獣人形態攻撃速度計算

Last-modified: 2023-06-13 (火) 21:23:44

 ここではWerewolf及びWerebearで変身した際の物理攻撃速度計算について解説する。
 なお、基本的な物理攻撃のモーションフレーム計算について理解していることを前提に記述しているので、そちらの記事で述べている事項に関しては詳細を記載しない。

D2X Patch1.14d & D2R Parch2.4対応済

D2X:獣人形態の攻撃モーションフレーム計算式

 人間形態時との変更点を簡潔に述べると、「獣人形態のニュートラルフレーム値」と、「装備中のプライマリーウェポンの基礎フレームとそれに備わったIASによる補正を加えた値」の比率による「ディレイ補正」というものがアニメーション進行速度に影響を与えている。

<獣人形態時の攻撃速度計算式>
【(256 × 獣人形態の攻撃の基礎フレーム) ÷ [ ( 256 × ディレイ補正 ) × Vinc ÷ 100 ] 】 -  1
 
<ディレイ補正計算式>
[ ( 256 × 獣人形態のニュートラルフレーム ) ÷ [ ( 256 × 装備中の武器の基礎フレーム ) ÷ ( 256 × ( 100 + 装備中の武器のIAS - 装備中の武器のWSM ) ÷ 100 ) ] ]
 
※獣人形態のニュートラルフレーム…人狼変身時…9 人熊変身時…10
※装備中の武器のモーションフレーム値に関しては物理攻撃速度計算の記事を参照。ただし両手剣は片手武器(振)のモーションフレーム値を計算に用いること。
※変身者がアマゾン・ソーサレスの場合、スターティングフレーム補正は適用されない。

<獣人形態の攻撃モーションフレーム値>

武器クラス攻撃判定
発生フレーム
基礎フレームスターティング
フレーム補正
アニメーション
進行速度
ビンタ(人狼)7130-
ビンタ(人熊)7120-
噛みつき(人狼・人熊共通)6100-

※ビンタ…通常攻撃、MaulFeral RageFire ClawsFury
※噛みつき…RabiesHunger

さらなる特殊な計算を要する物理攻撃

Feral Rage

 D2XFeral Rageには、「攻撃命中時に限り、フォロースルー(攻撃が命中した次のフレーム~動作終了までのフレーム)のアニメーション進行速度が2倍になり、結果攻撃全体のモーションフレームが短縮される」という特徴がある(D2Rで修正されたところを見ると、不具合であった説が濃厚)。

Fury

 Furyはロールバック・スキル(ロールバック率100%)なので、「通常攻撃のモーションフレームを算出→初段から最終段一つ前までは『攻撃判定発生フレームに到達した時点でまた最初から』を繰り返す→最終段は通常攻撃と同じモーションフレーム→全段のモーションフレームを合計する」で一連のモーションフレームを計算できる。

つまり…どういうことだってばよ?

武器のIASが超重要
 武器に備わっているIASは先述のディレイ補正を緩和するだけでなくEIAS計算にも用いられるため、防具IASよりも価値が高い。また、計算式の関係上ディレイ補正を緩和しないといくらEIASを稼いでも攻撃速度は遅いままなので、IASが付いていない武器は獣人形態にとってはゴミ」と言っても過言ではない。
 ちなみにおおよその目安として、武器IASを10%確保して変身前で攻撃速度補正一切なしの状態と同じくらいのモーションフレームになる。狼・熊ドルで「序盤は変身しない方が良い」と書かれているのはこれが原因である。中盤~終盤では最低でも武器IASが50%程ある品を選択し、可能であるならばShaelルーンも埋めたい。
 では防具・スキルIASは不要かというとそうではなく、上記の状態でさらなるモーションフレーム短縮を求めるならば稼ぐ価値はある。ただし結構な量を稼がないと効果が薄いので他の選択肢を取る手もある。

参考:人熊に変身したドルイドがUpgraded Ribcrackerを装備し、通常攻撃を行った場合のモーションフレーム

オプションモーションフレーム
素の状態11
武器にShael8
防具IAS40%10
SLv12 Fanaオーラ*19
武器にShael+防具IAS40%8
武器にShael+SLv12 Fanaオーラ7
防具IAS40%+SLv12 Fanaオーラ8
武器にShael+防具IAS40%+SLv12 Fanaオーラ6
得意な武器を選択&WSMは小さく
 これらの要素はディレイ補正計算にも関わってくるためなるべく合わせるようにしたい。
 例外と言えるのは膨大なIASを備えた武器か、「モーションフレームが最速ではない」という欠点を補ってなお余りある基礎ダメージを持つPhase Blade発動RW Griefくらいだろう。
WerewolfのSLvは攻撃速度上昇にあまり貢献しない
 中盤で武器IAS50%程ある品を装備させた場合のEIASは35。そしてその頃には全スキルもしくはShape Shiftingタブのスキルブーストが数ポイント程度あることだろう。装備中の武器のWSMやスキルブースト具合にもよるが、WerewolfのSLvはあまり高くない状態でもEIASは早期にキャップの75に到達し、これ以上スキル・防具IASを稼いでも攻撃速度上昇効果は得られなくなってしまう。
 ただしWewewolfには人狼形態の物理攻撃全般にかかるARボーナスがあるため、十分な命中率を確保できるまで上げた方が良い。

D2X:獣人形態の攻撃速度計算サイト

 こちらの2種が使いやすい。両者ともにFeral Rageバグは織り込み済み。
 なお、Wereform Centralにおいては、WSMは正負を逆転した値を入力すること(例…Phase Bladeなら[-30]ではなくて[30])。

D2X:変身中の物理攻撃に適した武器

 武器IASが高い武器が候補となるので、そちらの一覧も要確認。
 なお、人狼で「○/×フレ」と書かれている場合、「攻撃判定発生フレームが○フレ目、全体モーションが×フレーム」であることを意味する(Furyの初速/中間速に関わってくるため)。

長いので収納
  • Staff of Kings / Horadric Staff
    Act2のクエストアイテムだが、50%IASが付いているうえにReqLvが設定されていないため獣人形態の装備に最適。
    進行に必須でクエストを消化すると消滅してしまうが、Ladder/Non Ladderならパーティープレイの際に、パーティーを抜ける→同じ部屋のプレイヤーが杖を使ってDuriel's Chamberを開ける…とすれば杖を温存することが可能。
  • Khalim's Flail / Khalim's Will
    Act3のクエストアイテムで、こちらも50%IASが付いているうえにReqLvが設定されていない。ただしフレイルの方は要求ステあり。
    進行に必須でクエストを消化すると消滅してしまうが、Ladder/Non Ladderなら入手後に新キャラに渡せるので使い回しが可能。
  • RW Steel(ReqLv13)
    序盤から積極的に変身して殴りたい人向けのルーンワード。
    WSM[-10]のLarge AxeかGreat Axeで作成すれば、人狼+SLv5 Werewolfで9フレ、人熊で11フレビンタ。加えて人熊の場合は防具でIASを5%稼ぐと10フレ、25%で9フレ達成。
    これで序盤のザコは一撃!
  • Goreshovel(ReqLv14)
    30%IASを持つ両手斧。
    人熊で12フレ、人狼で11フレビンタ。
  • Rogue's Bow(ReqLv20)
    50%IASを持つ弓。基本能力はてんでダメだが、人熊で7フレ&人狼で8フレビンタと、とりあえず攻撃速度を確保したい場合には使える。
  • Hwanin's Justice(ReqLv28)
    40%IASを持つポールアーム。人狼では6/10フレビンタ、人熊では12フレビンタ。
    破壊不能効果があるので懐に優しい。Ribcrackerまでのつなぎに。
  • Steeldriver(ReqLv29)
    40%IASを持つ両手ハンマー。WSMが[20]と重いが、人狼なら防具であと10IAS稼げれば7/12フレビンタになる。
  • Ribcracker(ReqLv31)
    両手武器ビルド定番の武器。Upgradeして穴開けしてShaelを埋めれば最終武器次点くらいには登りつめられる。
    そうした場合は人狼で5/8ビンタ、人熊で8フレビンタ。
  • Buriza-Do Kyanon(ReqLv41)
    脅威の80%IASを持つクロスボウ。人狼では5/9フレビンタ、人熊では8フレビンタ。
    UpgradeするとReqLvが163に跳ね上がるので注意。
  • Crainte Vomir(ReqLv42)
    50%IASを持つ両手剣。人狼では5/9フレビンタ、人熊では10フレビンタ。Upgradeすると人熊のビンタが8フレに改善される。
    Upgrade費用を差し引いてもお値段はお手頃。運良く入手できたら。
  • RW Oath(ReqLv49)
    50%IAS&破壊不能。石物で作れれば繋ぎ武器としては最高峰。
    WSM[-10]のChampion Axeなら人狼で5/8フレ、人熊で8フレビンタ。
    人熊ならベースをWSM[-15]のFeral Axeにすれば7フレビンタにできる。
  • 6os Phase Blade(ReqLv54)
    空いている穴に片っ端からIASジュエルかShaelルーンを埋める。FireClawドルイド雌熊の最有力候補。
    変身者がドルイドの場合、人狼では110%、人熊では85%稼ぐと最速の5フレビンタ。
    雌熊の場合は95%で5フレビンタ。
  • RW Grief(ReqLv59)
    30~40%IASに加え「Damage + X」がベースダメージを強烈に引き上げる超級ルーンワード。
    WSM[-30]のPhase Bladeなら、人狼で5/9フレ&人熊で8フレビンタかつ武器IASギャンブル不要。
  • RW Beast(ReqLv63)
    武器単体の威力では一歩も二歩も見劣りするが、Fanaticismオーラがその不足分を補完する超級ルーンワード。
    物理ダメージとARを傭兵やペットごと強化できる点が非常に心強い。構成ルーンより由来したCrushing BlowOpen WoundsPrevent Monster Healも強敵相手に有効。
    WSMが[-10]のChampion Axeで発動すれば人狼で5/9フレ、人熊で7フレビンタ。一撃の威力は落ちるが、WSMが[-15]のFeral Axeならさらに1フレ短縮できる。
  • Bonehew(ReqLv64)
    30%IASに加えて2穴が開いた両手斧。
    15IASジュエル×2個を埋めると人狼で5/8フレ、人熊で8フレビンタだが、そこまでする価値はないだろう。Shael×2個がリーズナブル。
    人狼ならShael1個で5/9フレビンタに改善可能。EtherealならShael+Zodで高威力武器に。
  • Griswold's Redemption(ReqLv66)
    40%IASに加えて最大で4穴開くので、IASジュエルかShaelルーンを埋める。
    トータルで105IASに到達すれば人狼・人熊ともに5フレビンタ。
  • RW Doom(ReqLv67)
    45%IAS&Holy Freezeオーラ自動展開が特長の超級ルーンワード。
    WSM[-10]の両手斧・ポールアームなら、人狼で5/8フレ、人熊で8フレビンタ。
  • Windhammer(ReqLv68)
    60%IASを持つ両手ハンマー。
    攻撃命中時に1/3の確率で発生するTwisterが相手の攻撃を妨害し、安全に戦える。
    人狼で使う場合、未加工でもWerewolfのSLvがブースト込みで5以上あれば5/9フレビンタ。
  • RW Breath of the Dying(ReqLv69)
    60%IASを備える超級ルーンワード。破壊不能があるのでぜひとも石物で。
    WSM[-10]の両手斧・ポールアームなら、人狼で5/8フレ、人熊で7フレビンタ。
  • Immortal King's Stone Crusher(ReqLv76)
    2穴にShaelを埋めることで、人狼で5/8、人熊で8フレビンタ。
    属性ダメージ目当てでセット運用する手もある。
  • Stormlash(ReqLv82)
    高確率でTornadoStatic Fieldを投射、さらに雷属性ダメージが追加計上されるため、一定のPI対策になる。
    未加工だとやや遅いが、Shaelを埋めることで人狼で5/9フレ、人熊で9フレビンタに改善できる。
  • Tomb Reaver(ReqLv84)
    3穴物は変身ドルにとっての最終武器候補。
    狼ドルの場合、武器IASをあと25%稼ぐと驚異の4/7フレビンタ。石物にZod+15IASジュエル×2とかすると凄いことに。
    熊ドルの場合はShael×3で6フレビンタ、さらに防具IASを48%稼ぐかFanaオーラの支援を受けると5フレビンタに。

D2R:獣人形態の攻撃モーションフレーム計算式

 D2Rでは変身後の攻撃モーションフレーム計算式に下記の変更点が加わった。

  • ディレイ補正の計算式が「 [ ( 256 × 変身後のビンタの基礎フレーム ) ÷ 装備中の武器の基礎フレーム] 」に変更になった(※噛みつき攻撃時も)
  • 人狼・人熊変身中に限り、Vincの上限が250に上昇した
  • Furyのロールバック率が100%から70%に緩和され、中間速のモーションフレーム値が減少した
  • D2Xで発生していた、「両手剣は片手武器のモーションフレームを参照する」「Feral Rageのモーションフレーム短縮現象」が不具合として修正された

で…どう変わったんだ?

武器のIASが超重要でなくなった
 ディレイ補正の計算式変更により武器IASは防具IASと等価になり、D2X時代の様な「IASの付いていない武器は人狼・人熊にとってゴミ」ということがなくなった。そのため序盤から積極的に変身していくことが可能になった。
人熊は全体的に攻撃速度が遅くなった
 武器IASブーストによる大幅なモーションフレーム短縮ができなくなったため、D2X時代の定番であった鰤砲や6os Phase Blade等は攻撃速度が大きく落ち、変身中の選択肢から外れることになった。
 この影響が深刻なのが人熊。武器IASの高い武器だけでは攻撃が遅すぎて話にならなくなり、防具やスキルIASも稼がないといけなくなった。そして人狼と違ってスキルIASを得られない人熊ではVincを上げるのが難しくなり、また十分にVincを上げたとしてもD2X時代の攻撃速度には戻らない。そのためFireClawドルイドや雌熊といった「膨大な属性ダメージを超高速の武器に乗せて敵に叩きつける」ビルドは下方修正を受ける結果になった。
人狼は全体的に攻撃速度が速くなった
 Vincのキャップ上昇により、十分にEIASを稼いだ状態ではD2X時代よりも攻撃速度は速くなった。
 この仕様変更により、D2Xでは死にステだった「Werewolfに付与されている膨大なスキルIAS」が息を吹き返し、狼ドルにとってMAX振り推奨の必須スキルとなった。
 物理攻撃スキルの中ではFuryが大きく強化。ロールバック率が70%に緩和される上方修正を受けたため、多くの場合において中間速が1フレ短縮→全体フレーム3フレ短縮となり、DPSが増加している。

D2R:獣人形態の攻撃速度計算サイト

 2023年5月現在では、この2種類が使いやすい。
 前者はParch2.4現在の物だが見やすく、後者は若干見ずらいが他クラスや変身中以外の攻撃速度計算にも対応。計算結果はどちらも同じなのでお好みで。

不具合


*1 RW Faithの最低可変値