キャンディ・キャンディ

Last-modified: 2008-09-23 (火) 09:41:44

キャンディ・キャンディ/原作:名木田 恵子漫画:いがらし ゆみこ

136 :キャンディ・キャンディ1 :04/05/05 21:26 ID:???
アメリカはミシガン州の小さな村。
教会の前に置きざられていた赤ん坊がキャンディ。
ポニー先生とレイン先生の孤児院「ポニーの家」で育った彼女は、
巻き毛に緑の瞳、そばかすだらけの、おてんばに成長する。
大人しい金髪ストレートヘアのアニーとは仲良しだったが、
6歳の時、彼女は裕福なブライトン夫婦に引き取られていき、
ある日「友人に孤児院にいたことを知られたくないから」という
手紙が届く。丘の上で独り泣くキャンディの前に現れた
キルト姿にバグパイプを持った金髪の少年が現れ、
「おチビちゃん、笑った顔の方が可愛いよ」という言葉を残す。
彼にキャンディは「丘の上の王子様」という名づけ、
彼の落としていったバッジと共に、大切な思い出にする。


137 :キャンディ・キャンディ2 :04/05/05 21:27 ID:???
12歳になっても貰い手がいなかったキャンディは、
ラガン家から「お嬢様の話し相手を」という話で引き取られる。
ラガン家は、アードレーという大富豪の一族で、
一族がみな、レイクウッドという湖のそばで暮らしていた。
そこで現れたのはニールとイライザという意地悪な兄妹。
何人もの家庭教師を追い出した代わりに引き取られたのだ。


そこでキャンディは、同じアードレー一族コーンウェル家の兄弟
アリステア(ステア)&アーチーや、丘の上の王子様そっくりの
ブラウン家独り息子のアンソニーと知り合い、頑張って暮らす。
アンソニーが大切にしているバラ園にある紋章は、丘の上の
王子様のバッジと同じものでもあり、キャンディは惹かれていくが、
イライザたちの罠で晩餐会で宝石を盗んだと疑われ、
アードレー一族をまとめるエルロイ大叔母様の決定により、
メキシコへ売られる馬車に乗せられてしまう。



138 :キャンディ・キャンディ3 :04/05/05 21:28 ID:???
馬車は襲われ、キャンディは激しく抵抗する。しかし襲ったのは、
一族の総領、ウィリアム大叔父様の使いのジョルジュだった。
キャンディは大叔父様の養女として迎えられたのだ。
大叔母様たちの反対にも関わらず、正式に引き取られたキャンディ。
緑の瞳やそばかすに、亡き母の面影を見、惹かれるアンソニー。
アードレー家の娘としてお披露目のキツネ狩りが催される。
大きなキツネを見つけたアンソニーは「君の襟巻きだ!
僕の腕前を見てて!」と口笛を吹き、馬を走らせる。
が、その先には、キツネ用の罠。馬はその罠にかかり、
アンソニーは投げ出され、そして・・・即死だった。



140 :キャンディ・キャンディ4訂正 :04/05/05 21:30 ID:???
ショックを受けたキャンディを助けてくれたのは、
バラ園の奥にこっそりと住む、茶の髪に ひげのアルバートさんだった。
「彼が死んだことを悲しまないで、彼というすばらしい少年と
めぐり会えたことを喜ぶんだ」という言葉に励まされ、
前向きになったキャンディは、ステアたちも通っている
イギリスの聖ポール学院に、大叔父様の勧めで入学することになる。
イギリスへ向かう客船の上で見かけた、アンソニーに似た
寂しそうな後ろ姿。振り返ってみれば口の悪いひねくれ者。
彼は、イギリスの名門貴族グランチェスター家の跡取り息子、
テリュース(テリィ)で、学園きっての不良だったが、ふとしたことで
キャンディは、彼が大女優エレノア=ベーカーの息子と知る。


近くの動物園で働いているアルバートさんとも親しいという
テリィ。さまざまな事件を通し、徐々に惹かれあっていく2人。
テリィはシェイクスピアが好きだと語り、演劇への夢を語る。
最初のうちは、不良に近づくなと言っていたステアたちも、
ステアの大好きな飛行機をテリィが触らせてくれた事をきっかけに、
少しずつ仲良くなってくる。キャンディの隣室のパティは、
メガネ仲間のステアと仲良くなり、アニーはアーチーに恋をして。
楽しい学園生活を送るが、またしてもイライザのたくらみで、
夜中に馬屋に呼び出されたテリィとキャンディは寮長に見つかる。
退学を申し渡されたキャンディの代わりに、自分が学院をやめると
言ったテリィは、キャンディを置いてBWに旅立ってしまう。



141 :キャンディ・キャンディ5 :04/05/05 21:32 ID:???
このまま学院にいるよりは自分の道を歩こうと決めたキャンディも、
ポニーの家から紹介してもらい、メリージェーン看護学校に入学する。
同室になったのはフラニーという優等生。患者たちとも笑いあい、
楽しげに仕事をするキャンディに、自覚が足りないといつも厳しい。
そんな中、サラエボ事件が勃発、従軍看護婦になる可能性も出てきた
キャンディたちは、外科技術を身につけるためにシカゴへ派遣される。
不穏なヨーロッパから呼び戻されていたステアたちとの再会。
そして、テリィの劇団が1日だけシカゴに来るとの情報も入った。


テリィが来るのは自分が夜勤当番の日。
しかし、自由時間はほとんどステアたちと過ごし、いいかげんだと
思われているキャンディと夜勤を代わってくれる人はいない。
病院を抜け出してテリィ出演の「リア王」を観に行くキャンディ。
終演後も楽屋口に行くが、たくさんのファンにもまれて会えない。
宿泊しているホテルを訪ねても、共演者のスザナに追い返される。
テリィもステアから話を聞いて病院を訪ねるが「夜勤を抜け出した
子なんて、いつ帰るか分かりませんから」と伝言も拒否される。
しかし、門番に頼んで帰った伝言が伝わり、翌日、シカゴを発つ
走る汽車のデッキとホームで、わずかに互いの顔は確認できたのだった。



142 :キャンディ・キャンディ6 :04/05/05 21:34 ID:???
病院に、記憶喪失の男の人が運び込まれてくる。
茶色だったはずの髪が金髪に変わっていたが、確かにアルバートさん。
イタリアの激戦地で傷を負ったという。回復して退院する事に
なっても記憶が戻らない彼のため、キャンディは猛勉強して
看護婦試験に合格し、寮を出て一緒に暮らし始める。また、
街で絡まれていたニールを持ち前のおてんばで助けた結果、
ニールは、ほのかにキャンディのことが気になり始める。
しかし、BWでは大変なことが起きていた。「ロミオとジュリエット」
開幕直前、稽古中のテリィの上に、照明が落ちてきたのだ。
「危ない!」相手役のスザナが、全身でテリィを突き飛ばした。
結果、スザナは右足を切断、女優生命は絶たれることとなった。


そんなことは知らずに、
テリィからの招待を握り締めてBWへと向かうキャンディ。
劇場で客の噂話で知った彼女は、舞台を観る気持ちになれず
スザナの病院へ向かい、飛び降り自殺しようとするスザナに出会う。
自分が生きていてもテリィを苦しめるだけだと叫ぶスザナに、
彼女もまたテリィを深く愛していると知ったキャンディ。
テリィも、こんなスザナを放ってキャンディと幸せにはなれない。
(3人で仲良くおつきあいなんて、できっこない。
このままだと、一番テリィを苦しめるのはあたしかも知れない。
あたしがグズグズしていれば、それだけテリィは…)



143 :キャンディ・キャンディ7 :04/05/05 21:35 ID:???
テリィと別れ、ふらふらとシカゴへ帰るキャンディ。
駅で倒れてしまったキャンディが目覚めたとき、
囲む人々の中にステアの顔がなかった。パティの様子がおかしい。
聞けば、ステアが空軍に志願していってしまったという。
飛行機に乗りたいだけで空軍に志願したわけじゃないと
分かってくれと書かれた手紙。「男ってのは恋人や妻や
家族を守るために戦場に行くんだ」と言ったステアの顔が甦る。
続くショックは、アルバートさんがやわらげてくれた。
一緒に暮らせて良かったと心から思うキャンディだが、
折りしもアルバートさんが交通事故で頭を打ち、
記憶が戻っても暮らしていけるだろうかと不安になってくる。


キャンディが男と暮らしていることを、ニールは心良く思わない。
病院に告げ口され、ふしだらだとクビになってしまうキャンディ。
なんとか、アルバートさんの交通事故の時にお世話になった
マーチン先生のところに職を得て、看護婦を続けられるが、
今度は大家さんが、アルバートさんが頻繁に黒服の怪しい男たちと
会っている、そんな人にいてもらいたくないと言い始める。
ステアが戦死し、ますます辛い思いになるキャンディだったが、
大家さんの話を聞いたアルバートさんは、出て行ってしまう。
彼から届いた小包の消印の場所を訪れるキャンディ。
そこには、落ちぶれて酔って舞台に立つテリィがいた。
ヤジを飛ばす客に食ってかかるキャンディ。急に静かになった
客席にテリィが目をやると、涙をためて観るキャンディがいた。
自分は何をしていたんだと叱咤し、いきなり輝きを取り戻すテリィ。
キャンディは声をかけず外へ出、テリィはBWに戻る決意をした。



144 :キャンディ・キャンディ8(完) :04/05/05 21:36 ID:???
独りで暮らす家に、ジョルジュが現れる。
呼ばれて行ったキャンディに、ニールとの婚約が告げられる。
ニールが、キャンディと結婚できなければ志願兵になると、
大叔母様たちを脅したからだ。大叔父様の命令だと言う。
承服できないというキャンディに、ジョルジュは大叔父様は
レイクウッドにいると言う。午前中ならサンルームだと。
急ぎレイクウッドに向かうキャンディ。窓に向かって、
大きな背もたれのある椅子が置かれ、そこに人が座っている。
キャンディは精一杯、今までの感謝、大叔父様が好きだということ、
そして、どうか婚約を取り消してくださいと訴える。


「話したいことはそれだけかい?キャンディ」
ゆっくりと立ち上がり振り向いた人は、アルバートさんだった。
ニールのことは知らなかった、安心していいと言うアルバートさんと、
いろんな話をするキャンディ。そして、婚約式に現れた
ウィリアム=アルバート=アードレー大叔父様は、記憶を失った
自分を世話してくれたのはキャンディだと話すのだった。
落ち着いたキャンディは、ポニーの家に戻り、
小さな村で看護婦の仕事を続けていく事に決めた。
戻ると、先回りしていたアーチー、アニー、パティが出迎える。
アルバートさんを探してくると丘に駆け上ると、懐かしさに、
思わず涙がこぼれてくる。すると、後ろから声がした。
「おチビちゃん、君は、笑った顔の方が可愛いよ」