接近していることを察知。メンサーブとの接触を避け、別の空洞へ向かう一行。
だがメンサーブの妨害で失敗。彼女を説得する為、再び第8空洞へ戻る霧亥達。



9 名前:BLAME!2[sage] 投稿日:2005/03/25(金) 19:57:20 ID:???
その道中、一体の珪素生物を捕らえた霧亥達は、その脳から情報を引き出す。
元来都市の不法住居者である彼等は、都市が正常化すれば駆除される存在であり
種族存続の為にはカオス状態の継続が必須。そこで正常化の鍵となるネット端末遺伝子を
破壊する為、東亜重工に進攻したことを知る。そしてその障害となるメンサーブ達を
珪素生物達が、現在包囲しつつあることも知る。救出に向かう霧亥とシボ。
セウの治療が不完全だった為、多数の珪素生物相手に苦戦する二人。そこへ加勢に現れる霧亥達。
その時、メンサーブが緊急転送を実行。それに巻き込まれ、何処かの空洞へ飛ばされる霧亥。

そこで遭遇する飛行スーツを身に纏い、珪素生物と戦う女性。霧亥と対面した彼女は「シボ」と名乗る。
彼女はこの空洞内の時空の歪みにより、別の世界軸からやって来たシボだった(以後シボ')。
空洞内を調査する二人。そしてここが第4空洞であることが判明。同時にシボが霧亥に宛てたメッセージを発見。
それに記されていた座標を目指す。その途中で二人を襲撃する最新型の珪素生物。
その強力な戦闘力で窮地に。そこへ現れるシボ。
「助けにきたわよ 霧亥」
シボの張った防磁繭で一時的に霧亥の銃が使えるようになり、最新型を倒す。
シボによると霧亥は約10年後の世界に飛ばされており、現在の東亜重工は動力炉の
異常により空間が不安定化。そして霧亥の銃を使えば動力炉を正常化出来、
空間も安定するとのこと。動力炉へ到着した霧亥達は、銃の力で炉を正常化する。
急速に安定する空間。そこへ現れる自己修復し、復活した最新型。辛くもこれを倒すも
シボ'はその戦闘で深手を負い、何処かの空間へ飛ばされる。そして霧亥達も何処かへ転送される。



10 名前:BLAME!3[sage] 投稿日:2005/03/25(金) 19:59:17 ID:???
霧亥達が転送されたのは本来の時間軸の、イヴィ達がメンサーブ達と交戦中の地点だった。
霧亥の加勢でイヴィ達を撃退。負傷したセウを癒す為、転送するメンサーブ。
その目的地が物質精製装置であることを知っている霧亥達は、その後を追う。
物質精製装置で傷を癒すセウ。だが、東亜重工の中央AIの妨害で人格再生が出来ず
治療の度に白痴化してゆくセウ。そこへ到着する霧亥達。シボは自分達がネットスフィアからの使者ではなく、
ネット端末遺伝子の調査に来た者だと告げ、互いの利害からメンサーブに協力を申し出る。
メンサーブは全空洞中、自身が管理する第8空洞の住人のみが珪素生物の攻撃を逃れ
安全な第13空洞へ転送出来た事、外部から帰艦した植民者達は帰化を望んでいたが、
中央AIがそれを拒絶。自分の判断で同じく第13空洞へ送った事を告げる。
「珪素生物もセウの人格再生を邪魔する中央も許さない!!」
中央AIへの怒りを顕にし、セウを連れ姿を消すメンサーブ。ネット端末遺伝子捜査と
植民者と合流する為に、第13空洞へ向かう霧亥達。一方メンサーブ達は中央AIと接触。
セウの人格再生を要求するが拒絶される。しかも中央AIはメンサーブを艦載AIから除名。
同時に動力炉が正常化した事で、東亜重工を都市外部へ転送することを決意。それを阻止すべく戦いを挑む二人。



11 名前:BLAME!4[sage] 投稿日:2005/03/25(金) 20:01:09 ID:???
その頃第13空洞へ向かう霧亥達の前に、重工内に干渉出来ないはずの統治局が出現。
中央AIがネットスフィアとの不可侵協定を一方的に破棄したことで、セーフガードが
重工内に進攻して来た事、現在実行されようとしている東亜重工の転送が、確実に
失敗し惨事を招くことを警告する。それを阻止すべく中央AIの所へ向かう霧亥達。
だが途中で防衛システムの攻撃を受け、離れ離れになる二人。そしてシボはセーフガード
の干渉が始まった事と、防衛システムから受けた傷の影響で、意識の奥底に封じ込めて
いたサナカンの人格が顕在化。身体を乗っ取られそうになる。焦るシボ。その時、
死亡しているシボ'の身体を発見。自分の人格データをその身体に移す。そして共に
復活するサナカンとシボ。対決する二人。その頃、イヴィ達は自己修復中の最新型を発見。
セウとの戦闘で深手を負ったメイヴは、その身体を乗っ取り自己強化を遂げる。

中央AIの所に辿り着いた霧亥は、メンサーブ達と交戦中の中央AIに警告する。
「おまえはセーフガードの攻撃を回避できない ネットスフィアとの協定を再締結しろ」
その頃、サナカンと戦うシボは合流した植民者の援護を受けるも苦戦。そこへ乱入する
メイヴ。強化したその戦闘力で二人を倒すと、メンサーブ達を倒す為中央AIを目指す。
負傷したシボは植民者によって救護。いち早く復活したサナカンは、その標的を中央AIに変更。
AI目掛けて超長距離射撃を実行。それを察知した霧亥はサナカンへ向け、同じく長距離射撃を放つ。



12 名前:BLAME!5[sage] 投稿日:2005/03/25(金) 20:02:48 ID:???
互いに交差する一撃。霧亥の一撃はサナカンを破壊し、サナカンの一撃は中央AIを破壊する。
激しく炎上する中央AI。その影響で意識が完全復活するセウ。その場に現れるイヴィとメイヴ。
「勝負だ セウ」
セウとの決着を望むイヴィとそれに応じるセウ。一方メイヴは霧亥を蹴散らし、中央AIへ向かう。
半壊した中央AIと対峙するメンサーブ。中央AIから、既に転送は開始され最早
止める事は出来ないことを聞き、住人を救う為中央AIに強制リンクを行う。
そこへ到着し、中央AIを破壊するメイヴ。それを察したセウは死闘の末、イヴィを倒し
メンサーブの救出へ向かう。その目前で捕らえたメンサーブを始末しようとするメイヴ。
その寸前、瀕死の霧亥が放った一撃がメイヴを破壊。力尽き倒れる霧亥。

その頃、シボと植民者の前にメンサーブの幻体が現れ、東亜重工が第1空洞から順に
転送を開始する事、それがシボ達の居る第13空洞に及ぶ前に脱出するよう勧告し、
脱出カプセルの場所を示唆する。そして東亜重工の転送が開始。それに失敗し次々に
崩壊する東亜重工。転送が実行される寸前、カプセルに辿り着く一行。崩壊の影響で
作動しないカプセルを、自ら残り作動させるシボ。そして植民者達を脱出させると、
力尽き倒れるのだった。そのシボを何処かへ運ぶ妖精達。一方意識を取り戻した霧亥は
メンサーブから圧縮情報を受け取る。東亜重工崩壊から第8空洞の住人を守る為
その人格のみをデータ化し保管した事、それによりネット端末遺伝子の捜索が不可能と
なったが、一人分の遺伝子情報を霧亥と共に安全な場所に転送する事を告げられる。
そしてメンサーブ達は時空隙へと消える。



13 名前:BLAME!6[sage] 投稿日:2005/03/25(金) 20:04:30 ID:???
メンサーブによって東亜重工外部に転送する霧亥。その目の前で完全崩壊する東亜重工。
立ち尽くす霧亥。そして目の前に転送してくる物質精製装置。その内部から、完全に元の姿へ
復活したシボが現れる。その手にはメンサーブより託された、セウの遺伝子情報カプセルが
握られていた。その情報を調べられる施設を探して、再び旅立つ二人。



107 名前:BLAME!1[sage] 投稿日:2005/04/02(土) 19:52:20 ID:???
新たな階層を目指し旅立つ霧亥とシボ。二人は階層間を結ぶ超長距離エレベーターに遭遇。
それに乗り込み上位階層へ向かう最中、エレベーターのAIから目指す階層から救難信号が発信されている事と
その発信源付近に科学施設があることを聞き、そこを目的地とする。

霧亥達が目指す階層では隻眼の男・ドモチェフスキーと、その相棒で実体を持たない電子的存在・イコが
5体の珪素生物・ブロン、スチフ、プセル、ダフィ・ネ・ル・リンベガ、と長年に亘り交戦中だった。
そこに足を踏み入れた霧亥達に、ブロンが強襲。これを撃退するも、シボがブロンの放ったバグに侵食され意識不明に。
シボを担ぎ進む霧亥は、ドモチェフスキー達と遭遇。霧亥とその銃の存在を危険と判断した彼等は
霧亥を麻酔弾で眠らせシボと銃を奪うと、長距離エレベーターへ押し込み階層外へと追放する。
途中で意識を取り戻した霧亥は、エレベーターを強行突破し元の階層を目指す。

ドモチェフスキー達によって治療され回復したシボは、彼等が珪素生物の進攻によって作動した
緊急システムによって形成された"臨時セーフガード"で、ネット端末遺伝子の有無に関らず
全ての人間が保護対象である事(故にシボも保護対象)、この階層が正式に統治局から認識されていない
非公式階層である事、そしてこの不安定な階層ならネット端末遺伝子でなくとも、ある程度正常な遺伝子なら
セーフガードの審査を突破し、ネットスフィアと接続出来てしまう事を知る。
それ故、彼等はシボの持つセウの遺伝子情報カプセルが、珪素生物に渡る事を恐れていた。
一時は彼等からの逃亡を試みたシボだが、利害が一致すると考え協力を申し出る。
そして霧亥と合流するため一行は旅立つ。一方霧亥はシボ達の居る階層を目指す中
統治局の手引きでセーフガードの武器庫を発見し、新たな武器を入手。道中襲撃してきたスチフを返り討ちにする。



108 名前:BLAME!2[sage] 投稿日:2005/04/02(土) 19:54:29 ID:???
その頃、珪素生物達はシボの持つカプセルの存在を感知。それを奪うべく、プセルと復活したブロンがシボ達に襲い掛かる。
ブロンを倒し逃亡する彼等だが、カプセルを奪われプセルの執拗な追撃を受ける。
そこへ霧亥が合流。その加勢でプセルを退けた彼等は、共にカプセル奪還の為
珪素生物の本拠地へ向かう。

一方カプセルを入手し、その情報を解析したダフィネルはセウの遺伝子情報を自身に転写。
電脳世界へダイブし、ネットスフィアへの不正アクセスを開始する。
そしてセーフガードの審査を突破し、ネットスフィアへ迫るダフィネル。
それを感知しながらも手出し出来ない統治局は、せめてもの時間稼ぎを実行。それを嘲笑うダフィネル。
「その程度?統治局もたかがしれてるな」

その頃現実世界では、珪素生物の元へ霧亥達が到着。イコはダフィネルを阻止すべく、電脳世界へダイブし
霧亥とドモチェフスキーはダフィネルの本体を目指す。そして残されたシボは、何やら不審な行動をとる。
ダフィネル本体を発見した霧亥達は、これを破壊しようとするが
プセルの奇襲を受け霧亥は戦闘不能に。そしてドモチェフスキーは、プセルと相討ちになり倒れる。
一方電脳世界では、ダフィネルがネットスフィアの目前まで迫る。が、アクセス直前に瀕死のドモチェフスキーが
最後の力で放った一撃がその本体を破壊。一瞬だけネットスフィアへのアクセスに成功するも、死亡するダフィネル。
その時、異変が起きる。



109 名前:BLAME!3[sage] 投稿日:2005/04/02(土) 19:56:37 ID:???
「なんということを」
呟く統治局。そして現れるシボ。
彼女はダフィネルの不正アクセスに紛れ、ネットスフィアへのアクセスを試みていたのだ。
「私は・・・どうしても抑えることが・・・ネットスフィアを見たくて・・・・」
ダフィネルは死の間際、ネットスフィアから最上級のセーフガード「レベル9」のデータを入手しており
彼の死で行き場を失ったそのデータは、シボへとダウンロード。
結果彼女の自我は消滅、その身体を依り代としレベル9の形成が開始される。

それを察知したイコは、事態解決の為ドモチェフスキーへ自身の全電力を与え消滅。
そして復活するドモチェフスキー。
イコの残したメッセージから事態を察した彼は、形成中のレベル9を攻撃するも、
反撃を受け死亡。そして姿を現すレベル9。その力を解放し、一瞬にして階層そのものを消滅させる。
全てが溶解し、巨大な溶鉱炉と化す階層。そして霧亥はそれに巻き込まれ、消し炭状態に。
力を解放し脱け殻の様になったレベル9は、階層を後にし何処かへ消える。

全質量の40%を消失し沈黙する霧亥。自己修復機能をスタートさせた彼は、復活の為休眠状態へ入る。
その間霧亥の脳裏に過ぎるのは、それまでの探索の記憶-----珪素生物との戦い-----シボとの出会い


そして約15年の時を経て復活する霧亥。都市の"並列蓄電槽"を発見し、その電力を充電すると再び旅立つのだった。



195 名前:BLAME!1[sage] 投稿日:2005/04/11(月) 23:03:06 ID:???
一人探索を続ける霧亥は、自分の名を呼ぶ信号を受信。その発信源を辿ると
破壊された建設者の頭部を発見。それは自我を備えた特殊な建設者だった。
自分を呼んだ理由を知る為、霧亥は建設者とリンクし記憶を垣間見る。

その建設者は放心状態で放浪中のレベル9と遭遇、行動を共にしていた。
そこへ統治局の使者を名乗る女性捜査官がやってくる。霧亥と同種の銃を装備した彼女は
レベル9を探していたのだ。捜査官はレベル9に、その体内に有する球体の重要性を告げる。
そしてレベル9を保護しようとするが、強力な火器で武装した珪素生物が襲撃。
だが捜査官は驚異的な回復力と、銃の力でこれを撃退。
戦闘に巻き込まれ破壊された建設者を残し、捜査官はレベル9を連れ何処かへ旅立つ。

シボの意識と混然となっているレベル9から、霧亥のことを知らされていた建設者は
この出来事を彼に知らせる為、信号を発信していたのだ。二人を追って霧亥は旅立つ。
その途中霧亥は人間の死体と、その意識を保存したメーカー名"モリ"製・緊急保存パックを発見。
成り行き上、それを連れて行く。



196 名前:BLAME!2[sage] 投稿日:2005/04/11(月) 23:05:16 ID:???
一方、レベル9と捜査官は、組織化された珪素生物軍の攻撃を受ける。
銃の力を無効化する盾を装備した兵士を前に、捜査官は敗北。レベル9は拉致される。
現実世界で死亡した捜査官の意識は電脳世界へ帰還。その正体は統治局の庇護を受けたサナカンだった。
再び現実世界への復帰を望む彼女に、統治局はレベル9が珪素生物の手に落ちたことで
セーフガードがレベル9の破壊へ動き出した事。
それに関連して、サナカンに付加されていた統治局の効力が消え
セーフガードのセーブデータからもサナカンのデータが削除された事。
そして今度現実世界で死亡したら、本当に消滅する事を警告する。
それでも現実世界への復帰し、レベル9を取り戻すことを決意するサナカン。
そしてかつてのセーフガードの姿で実体化し、珪素生物を追う。

その頃霧亥は、モリを介して統治局からメッセージを受信。レベル9の現状と
統治局がレベル9を使って、都市機能を正常化する方法を発見した事を知る。
同時に送られてきた座標を目指し、霧亥は旅立つ。

珪素生物によって拉致されたレベル9は解体され、体内の球体を奪われそうになる。
その球体内では何かが生成されつつあった。そこへサナカンが急襲。
セーフガードの戦闘力を取り戻したサナカンは、珪素生物を圧倒。レベル9を奪還する。
安全な地帯へ辿り着いたサナカンは、レベル9へ囁く。
「シボ・・・・ワタシタチノ コハ ブジヨ」
そこへ上位駆除系セーフガードが出現。サナカンを上回る機能で彼女を押さえつけると
レベル9の球体を奪おうとする。そこへ霧亥が到着。共闘して駆除系を倒すも
レベル9は球体を残し崩壊、サナカンも死亡する。死に際、サナカンは霧亥に告げる。
「キリ・・・イ 球体を・・・守って・・・ 感染しない・・・場所が・・・あ・・・る・・・
 そこ・・・・まで・・・ 持って・・・・いく・・・・・」
一人残された霧亥は、球体を携え旅立つ。



198 名前:BLAME!3[sage] 投稿日:2005/04/11(月) 23:07:17 ID:???
都市世界とは別の荒涼とした世界------そこは肉体の無い人格が
一時的に収納される領域------。そこを彷徨う一人の少女。それはモリに収納されていた
意識だった。統治局によってこの領域へ保護された彼女は、そこの管理者へ霧亥との
旅の記憶を話す。霧亥の手にした球体内には、二人の女性の遺伝子から作られた胚が保存。
"感染"の恐れがない安全な場所で、自動的に成長が始まるようになっていた。
その場所は都市の果ての最後の超構造体を越えた先で、そこを目指す霧亥の旅は
更に困難で長いものになるだろう。と、統治局は少女に語っていたのだ。
それを知りつつも少女達には、ただその旅の成就を待つしかなかった-------

都市の果てを目指し旅を続ける霧亥。上位階層へ進むにつれ
激化するセーフガードの攻撃。満身総痍になりながらも進み続ける霧亥だったが
遂に力尽き倒れる。その身体を何処からか流れ込んだ大量の水が押し流す。
何処かへ流される霧亥。流れ着いたそこは、都市には無いはずの"空"が水面上に望む
"海"-----そして霧亥の身体から離れ発動する球体----------

場面は変わり、再び銃を手に戦う霧亥。その背後には防護服に身を包んだ子供の姿が---

BLAME! END

以上で「BLAME!」全十巻終了です。長々と失礼しました。
この作品は読み手の想像に委ねる描写が多く、文章化に際しては
私見や2chの過去スレ内での見解、作者・弐瓶氏の画集内での設定集を参考にしました。
不備や矛盾点を気付かれた方は、修正をお願いします。

2014/09/14 舞台が太陽系のあった場所で、最後にたどりついた場所が元・地球のあった場所(水のみが現存?)なのではないかと思った by通りすがり