うさぎドロップ

Last-modified: 2011-07-16 (土) 21:40:47

うさぎドロップ/宇仁田 ゆみ

751 :うさぎドロップ:2007/12/26(水) 02:04:56 ID:???
大吉は30代前半のごく普通の兄ちゃん
祖父の葬式に出た際に、祖父に幼児の隠し子がいたことを知る
その子・りんの扱いに困りかねる親戚たち
まるでりんを邪魔者扱いしているようだと大吉は怒り、
りんを自分が引き取ると宣言する


りんを保育園に預けたり、その送り迎えの時間確保のために
会社の部署を異動させてもらったりと大吉の子育てライフがはじまる
りんは人見知りしやすく、他の子に比べて暗いところもあったりするが、
祖父とそっくりな大吉には懐き、保育園で友達もでき、段々明るくなっていく
りんの友達のコウキは母子家庭で、大吉はコウキママと仲良くなる
やがて二人とも小学校に進学


りんの母親については誰も知らなかったが、調べた結果正子というまだ若い女性だとわかる
正子は漫画家で、最近売れ出したところ。恋人っぽい人もいる。
どこかズレた性格であり、りんに対する愛情もないようなので大吉は反感を持つ
りん自身も、正子が自分の母だという事は知らず、顔見知りではあるが、正子をあまり好いていない


そんなわけで大吉とりんの暮らしはつづく
正子についてはまだ明かされていない部分があり色々ありそう


ちなみに、お風呂シーンとかはあるがいわゆるエロリ漫画のような狙ったエロ要素はないです





606 :うさぎドロップ:2011/07/09(土) 23:29:52.79 ID:???
死んだ祖父の隠し子のりん(当初6歳)を引き取り育てる事になったダイキチ(当初30歳)。
まとめwikiに載ってる分などの色々なエピソードを重ね、そして数年後、りんは高校生になった。
二人の関係は当初と変わらず、他人でも親子でもない不思議なもので、
りんが祖父の苗字にこだわったため養子縁組はしていないし、
りんはダイキチに「お父さん」といった呼称は使わず「ダイキチ」と呼んでいた。

りんの幼稚園の頃からの幼馴染であるコウキは、昔はやんちゃな小僧だったが、
高校生になってからはイケメンになりややナンパな性格に。
ダイキチの従妹の娘でりんの幼馴染であるレナは、昔からお転婆だったが、
高校生になってからはすっかりギャルっぽくなった。
みんなが変わった中、りんは手足が伸び大人びたものの、あまり中身は変わっていなかった。
ダイキチも中身はそう変わらず、出会った当初から既に成人していたので子供たちほどの外見変化もあまりなかった。
りんは、昔は大きく思えたダイキチと対等な存在になりつつある事を感じる一方で、
ダイキチの老後を思い高1のうちから就職について思いを馳せるようになる。
高校を卒業したらすぐにでも就職したいと思うようになるりんだったが、
俺にかまわずやりたい事をやれとダイキチに叱られた。
りんは頭が良く進路の幅はそれなりにあるのだが、特に夢がなく、妙に真面目な性格のため将来どうしようとよく悩むようになった。

コウキはりんに好意を寄せてきていたが、りんにはまだ恋愛感情がよくわかっていなかった。
そんな折、りんはそれまでダイキチから伏せられていた実母の存在を知る。
実母が以前から付き合っていた恋人と結婚し、子供を生んだとの知らせがきっかけだった。
りんを捨てたくせに第二子は普通に育てているらしい、その事がダイキチを怒らせていたが、
りんは一度母に会いたいと言いだした。
りんの母・正子は、ダイキチが以前に会った時は、仕事のために子供を捨てた幼稚な人物でしかなく、
そんな正子によってりんが傷つけられてしまわないかとダイキチは案じるが、りんは彼女に会いに行った。


607 :うさぎドロップ:2011/07/09(土) 23:31:30.33 ID:???
正子とりんとの交流は意外と穏やかなものだった。
途中、りんの妹にあたる赤ん坊がぐずりだした。正子は子守唄を歌う。
正子は赤ん坊を落ち着かせた後にりんの視線に気づくと、あんたが小さい頃にも同じように歌ったんだよ、と言って、泣いた
りんにとって幼少期の自分は空中を漂う風船のようなものだという感覚があったが、
風船の紐は正子のもとから伸びていたのだと思えた。
そして今、その風船の紐を手に持ってつなぎとめてくれているのはダイキチだと実感した。

妹を見て、りんは保育士になりたいと思うようになり、夢を見つけた。
コウキがらみの事などもあった末に、りんはダイキチを男性として意識している事に気づいた。
ナンパ男なだけにコウキはいち早くその事を察し、動揺したものの、暖かく見守るポジションとなった。

りんは悩んだ末にダイキチに思いを告げるが、今まで全くりんをそういう目で見ていなかったダイキチは困惑。
老後の世話をする云々の責任感が変な方向に行ってしまっただけではないか、
家族愛を誤って認識したのではないか、そんな感じに混乱し、りんの思いに応えられるはずがなかった。
そもそもが、二人の血縁関係は叔母と甥で、年齢などを抜きにしても許されないものだった。

ダイキチのそばに居づらくなったりんは、正子のもとに逃げ込んだ。
「血縁関係あるし無理だった」→「いや、実はあんたの実父はおじいさんじゃない」→「マジで」と驚愕の事実が発覚。
ダイキチのもとに帰ったりんは、それまで聞き分けの良い子だったが意固地になって思いが変えられない事を告げた。

そして2年後。高校の卒業式の日、りんは帰宅するとダイキチに抱きついた。
ダイキチはずっと葛藤を続けていたが、自分がりんの望みを拒めるはずがないことをわかっており、
その日にやっとりんの思いを受け入れた。
りんにとってもダイキチにとっても、まるで互いが高嶺の花のように思えた。
いつかダイキチの子供を生んで、その子を自分のように幸せにするんだとりんは語った。
出会って間もない頃、ダイキチはりんに「お前が何歳になったってだっこしてやる」と言っていたが、
それは発言した当時のダイキチの考えとは違う方向で果たされることになった。

おわり